風邪でもないのに唾液が苦いのは病気の兆候?7つの原因を解説!

風邪でもないのに唾液が苦いのは病気の兆候?7つの原因を解説!

男性


舌には味を感じる「味蕾」があり、様々な味を感じることができます。

しかし、苦いものを食べたわけではないし、風邪をひいているわけでは無いのに、苦く感じることがあります。

それはなぜでしょう?

これから味覚障害をおこす原因について、詳しく解説していきます。

味を感じる仕組み

人間の口の中には「味蕾(みらい)」といわれる味を感じ取る場所が舌の上にあります。


そして、舌の表面には「味孔(みこう)」といわれる小さな穴が開いています。この穴は非常に小さく、直径50マイクロメートルほどです。

食べ物や飲み物を口に入れると、味孔にそれらが入り味覚細胞で味を感じます。

それから、ニューロンと呼ばれる神経細胞を通じて脳で感じ、味を判断しています。


味は「酸味」「塩味」「苦味」「旨味」「甘味」の5つに分けられています。

「酸味」は舌の奥のわきの部分で感じ取り、「塩味」は舌の前の部分で感じ取っています。

また「甘味」は舌の先端で感じ取っています。


「苦味」は舌の奥の部分で感じ取り、毒物かどうか判断するものとして重要な役割があります。

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薬による苦味

睡眠薬の「アモバン」やアレルギーの薬の「アレジオン」などには、副作用として「口の苦み」が出る場合があります。

これは薬の中に苦味の成分が含まれていることや、体に吸収された成分が唾液から分泌されることにより苦いと感じると考えられます。

苦味は薬を飲んだ後も続き、翌日も苦味が残ってしまう場合もあります。



関連記事:唾液が苦いのはつわりが原因?女性が気を付けたい4つの病気!

歯周病による苦味

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歯周病は、歯と歯茎の間に「歯周ポケット」ができ、そこに細菌が感染し炎症がおこる病気です。

30代以上の約8割が歯周病だと言われています。


歯周ポケットに炎症がおこり、膿がたまるなど歯周病が進行すると、口臭や口の中の苦みなどが現れることがあります。


「歯垢」1mgの中には約10億個の細菌が住み着いていて、歯肉の炎症や歯の土台の骨を溶かすなどの影響を及ぼします。

歯垢はねばねばしているため取れにくく、ブラッシングが十分でないと取り切れず、徐々に固くなり「歯石」となります。

歯石はブラッシングでは取れないため、歯科で取り除いてもらう必要があります。

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胆汁の逆流

胆汁は、肝臓で作られ一時的に胆のうにためられている液体です。

胆汁は膵液と混ざることにより、脂肪やたんぱく質を消化する働きをします。

食べ物が十二指腸に届くと、総胆管を通り十二指腸に出されます。


通常であれば胆汁が逆流することはないのですが、胃酸過多や姿勢が悪い、胃と食道の間の筋肉が衰えたことなどにより、逆流する場合があります。



関連記事:ゲップがたくさん出る原因は?吐き気もある場合は病気なの?

亜鉛不足による苦味

味蕾の新陳代謝には亜鉛が必要で不足すると、新陳代謝が悪くなり味蕾の働きが悪くなってしまいます。

これが原因で、甘いものを苦いと感じたりする(味覚障害)などの症状が起こります。


亜鉛を吸収する部位は十二指腸であるため、病気などで十二指腸を切除してしまうと亜鉛を吸収することができなくなってしまいます。

また、過度なダイエットや偏った食事(ジャンクフードなど)の取りすぎも亜鉛を吸収する妨げとなります。

貧血による苦味

貧血がおこると、味覚障害がおこる場合があります。

中には「異食症」を伴う人もいます。

異食症とは、食べ物でないものを食べたくなったり、実際に食べてしまう病気で、この病気には氷などを大量に食べてしまう「氷食症」も含まれます。

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つわりによる苦味

つわりは、妊娠の初期の5~14週ごろに多く見られます。

これはヒト絨毛性ゴナドトロピンというホルモンが急激に増えることにより、その変化に体がついていかないためおこると考えられています。

また、妊娠や出産に対し不安を抱えている人は、つわりが重症化しやすい傾向があります。


つわりの症状は「吐き気」が知られていますが、口の中が苦いなどの味覚障害がおこる場合もあります。

これは唾液の分泌量が減ることや、唾液の成分が変化するためと考えられています。



関連記事:つわりでえずく原因と4つの対処法!

ストレスによる苦味

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ストレスがたまると、自律神経の交感神経が優位に働くため、唾液の分泌が制限されてしまいます。

味成分は唾液に溶けて、味蕾に届きます。


しかし唾液が少なくなると、味成分が味蕾に届きにくくなってしまい、味がわからなくなってしまいます。

さらに唾液が減ることにより舌が炎症をおこし、味蕾細胞が働かなくなり味覚障害がおこることもあります。



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まとめ

様々なことが原因となり、口の中が苦く感じたり、味覚障害が現れることがわかりました。

歯磨きをする、バランスの良い食事を心がけるなど、日常生活で気を付ければ味覚障害を予防できるものもあります。

口の中が苦く感じたり、味がわからないと食事を楽しむことができず、結果として栄養バランスが悪くなったり、唾液の分泌量に影響したりすることもあります。


食事を工夫したり歯磨きをするなどをしても苦味が取れない場合は、他に病気が隠れている可能性もありますので、受診することをお勧めします。


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