お腹にガスが溜まる!痛くて苦しい症状の原因と対処法を徹底解説!
お腹が張って苦しいという症状を感じている方は意外と多いです。
便秘気味の時や、お腹にガスが溜まっている時は苦しくなるのですが、それらの多くは具体的な病気ということはありませんので、自然に治るだろうと様子見をするのが一般的だと思います。
しかし、ごく一部は注意するべき疾患の症状であることがあります。
そこでこの記事では、お腹でガスが発生する生理的な理由と、ガスが溜まってしまう原因について対処方法とともに紹介していきたいと思います。
腸にガスができる理由
腸内細菌叢、または腸内フローラという言葉を聞いたことがあるでしょうか。ヒトは腸に細菌をたくさん飼っており、代表的なものは大腸菌です。
これらの細菌は胆汁の代謝に関わったり、便を形成したりと色々な働きをしているのですが、その中にガスを作るというものもあります。
その他にも口から入った空気が腸にまで到達してしまったり、消化に伴って胃液と膵臓からの膵液が混ざって発生するガスなども腸に流れてきたりすることがあります。
通常であればこれらのガスは「げっぷ」として口から出てきたり、「おなら」として排出されますし、ガスの大半は血液に吸収されて肺から呼吸に伴って排出されます。
余談ですが、にんにく料理など匂いのきついものを食べた翌日に息が臭くなるのはこのためです。
さて、これらのガス排出機構がどこかおかしくなる、またはガスの産生が多くなるとお腹にガスが溜まってしまいます。
それでは、それらの原因を見てみましょう。
スポンサーリンク
噛み締め呑気症候群
特におっとりしているなどといった、性格の問題ではありません。むしろ呑気な人は、なりにくいかもしれませんね。
これは無意識のうちに空気を飲み込んでしまうもので、大量のげっぷやおならが出たり、排出されない場合にはお腹が張ったような感じ(腹部膨満感)やお腹の左側が痛いといった症状が出てきます。
原因としてはストレスや習慣による奥歯の噛み締めだと言われており、噛み締めによって唾液が喉の方に流れるために自然と飲み込みの回数が増えます。
ヒトは唾液の飲み込みのときに少なからず空気も一緒に飲み込んでいるので、習慣的に空気を消化管の中に入れてしまうのです。
また、奥歯を強く噛み締めてしまうと咀嚼筋(口を閉じ物を噛むための筋肉)が常に緊張状態になってしまうため、特に側頭筋というこめかみの辺りにある筋肉が主な原因となって頭痛や顎の痛みを引き起こしてきます。
さらに、肩こりも併発することから緊張型頭痛という血流が低下することによる頭痛が発生してくることもあります。
対処法としては心療内科でカウンセリングを受けたり、歯科ではマウスピースを使って奥歯を噛み締めないようにすることができる場合があります。
スポンサーリンク
腸閉塞(イレウス)
腸がなんらかの原因で詰まってしまったものを腸閉塞と言います。もちろん、便秘もその原因の一つになりますし、腸が捻れてしまっている、ヘルニアを起こしているということもあります。
酷いものでは大腸がんが非常に大きくなってしまっていて、イレウスを起こしていたという例もあります。
このように、原因が多岐にわたるため一口に「これをやると良い」という対策をあげるのは難しいです。
あえて言うならば、大腸がんはやや女性に多く、血流に乗って肝臓や肺に転移しやすく死亡率もトップ3に入ってくるほどメジャーながんなので、定期的に検診を受けることをおすすめします。
関連記事:便の量が少ない・細い!原因や注意したい病気を解説!
便秘
便秘には
- 3日以上排便がないか?
- 便が硬すぎて排便が困難である?
- 排便はあるものの便が残る感じがあるか?
これらのいずれかに当てはまれば、便秘であると言えます。
また、中には正常の排便回数でも「自分は便秘だ」と思い込んでしまっている場合もありますが、これは「主観的便秘」と呼ばれています。
便秘には先ほどのイレウスも原因となることがありますが、多くの場合ストレスによって自律神経のバランスが悪くなっていることが原因となります。
腸は私たちの意識にかかわらず「蠕動運動」という内容物を出口の方に送り込む動きをしていますが、自律神経のバランスが悪くなってしまうとこの蠕動運動がうまくできなくなり便秘となりやすくなります。
さらに、食物繊維や水分の足りない食事でも便が硬くなってしまい便秘になってしまうので注意しましょう。
関連記事:便が細い時に考えるべき原因!下痢を繰り返す場合の対処法はコレ!
スポンサーリンク
空気嚥下症
噛み締め呑気症候群と同様に無意識に空気を飲み込んでしまうものですが、こちらは食事の時に空気を大量に取り込んでしまっている場合が多いです。特にラーメンやそばなどの麺類を頻繁に食べる方に多く見られます。
もちろん、そばなどは音を立てて食べるのが良いとされているので、それをやめる必要はありませんが、げっぷやおならを我慢してしまうと辛くなるので、お手洗いなどで空気を排出するように心がけましょう。
関連記事:ゲップが出にくいのは病気?苦しい症状の原因4つと対処法を解説!
まとめ
いかがだったでしょうか。お腹にガスがたまる原因は色々ありますが、万が一がんであった場合が怖いので、特にがんの症状がなくても検診は受けるようにしましょう。
あた、ゲップやおならは我慢すると体には良くありませんので、トイレなどを上手く利用して、できるだけ我慢しないで排出する工夫をしましょう。
関連記事:下痢が続く原因は自律神経の乱れ?簡単にできる改善方法4選!
スポンサーリンク