睾丸の痛みと腫れの原因は病気?男性が注意したいこと!
睾丸の痛みは男性であれば一度は経験したことがあるでしょう。
その多くはどこかにぶつけたり誰かに蹴られたりというものだと思いますが、特になにもしていないのに睾丸が腫れ、痛みが出てくるということがあります。
こうなると原因も分からずとても不安になってしまいます。
睾丸(精巣)が痛みを伴って腫れてくる病気はいくつかあり、精巣炎、精巣上体炎、精巣捻転、精巣垂捻転、精巣上体垂捻転、精巣外傷などがあります。
これらの疾患の中には、その後の生殖機能に関わってくるものもあるので注意が必要です。
この記事では、睾丸に腫れと痛みを伴ってくる疾患について紹介していきたいと思います。
精巣炎
これはいわゆる「おたふく風邪」に合併して発症することが多いです。思春期以降に発症する「おたふく風邪」のおよそ20%に合併し、おたふくになった数日後に精巣が腫れてきます。
精巣上体炎
精巣の上に精巣上体という組織があり、ここから精管、前立腺とつながっていることで、精巣で作った精子が精液として射出されます。逆にたどると、外尿道口からこの精巣上体までは管でつながっているということになります。
そのため尿道や前立腺に感染が起こって炎症が発生すると、この精巣上体まで波及してくることがあり、これを精巣上体炎と呼びます。
発熱とともに急激に発症するのが特徴で、精巣を押すと痛いというのは特徴です。
治療としては抗菌薬を用いて、感染を沈静化するとともに局部を冷やしながら安静にします。
また、性行為感染症であることがわかった場合にはパートナーの治療も行います。
予防としてはコンドームを使用することがもっとも重要です。
性交渉をしなければ発症する確率は0%になりますが、そうも行かない場合にはしっかりと装用することが大切です。
これは自分の身を守るだけでなく、パートナーへの感染を防ぐことも目的の一つになっています。
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精巣捻転
精巣は玉として袋に入っているだけではなく、上の方から精索という紐のようなもので吊り下げられています。精索の中には先ほども出てきた精管の他に動脈と静脈が通っています。
この精索を軸として精巣が回転してしまうとこれらの血管が締め付けられてしまい、精巣に血液が通わなくなるため壊死してしまう疾患です。
多くは青少年に発症し、特に就寝時に発症することが多いです。
精巣捻転の痛みは何物にも例えようがない激痛で、6~8時間以内に精巣の回転を元に戻さなければ使い物にならなくなってしまいます。
人生がこれからという時期に発症するため、早期の診断と治療が非常に重要です。
そのためには家族間のコミュニケーションが重要で、思春期の男の子でも陰部の相談がしやすいような環境づくりが大切です。
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精巣垂捻転、精巣上体垂捻転
こちらは精巣や精巣上体にある小さい突起が捻れてしまうものです。精巣捻転との違いは治療に際して手術が必要でないということです。
また、診断に際しては触診のみで精巣捻転と区別することは困難で、超音波検査によって見分けます。
精巣捻転では精巣への血管が捻れてしまうため、精巣全体が血流に乏しくなりますが、精巣垂捻転や精巣上体垂捻転では精巣と精巣上体の形状や血流は正常で、これらの組織に接するように血流の乏しい腫瘤が見られます。
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精巣外傷
男性であれば多くの方が経験したことがあるであろう股間の蹴り上げや、野球のキャッチャーがバウンドしたボールを取れずに当たってしまったときなどに起こります。痛みは皆さんご存知の通り激しく、さらに吐き気や嘔吐が見られ、ときにショック状態となることもあります。
ここでのショックとは感情的な落ち込みのことではなく、血圧が極度に低下し臓器障害をきたしうる状態のことです。
超音波検査で精巣を見てみると、精巣を包んでいる薄膜という膜が裂けているのが観察されます。
男性同士であればお互いにこの痛みは理解しているので、おふざけでも股間を蹴り上げるということはしないと思いますが、女性は容赦なくやります。
ですので、まずは相手をあまり怒らせないようにすることが大切でしょう。
また、子どもは分からなくてやってくることもあり、特に傘の柄で攻めてくることも多いので注意しましょう。
野球でキャッチャーを務めている人はチームの要ですので、プラスチック製のカバーをつけるなどしてプレーに支障が出ないように心がけましょう。
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まとめ
いかがだったでしょうか。睾丸が腫れてしまう病気には様々な種類があり、それぞれ治療法も異なってきます。
自分で判断して「これは大丈夫だ」としてしまうのは将来のことも考えると非常にまずいです。
特に医者でさえ触っただけではよくわからないものがあり、ましてや超音波検査は家庭では行えない検査です。
必ず泌尿器科などの医療機関を受診し、どの疾患かをはっきりとさせた上で治療するようにしましょう。