ゲップが出にくいのは病気?苦しい症状の原因4つと対処法を解説!

ゲップが出にくいのは病気?苦しい症状の原因4つと対処法を解説!

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ゲップは少し汚い印象がありますが、むしろお腹にガスが溜まって張っているのに出ないほうがおかしいです。

ですので、ゲップが出ないという症状は病気を特定していく上で重要なポイントになります。

そのような疾患はいくつかありますので、この記事ではゲップが出にくくなってしまう病気について解説していきます。

ゲップの正体

通常我々が呼吸をする際、吸い込んだ空気は気管支を通って肺へと入っていきますが、ラーメンやそば、うどんなどをすすって食べると麺と一緒に空気が食道の方へと入っていきます。


これ自体は全く問題のない現象なのですが、胃の中に空気が入ってしまうとその体積分だけ胃が窮屈になってしまいます。

そうなると食べ物が入っていきづらくなってしまうので、ゲップとして空気を外に出しています。


他にも消化管で発生したガスが胃に溜まってしまうと、同様にゲップとして排出します。

ゲップの際には胃が収縮することで空気を押し出しています。

そのため胃や食道に異常があるとゲップが出にくくなってしまいます。

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胃下垂

胃下垂は胃を支えている筋肉が弱くなってしまい、通常の位置よりも低くなってしまうものです。

これは細身の人や猫背の人に多い疾患になります。

一番わかりやすい症状は、痩せているのにも関わらずお腹がぽっこりと出ていることです。


胃下垂自体は暴飲暴食によってその重みで胃が下がってしまうこともありますが、むしろ疲労やストレスによって食欲が落ちてしまうことで胃が使われずに機能低下を起こして発症することのほうが多いです。


よく「痩せの大食いは胃下垂が多い」と聞きますが、胃下垂を目的として大量に食事を取ってしまうのは本末転倒です。


胃下垂の対処法としては腹筋を鍛えることが重要です。

ところが、腹筋のトレーニングといっても多くの方が思い浮かべるような寝っ転がった状態で膝を曲げ、上体を起こすというものではお腹の上の方の腹筋を鍛えることになってしまい胃下垂の対処にはなりません。


胃下垂対策としては寝っ転がった状態で脚を折りたたんだ姿勢を基本姿勢として、そこから背中を丸める要領でお尻を床から浮かせます。

これを10~20回をセットとして2セットほど行うことを習慣づけると良いでしょう。



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胃炎、胃潰瘍

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ストレスがかかると胃炎や胃潰瘍を起こしてきます。

他にも薬の副作用として起こってくることもあります。

これらの疾患もまた胃の収縮機能低下を招いてしまうため、ゲップが出にくくなってしまいます。

ここで怖いのは、胃潰瘍は放置していると胃がんに進展しまうことがあるということです。


職場の人間関係で悩んでいた女性が胃が痛むということで病院を受診したところ胃がんが発見されたという例があります。

胃がんは患者数も死亡者数も決して少なくない悪性腫瘍ですが、早期発見早期治療をすることでその後の経過は良くなるので、胃の痛みなどを感じたら病院で検査してもらうことをおすすめします。



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逆流性食道炎

逆流性食道炎は本来逆流することのない胃酸が食道に流れてしまうことで食道に炎症が起こる疾患です。

元々日本人には少ない疾患でしたが、食生活の欧米化に伴い増加してきたと言われています。


胃酸の逆流を押さえているのは食道と胃のくっついているところ(噴門部)の下部食道括約筋で、この筋肉が収縮することにより噴門部を巾着袋のように狭めることで胃の内容物が食道に逆流することを防ぎます。

この収縮がうまくいかなくなると逆流性食道炎を発症してしまい、胸焼けなどの症状を呈してきます。

逆流性食道炎が長引いてしまうと食道がん(バレット腺がん)になってしまうこともあるので早めに治療をしましょう。

逆流性食道炎が中途半端に治ってしまうと炎症を起こしたところが線維化してしまい食道が狭窄してしまうのでゲップが出にくくなってしまうことがあります。



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食道アカラシア

こちらは下部食道括約筋が緩まなくなってしまう疾患です。

食道アカラシアでは物がうまく飲み込めなくなります。


固形物はもちろん水などの液体でさえも難しいです。

入ることができないということは出ることもできないということなので、ゲップが出にくくなることは容易に想像できると思います。


食道アカラシアの治療は食道に風船上に膨らむ器具(バルーン)を入れ、機械的に狭窄部位を広げます。

この方法で多くの方に症状の改善が見られます。

他にも狭窄部位の筋肉を切開するという手術が行われることもありますが、切開範囲が大きすぎると今度は逆流性食道炎を起こすこともあります。



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まとめ

いかがだったでしょうか。

ゲップは少し下品だと捉えている方もいらっしゃるので、生理的な反応だからといって所構わずするのではなくお手洗いなどでするようにしましょう。

お腹が張っていたり、痛みがあったりする場合には早めに病院を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。



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