へその右横が痛い原因は?気になる病気と対処法を徹底解説!
へその右横が痛いと「盲腸では?」と心配になることはありませんか?
腹痛を起こす原因はたくさんありますが、主に右側に腹痛が起こるのはどのような時なのか、また痛みが出た場合はどのように対処するのかを踏まえて説明していきます。
記事の最後には虫垂炎(盲腸)についても解説をしていますので、まずは虫垂炎について知りたいと方は下の部分から読み進めてみて下さい。
目次
右上腹部の痛み
おなかの右上には胆のうがあります。右上腹部痛を起こす病気はたくさんありますが、代表的な病気である「胆のう炎」について説明します。
胆のうと胆汁について
胆のうは、洋ナシのような形をした袋状の臓器です。肝臓と十二指腸を結ぶ管の途中にあり、肝臓で作られた「胆汁」を貯蔵し濃縮する働きをしています。
約50~60mlの胆汁を貯めることができます。胆汁は、脂肪を分解するために分泌されるもので、食べ物が消化され十二指腸に届くと分泌されます。
胆石と胆のう炎について
胆汁の一部が固まり「胆石」となります。胆石は動物性の脂肪を多くとるとできやすく、日本人の約10~15%が胆石を持っていると言われています。
胆汁は胆管と呼ばれる管を通り十二指腸へ分泌されます。
小さな胆石は通り抜けていきますが、大き目のものは途中で詰まってしまい炎症を起こすことがあります。
これが胆のうまで及ぶと「胆のう炎」を起こします。
胆のう炎の症状と治療
食後に右上腹部や背中に激しい痛みを感じ、熱が出たり吐き気が出ることもあります。また、胆のう炎が進行すると「黄疸」が起こり、眼球や皮膚が黄色くなることもあります。
詰まった胆石が自然に排出されることもありますが、腹痛が続く場合は受診が必要です。
炎症を抑えるために抗生剤を使用しますが、場合によっては手術で胆のうを切除することもあります。
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右下腹部の痛み
おなかの右下には大腸や小腸などがあり、大腸の一部に盲腸・虫垂があります。異物などが原因で虫垂内が詰まり、細菌感染を起こすことにより虫垂の炎症が起こります。
これを「虫垂炎」といいます。
症状や治療について
虫垂炎は日本人の15人に1人がかかると言われています。腹痛は上腹部やへその周辺から始まり、徐々に場所が移動して最終的に右下腹部が痛むようになります。
右下腹部にあるマックバーニーの圧痛点と呼ばれる場所を押したときに痛むという特徴があり、虫垂炎かどうかの診断材料の一つとなっています。
腹痛の他の症状は、発熱や吐き気、便秘などがあります。
虫垂炎を放置すると、腸に穴が開き腹膜炎を起こすこともあるので早めに受診することをお勧めします。
主な治療法は、手術により炎症を起こした部分を取り除くことです。炎症を抑えるため、抗生剤を使用することもあります。
※虫垂炎については最後の部分で更に解説をしていきます。
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便秘による痛み
排便が数日ないことにより、腸内に便が溜まり腹痛を起こします。痛みは右側の腹部以外の部分でもおこります。
排便を促すため、食物繊維の多い食品を食べることや水分を多くとることが大切です。
さらに、運動することで腸の動きが活発になり便秘が解消されやすくなります。
腸を「のの字」を書くようにゆっくりマッサージすることで排便が促されることもあります。
関連記事:右脇腹が痛い原因は?チクチクして不快な症状を確認!
その他の病気
腹痛を起こす病気はたくさんありますが、中には「腫瘍」や「卵巣の病気」など早めの処置が必要な病気が隠れている場合があるので注意が必要です。異常を感じた場合は早めに受診し検査を受けることをお勧めします。
関連記事:横になるとお腹が痛い症状の原因は?気になる病気を解説!
虫垂炎(盲腸)について!
上の方でも虫垂炎については触れましたが、へその右側の痛みと言えば盲腸(虫垂炎)と連想する人も多いと思いますので、最後にもう一度確認しましょう。※上記と重複する箇所も出てきますが、確認も含めもう一度読んでみて下さい。
虫垂炎の初期症状
盲腸(虫垂炎)の痛みは右下腹が痛くなるとよく耳にします。そして、手術か薬で散らせばいいと安易に思ってしまう事あると思うのですが、盲腸は安易に考えていると恐ろしい状況になってしまう事もあります。
まずは、盲腸(虫垂炎)がどんな症状から始まるのか見ていきます。
本格的に症状が発症するまでには、初期症状があります。
初期症状を見逃していると、気が付いた時には厄介なことになっている!などという事も考えられますので、見逃さないようにしたいです。
初期症状としては
- お腹の上部分あたりが急に痛み出す。
- 熱が出てきて、食欲がなくなる。(熱は微熱程度な場合が多い)
- 吐き気、嘔吐の症状がでる。
吐き気はいったん収まる時もありますのでこの時点では風邪と間違う可能性もある。 - しかし、その数時間後にお腹の上部分の痛みから、右下の横腹部分の痛みに移動します。
徐々に痛みがきつくなってきますので、この時点で病院へ行くことをお勧めします。
まれに右横腹に近い腰の痛みも感じる事がありますので、気を付けて下さい。
そして、虫垂炎でも左下の横腹部分が痛む時がありますので、虫垂炎は右下の横腹部分と決めつけないようにしましょう。
このような初期症状の他、虫垂炎特有の症状としては、
- まず、右下の横腹が痛くなってきた時に、指で押して離す際に痛みを感じるのが特徴です。
- そして、ジャンプした時の衝撃や、電車バスなどの揺れによる振動で痛みます。
このように、自分でチェックしてみると、お腹の痛みや、発熱、食欲不振などの症状が風邪からの原因なのか、虫垂炎なのかの判断はある程度はできるかと思います。
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盲腸が悪化するとどうなる?
盲腸の初期症状が風邪に似た症状なので、初期状態の段階で病院へ行くと判断するのは難しいかしれませんが、放置していて手後れになってしまうと、たいへんな事になってしまいます。それでは、治療が遅れるとどうなるのかを見ていきます。
盲腸は、虫垂という臓器が炎症を起こして発症する病気ですが、正式名は「急性虫垂炎」です。
「慢性虫垂炎」もありますが、これはいわゆる盲腸には該当しません。
盲腸(虫垂炎)は10代の子供が多く発症する病気だと言われています。
ただの腹痛、風邪だと安易に思っていて、放置し盲腸の治療が遅れると虫垂が破裂したり、合併症を起こしたりします。
子供の場合は、発症から1日ほどで虫垂に穴が空き、腹膜炎を併発して、激痛や高熱を出すこともあります。
炎症が悪化するとショック状態に陥る事がありますので、早めの治療が大切です。
慢性虫垂炎の症状は?
上に書きました「慢性虫垂炎」とはどのような虫垂炎なのかも見ていきます。まず、慢性虫垂炎は一般的に言われている盲腸ではありません。
慢性虫垂炎は急性虫垂炎(盲腸)と違って、急激なお腹の痛みはありません。
痛みは、みぞおちあたりから始まって、徐々に右下の横腹部分に移動しますが、痛みがあったり、なかったりと判断が難しいです。
盲腸と同じく、微熱が続いたり、下痢や食欲がおちたりする症状もあります。
どちらかと言えば男性が発症しやすいと言われています。
急性虫垂炎と違い、腹痛があったり、なかったりしますし、痛みも強くないので見落としがちですが、慢性虫垂炎も治療が遅れると、腹膜炎などの合併症を起こすことがあります。
おかしいと思ったら病院で受診をお勧めします。
盲腸は普段、聞きなれた言葉で安易に考えてしまいがちですが、治療が遅れると大変な事になってしまいます。
虫垂が破裂して腹膜炎を併発するとショック状態を引き起こし、場合によっては命の危険もある恐ろしい病気ですので、初期段階でチェックし、おかしいと思ったら迷わず病院で受診をして下さい。
虫垂が破裂して腹膜炎を併発するとショック状態を引き起こし、場合によっては命の危険もある恐ろしい病気ですので、初期段階でチェックし、おかしいと思ったら迷わず病院で受診をして下さい。
関連記事:へその左横が痛い原因は?違和感が続く場合は注意が必要!
まとめ
今回は腹痛(特に右側)を起こす代表的な病気について説明しましたが、そのほかにも腹痛を起こす病気はたくさんあります。日頃から腹痛を起こしやすい人は「いつものこと」と思い様子を見ることもあるでしょう。
しかし、重大な病気を見逃さないために、自分の症状をよく観察し早めに受診し検査を受けることが大切です。
また、食生活の見直しで腹痛を防ぐことができる場合もあるので、自分の食事内容を見直してみることもおすすめです。
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