口の中が甘い!原因として考えられる意外な事や病気を解説!

口の中が甘い!原因として考えられる意外な事や病気を解説!

口の中が甘い味覚障害


みなさんは味をどのようにして感じているかご存知ですか?口の中で味を感じることにより、食事を楽しむことができます。

しかし何らかの理由で味覚が障害されてしまったらどうなるでしょうか?

これから味覚障害について説明し、さらに口の中が甘く感じる原因について紹介していきます。

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味を感じる仕組み

人間の口の中には「味蕾(みらい)」といわれる味を感じ取る場所があり、主に舌の上に存在しています。

舌の表面に直径50マイクロメートルの「味孔」といわれる小さな穴が開いています。

その穴に味の物質が入ると味覚細胞で感じることができます。その味覚細胞は約10日で入れ替わります。味覚細胞で味を感じ取ると、ニューロンと呼ばれる神経細胞を通じて脳で感じています。


味は「酸味」「塩味」「苦味」「旨味」「甘味」の5つに分けられています。

「酸味」は腐敗のサインとして舌の奥のわきの部分で感じ取っています。

「塩味」は体液のバランスを保つためミネラルのサインとして舌の前の部分で感じ取っています。

「苦味」は毒物かどうか判断するものとして舌の奥の部分で感じ取り、「甘味」はエネルギー源かどうか判断するため舌の先端で感じ取っています。

味覚障害について

口の中が甘い味覚障害

味蕾の萎縮や減少

年齢ともに味を感じる力が鈍くなっていくのは、味蕾の数が減少したり委縮してしまうためです。

高齢者の味蕾の数は、生まれたばかりの赤ちゃんに比べ1/3といわれています。

亜鉛不足

亜鉛が不足すると、味蕾の新陳代謝が悪くなり味蕾の働きが鈍ることにより味覚障害が起こります。

過度なダイエットやファーストフードの取りすぎにより亜鉛の吸収が妨げられることや、病気のため十二指腸を切除すると吸収できなくなるため亜鉛が不足します。


亜鉛は体の中で作ることができないため、1日9mgの亜鉛を毎日摂取する必要があります。

亜鉛が多く含まれる食品は、牡蠣、レバー、牛肉、チーズ、納豆などがあり、効率よく吸収させるためにクエン酸やビタミンCを多く含む食品を一緒に取ることをお勧めします。



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唾液量の減少

味を感じるために唾液が必要なのですが、分泌量が減少すると味覚障害が起こります。

高齢者やシェーグレン症候群と呼ばれる自己免疫疾患の人にみられます。人口唾液などを利用すると口の中の乾燥が緩和されます。

舌苔

舌の上に付く苔のようなものを「舌苔」といいます。これが付くことにより味を感じる力が弱まってしまいます。舌苔をできにくくするため口の中を清潔に保つことが大切です。

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味覚の神経障害

何らかの理由で味を感じる神経や脳が障害されることによりおこります。

鼻づまり

風邪をひいたりアレルギー性鼻炎などで、鼻が詰まると味を感じる力が低下してしまいます。

薬の影響

薬に含まれる成分が亜鉛とくっついてしまうため、亜鉛が吸収されにくくなってしまうことによって起こります。

また、抗がん剤により味蕾や味覚神経が傷んでしまうこともあります。



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糖尿病によるもの

口の中が甘い味覚障害


食事をして血糖値が上がると、すい臓のランゲルハンス島のβ細胞から、血糖値を下げる働きのある「インスリン」というホルモンが分泌されます。

血液中に分泌されたインスリンは、肝臓や筋肉、脂肪内でインスリン受容体と結合し、ブドウ糖を細胞内に取り込みます。

この働きによりブドウ糖はエネルギー源として利用されたり、グリコーゲンや脂肪として蓄えられるようになります。これにより血糖値は調節されています。


糖尿病でインスリンの分泌が悪くなったり、インスリンの効きが悪くなると、体内のブドウ糖が使えなくなります。

すると体の脂肪が燃焼されエネルギーとして利用されるようになります。この過程でできた燃えカスのことを「ケトン体」といいます。

ケトン体が体の中に増えると、口の中から甘いにおいがするようになったり甘く感じたりすることがあります。 


さらに、糖尿病の合併症に神経障害があり、これも味覚障害を起こす原因の一つとなっています。

体の中にケトン体がたまることを防いだり、神経障害を起こさないためには、糖尿病の治療をしっかりと行い良好な状態を保つことが大切です。



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まとめ

食事を楽しむために「味覚」は大切なものです。

味覚障害が起こる原因は様々ですが、亜鉛不足を防ぐよう食生活を改善することや、糖尿病の治療を行うことで味覚障害が起こることを予防できます。

これからも食事を楽しめるよう自身の生活を見直してみてはいかがでしょうか。


もし食生活を見直しても味覚障害が改善されない場合は、ほかに何らかの病気が隠れていることも考えられるので早めに医師に相談しましょう。

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