CTとMRIの違いを解説!料金や長所・短所も気になる!
体の調子が悪い・明らかにどこか悪いと感じ、病院に行った際にCTやMRIで検査をしたことがあると思います。
ご自身では検査を受けたことが無くても、身内の方の付添やTVや雑誌などでCT・MRIの名前は一度は必ず聞いたことがあるかと思います。
では、CTとMRIの違いは具体的にどう違うのでしょうか??病院でご自身や家族が検査を受けている時は、そこまでは頭が回らず(病気のことが心配で)
意外とCT・MRIの違いまでは気が回っていない、かと思います。そこで今回の記事ではCTとMRIの違いについて紹介します。
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目次
CTとMRIの違い
CTとは?
CTとはコンピューター断層診断装置の略で、主に骨や歯などの水分の少ないところの検査に用いられます。ドーナツ状の機械で、検査はそこをくぐり抜けるだけなので30秒ほどで終わります。検査にはX線を用いて、各組織でどれだけ吸収されたかをコンピューターで画像化し解析します。
MRIとは?
MRIとは磁気共鳴画像診断の略で、主に脳や血管、内臓などの水分の多いところの検査に用いられます。筒状の狭い空間で検査には1時間程度かかります。
検査は水素原子核の核磁気共鳴現象を利用してコンピューター処理し断層画像を診断します。
そのため、CTと違い、放射線による被爆はありません。
CT・MRIそれぞれのメリット・デメリット
まず、CTのメリットは検査時間の短さです。また、3D立体画像にもでき、血管の石灰化や結石なども明瞭に写すことができます。
しかし、デメリットとして検査に放射線を利用するので被爆する可能性があります。そのため、妊娠中ではこの検査ができません。
一方、MRIのメリットは、被爆せず、血管や管腔を、造影剤を使わずに検査できることです。
また、組織コントラストが優れていて病変を抽出するのに優れています。
MRIのデメリットは検査時間がCTと比べて非常に長いことです。また、特有のアーチファクトが多く、石灰化などの情報が得にくいこともあります。
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CTとMRIは検査部位によって使い分ける
CTとMRIはそれぞれに長所と短所があるので状況に応じて使い分けることが重要です。基本的にはそれぞれの得意とする組織によって使い分けます。
CTは肺炎や結石、骨折などの時に使い、MRIは脳梗塞や血管系、内臓を見るときに使います。
ただし、女性の場合、妊娠中であれば被爆するのは避けたいのでCTは行えません。
また、MRIは磁気を使うので、心臓ペースメーカーや人工内耳留置後患者などの体内に金属が埋め込まれている方はMRI検査ができません。
また、造影剤を使う場合は過敏症や気管支喘息がある方は注意が必要です。
造影剤とは?
さて、これまでCTとMRIについて紹介してきましたが、その中で出てきていた造影剤について少し紹介します。
造影剤とは画像をより見やすくするために投与する薬のことです。造影剤を使うことで、画像にコントラストをつけて見たい組織を強調することができます。
また、MRIやCT以外の画像検査にもよく使われ、診断しやすくなります。
しかし、造影剤にも副作用があります。CTで用いられるヨード造影剤は吐き気やかゆみ、血圧低下などの軽度のものが多いですが、重篤なものでは心停止や呼吸困難などもあります。
患者さんの状態にもよりますが、造影剤による副作用の発生は約3%程度でその中でも重篤なものはさらに発生率が低いです。
発生率が低いですが、すでに軽度の副作用が過去にあれば造影剤を使うときに医師に相談しましょう。
料金の違いは?
CTとMRIでは、CTのほうが約1.5倍高いです。しかし、それほど差はなく、保険料1割であれば3000円前後、保険料3割であれば7000円~10000円程度です。
料金はCTのほうが高いですが、それぞれ特徴がありますので、料金だけでMRIを選ばないようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか??CTとMRIは似ていますが、検査の原理や特徴が全然違います。
もちろん、実際にどちらかで検査するときは担当医が適切な方を決めてくれるので安心してください。
また、CTは被爆するかもしれないからMRIのほうがいいと思う方がいるかもしれませんが、検査部位によって使い分けて正確に診断することが重要ですので、必ずしもMRIが良いというわけではありません。
CTを使う場合も何回も行うことはほとんどありません。医師からの説明をしっかり聞いて、自分でもどちらがいいのか考えてみましょう。
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