しりもちの後の痛みが続く!骨折やヒビかもしれない症状は?

しりもちの後の痛みが続く!骨折やヒビかもしれない症状は?

スノーボード


近年ではスノーボードなどのウインタースポーツも盛んになり、尻もちをつく方が増えてきました。

もちろん日常でも、ふとしたきっかけで転んでしまうこともあります。

この時の痛みはすぐに引くこともありますが、ずっと長引いてしまう場合もあります。

そのような時には骨折を疑ったりします。

そこでこの記事では、尻もちで骨折やヒビがあるかもしれない症状について紹介していきましょう。

骨盤の構造

骨盤


骨盤はいくつかの骨がくっついて構成されています。

まず、背骨から連続している仙骨という骨が骨盤の背中側を作っています。

そして仙骨の左右両端にくっつくようにして腸骨がくっついています。

また、仙骨の下端には尾骨という人が尻尾を持っていた頃の名残と言われている骨があります。


腸骨にはさらに体の前の方に恥骨、おしりの方に坐骨というようにいくつかの骨がくっついていて、腸骨、恥骨、坐骨の3つを併せて寛骨と呼ぶこともあります。


寛骨は3つで太ももの骨(大腿骨)が関節を作るくぼみを作っています。

さらに、心臓から出て背骨の前面に沿うようにして下行してきた大動脈は、骨盤のあたりで左右に分かれます。

この血管を総腸骨動脈といい、さらに枝分かれして内腸骨動脈、外腸骨動脈となります。

外腸骨動脈は脚の方へと伸びていって大腿動脈などの血管となります。一方で内腸骨動脈は骨盤付近にある子宮などの臓器に栄養を届けています。



関連記事:お尻の骨が痛いのはナゼ?座り方や歩き方など原因を徹底解説!

スポンサーリンク


骨折と打撲の症状

骨折と打撲は基本的に痛みの強さが異なります。

打撲であれば骨は折れてはいないのでど、ちらかというと強い衝撃によって局所に炎症が起きている状態で、冷やしたりすることで一時的に痛みを和らげることができます。


しかし、骨折がある場合には大変な激痛が走るために座ることができなかったり歩くこともままならなかったりします。


尾骨に関しては特に機能的な役割がないので痛みがあっても歩くことができることが多いです。


骨盤の骨折は年齢によってその頻度が変わってきます。

若い成人でしっかりとカルシウムを取っているような人であればスキーやスノーボードで尻もちをついたくらいで、骨折したりヒビが入ったりすることは非常に稀です。


もっとエネルギーの大きい、例えば交通事故や高いところからの落下といった原因が主になります。


対照的に老人では骨粗鬆症を発症しているケースが多く、道路で転んだだけでも骨盤を骨折してしまうことがあります。



関連記事:尾てい骨をぶつけたら後遺症はある?気になる症状と対処法を解説!

スポンサーリンク


骨折の重傷例

この記事を読んでいらっしゃる方は、ここで紹介する重症例には含まれていないと思いますが参考までに解説をしていきます。


先ほど、骨盤のあたりには動脈があるという説明をいたしました。

下行大動脈はもちろんのこと、総腸骨動脈やその分枝の内外の腸骨動脈は皆さんの手首に見えている血管よりも何倍も太いです。

血管が太いということはそれだけ多くの血液を中に入れているということになります。


すなわち、骨盤骨折では目には見えなくても身体の中で大量に出血していることがあるということです。


救急救命の出血量の目安として、腕の骨折や脚の骨折をおさえて最も多くの出血をきたす恐れがあるのが骨盤骨折であると言われているくらいです。

もちろん、このような場合は一刻も早く救急車で運ばれているはずですので、今この記事を読んでいられる状況ではないはずです。


では、なぜこのような話をしたかというと、日常的に尻もちをついたりスキーやスノーボードで転ぶような習慣があったりする人は少なからず骨盤、特に坐骨や尾骨にダメージを与えているため、他の人よりも骨折を起こしやすいということが考えられるからです。

なので、このようなリスクがある事を頭に入れて注意しておけば、いざという時に役に立つと考えご紹介しました。



関連記事:尾てい骨を強打したら骨折する?痛い場合の対処法も解説!

スポンサーリンク


骨折やヒビが疑われるときの対処

単なる打撲だと思っていても痛みがなかなか引かなかったり、痛みが強くて生活に支障に出たりしているような場合には骨折していることが疑われます。


このような時にはまず整形外科などの病院を受診し、レントゲン検査といった検査を受けて本当に骨が折れてしまっているのかを確認しましょう。

もし折れていなかったとしても受診することにより安心することができます。


スキー


恥骨や坐骨のあまりズレのない骨折(安定型骨折)の場合は通常障害を残すことなく治癒し、手術まで至ることは稀です。


痛みと炎症を抑えるために非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)といった鎮痛薬が処方されることが多く、これに加えて筋肉をつかわないことによる筋力低下を防ぐために早期から歩くなどのリハビリを行っていきます。


恥骨や坐骨の骨折では1週間程度で短い距離を歩くことが出来るようになり、数カ月後には症状もある程度良くなってきます。


これに対して大きな骨盤の骨折では手術によって骨にネジを埋め込んだり金属製のフレームをつけたりします。

大骨盤の骨折には内臓の障害が起こっていることもあるので、最終的に死亡してしまう割合が高くなってしまいます。



関連記事:恥骨骨折が疑われる症状と3つの原因!ズキズキした痛みに要注意!

まとめ

いかがだったでしょうか。

途中でも書きましたがこの記事を読んでいる状況の場合には、重症な骨盤骨折が起こっているとは考えにくく、多くはしばらくすると治癒するものです。

しかし病院を受診することによって痛みのある期間を短縮したり、その後の生活の送りやすさも変わってくるので、積極的に検査を受けてみましょう。

スポンサーリンク


このページの先頭へ