みぞおちの上が苦しい感じが続く!違和感の原因と対処法!

みぞおちの上が苦しい感じが続く!違和感の原因と対処法!

かぼちゃ


胸の苦しさというのは、それだけで少し不安になってしまいます。それは胸に重要な臓器があるためです。

みぞおちの上付近の違和感や苦しさは、胃や食道の症状である可能性もありますが、心臓の症状の可能性もあります。


単なるストレスや疲れのせいだろうと、軽く考えていては大変なことになるかもしれません。

そこでこの記事では、みぞおち上部の苦しさについて解説していきたいと思います。

みぞおちの上周囲の解剖

「みぞおち」は皆さんご存知のように胸の中央辺りにあるくぼみのことで、ここはちょうど胸を覆っていたあばら骨(肋骨)が途切れ、一番下の肋骨による「八の字」ができている部分です。


肋骨は直接的、あるいは間接的に胸の中央の「胸骨」にくっついていて、みぞおち上部は胸骨の下辺りにあたると考えられます。


胸骨の背中側には重要な臓器がたくさんあり、心臓、食道、気管支や肺が挙げられます。

心臓マッサージで胸骨を圧迫するのはこのためです。


そして、これらの臓器に起こった幾つかの疾患がみぞおち上部の苦しさを引き起こすということになります。

次の項からそれぞれについて紹介していきます。


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逆流性食道炎

逆流性食道炎は本来、胃のみに限定して作用するべき胃酸が種々の原因によって食道に逆流してしまう病気です。

食道と胃は下部食道括約筋という筋肉によって閉じられていて、食べ物を飲み込んだ時にはこの筋肉が緩んで胃へと食べ物が落ちていきます。


胃では胃酸と消化酵素が主となって、タンパク質を分解し小腸での吸収を助けています。

細胞は基本的に、タンパク質からできているので本来であれば胃酸は胃も溶かしてしまう事になりますが、胃では胃酸から粘膜を守る防御機構が働いているため胃は胃酸に侵されることなく機能することができます。


しかし、食道にはそのような機能はないため胃酸が逆流すると食道粘膜はただれてしまい、胸焼けなどの症状につながります。


逆流性食道炎はもともと日本人には少ない疾患でしたが、欧米の食文化が広まってきてからは増加してきていると言われているため、注意が必要でしょう。

検査としては内視鏡検査が一般的で、問診と合わせて診断されます。

治療は薬物療法が基本で、胃酸の分泌を抑える薬が処方されます。


ただ、自覚症状がなくなったからといって服用を自己中断してしまうと、例えば下部食道括約筋の異常であった場合には、胃酸の逆流は止められていないので再び症状が現れてしまうことになります。


もちろん、胃酸を抑えるだけでなく、逆流の原因となっているものも同時に治療をすることになるので医師の服薬指導に従ってきちんと薬を飲むようにしましょう。

また、逆流性食道炎は食道癌(バレット食道腺癌)につながることもあるので、早めに治療したほうが良いでしょう。


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狭心症

狭心症は心臓自体に血液を供給している冠動脈が、詰まるまでは行かずとも心臓が機能するのに不十分なほど狭くなってしまうと「心筋虚血」となって胸痛や胸の圧迫感が出てくる疾患です。

ただし、これらの症状は15分以内におさまります。

これ以上続くようだと次の項で説明する「心筋梗塞」である可能性が高いです。


分類としては器質性狭心症と冠攣縮性(かんれんしゅくせい)狭心症に大きく分けられ、多いのは器質性狭心症だと言われています。

器質性というのは「構造物によって」という意味で、冠動脈にプラークというコレステロールの塊ができ、これが血管の内腔を狭めてしまうものです。

つまり脂質異常症(高脂血症)や肥満などとの関連が深いものです。


一方で冠攣縮性狭心症は、冠動脈が異常に収縮してしまう(攣縮)ことで血液の流れが滞り、狭心症を引き起こすというものです。


狭心症で厄介なのはタイミングによって検査の異常として捉えられないことがあるということです。

そのため、健康診断で異常がないと言われていても発症する恐れがあります。


ですので、一度発症の経験があれば次の定期検診で申告をしたり、循環器内科の問診で挙げると良いでしょう。

その場合は、運動負荷心電図や24時間のホルター型心電図などによって検診のみでは把握できない心臓の異常を見つけることができます。

また、冠動脈に造影剤を入れる検査が行われることもあります。


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心筋梗塞

先ほども書いたように、心筋梗塞は冠動脈が完全に詰まってしまう病気です。

「梗塞」というのが「血管の閉塞」を指していて、これが脳に起これば脳梗塞、心臓では心筋梗塞となります。


症状は15分以上持続する左胸の痛みが典型的で、場合によっては顎や肩への痛みの放散が見られることもあります。


ただし、高齢者の発症や糖尿病患者の場合には、痛みを伴わない無痛性心筋梗塞となる頻度が上がるので注意が必要です。


検査は基本的に心電図を見ることで、どのあたりの冠動脈が詰まっているかなどまで分かることになっています。

発症してからすぐの急性期に致死率が非常に高いため、発症した場合にはすぐに救急車を要請することが重要です。


救急隊が到着するまでに意識がなくなり、手首や喉で脈が触れない場合には心臓マッサージをするのが大事です。


左右の乳首を結んだ線の真ん中を手のひらの根元でもって、1分間に100回のリズム(アンパンマンマーチやもしもしカメよなどが100bpmです)で5~6cm圧迫します。


連続で圧迫しますが圧迫は1回ごとに完全に解除するようにしてください。

また、可能であればAEDを利用しましょう。


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まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は重症度が高めの疾患を紹介しました。

命に関わることもあるので、早めに医療機関を受診するようにしましょう。


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