尿の勢いが弱いと感じる原因は前立腺?男性が要注意な病気!

尿の勢いが弱いと感じる原因は前立腺?男性が要注意な病気!

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普段私たちは何気なくトイレに行って用を足していますが、気づいたらおしっこの出が悪くなっていたりしたことがあります。 

緊張して出ないのなら生理的な現象なので、なにかの病気だということ考える必要はありませんが、トイレが近くなっていたり、夜何度も目が覚めてしまうと日々の生活に影響を及ぼしてしまいます。

さらにその背後には悪い病気が隠れていることもあります。

そこでこの記事では尿の勢いが弱いと感じた時に、気をつけたい3つの病気について解説していきたいと思います。

尿が出ていくまで

病気を解説する前に、尿が作られて外に排泄されるまでを少し説明していきます。

尿を作るスタートは腎臓です。

腎臓には全身から老廃物などいらないものが血液に乗って集められ、原尿というものが作られます。

原尿のうち、水分やまだ使えるものを再び体内に吸収し、濃縮したものが尿として尿管を通って膀胱に集められます。

尿が膀胱にある程度溜まると排尿の命令が出され、尿道を通って排泄されます。以上が尿の生成から排泄までの流れになります。

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男と女の排尿に関する違いは?

男女の間には性器の違いがあります。

男性には陰茎があり、その分女性に比べて尿道が長くなっています。

女性には陰茎がありませんが、尿道の出口(尿道口といいます)が肛門と近いという特徴があります。


また、男性には前立腺という臓器があります。前立腺の役割はあまり分かっていないのですが、ホルモンなどに関与していると言われています。

なぜ、前立腺を取り上げたかというと、男性のみにある臓器で、さらに尿道の周囲をぐるりと囲んでいるからです。

この前立腺になにか病気が起こると排尿に影響が出てきます。

これら尿道や周囲臓器の違いから、一般的に男性の方が排尿障害(尿が出にくくなること)の頻度が高いと言われています。

ここからは、その前立腺の病気について見ていきます。

前立腺肥大症

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男性の排尿障害の中で、最も頻度が高いのがこの病気です。

その名の通り、前立腺が大きくなるものです。

前立腺は内側(内腺)と外側(外腺)に分かれていて、尿道が通るのは内側なのですが、前立腺肥大症は内腺が大きくなるのでより尿が出にくくなります。

この病気は良性なので症状としては排尿障害が主になり、歳を取るごとに発生頻度が高くなってくるので、中年以降で尿の勢いが弱くなったと感じたらまずはこの病気を考えてみましょう。

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前立腺ガン

前立腺ガンは名前にもあるようにガンですので、悪性の腫瘍になります。

前立腺肥大症とは違い、前立腺の外腺から発生して大きくなっていくので、早期では症状が余り見られません。

加齢に伴い発生リスクが高まるので、前立腺肥大症とともに発症してその影に隠れてしまっていることもあります。

また、前立腺ガンが単体で発生している状態で尿が出づらいという症状がある場合には、ガンがかなり大きくなっている状態ということになります。


前立腺ガンは他の病気で亡くなった方を解剖して、初めて見つかるような目立たないガンですが、腰の骨に転移して腰痛を起こしたり、肺に転移することもあります。

これら転移の検査で偶然前立腺ガンが見つかることもあります。


しかし、そうなってしまってはいわゆるステージ4ということになってしまうので、前立腺ガンを早期に見つけるためには定期的に人間ドックを受け、血液検査でPSA(前立腺特異抗原、前立腺から精液中に分泌されるタンパクの1つ)の値に注意しておくと良いです。



関連記事:血尿が出る原因で男性が気をつけたい3つの病気!

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前立腺炎

前立腺に炎症が起こる病気です。

細菌性と非細菌性に分けられ、日本での前立腺炎で多いのは非細菌性前立腺炎と言われています。

非細菌性のものは、尿路結石や冷えといったことが原因と言われているもののはっきりとは分かっていません。

細菌性のものは頻度こそ低いですが、症状が強く出ることが多いです。


細菌感染によるものなので、発熱や寒気を伴ったり、場合によっては体がだるい、筋肉痛といった風邪やインフルエンザに似た症状を引き起こします。


重症化すると細菌が全身に回ってしまって敗血症という命に関わる状態に鳴ってしまうこともあります。

そして、細菌に感染する原因ですが、大腸菌によるものがあります。

大腸菌は便の大部分を占めているので、排便した後の手洗いが不十分なまま性器に触ることで感染することが考えられます。


また、性行為感染症の原因ともなるクラミジアや淋菌も前立腺炎を起こしますが、これらは比較的症状は軽く、無症状の事が多いですが、精液に膿(うみ)や血液が混ざったり、排尿時に不快感を伴うこともあります。

前立腺炎の対策としては普段から手などを清潔にしておくこと、性行為の際には避妊具をしっかりとつけることが挙げられます。



関連記事:尿の回数が少ない原因を解説!まったく出ない状態だと危険?

まとめ

以上のように、尿の勢いが弱かったり、出が悪いという症状だけでも様々な病気が潜んでいる可能性があります。

特に前立腺ガンはそれ自体というよりは転移が怖い病気なので、他の病気とともに早期発見を目的とした定期的な人間ドックをおすすめします。

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