肘を動かすと引っかかる感じがする!痛みなしでも危険?
日常生活の中でも、肘を動かさずに一日が終わるということはほぼ考えにくいかと思います。
そんな肘関節ですが、例えば曲げ伸ばしをしたときに肘の動きが悪い、引っかかりを感じるなどの症状がある場合があります。
たとえ痛みが出ていなくても、その後に痛みが現れたり、関節の変形や可動域制限などを起こす危険があります。
そこでこの記事では、肘を動かした際に違和感がある場合注意する危険な症状や対処法についてご紹介していきます。
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目次
肘を動かすと引っかかる症状3つ!
肘の曲げ伸ばしがしづらい、引っかかる感じがするなどの症状の原因として、変形性肘関節症が考えられます。膝や股関節などと同様に肘関節にも変形性関節症が起こる場合があるのです。
原因には加齢によるものや骨折、脱臼などの外傷性のもの、スポーツや職業上で肘を酷使することによって起こるとされています。
気をつけたい症状には以下のものがあります。
関節可動域制限
肘の屈伸運動が制限されます。場合によっては、肘を動かすと痛みが生じることもあります。日常生活において、食事や洗顔、洗髪など様々な場面で支障をきたします。
手・指のしびれ
変形性肘関節症が進行すると、肘部管症候群を生じる場合があります。肘部管とは肘の内側にある尺骨神経の通り道のことです。
肘関節の変形により、神経の通り道が狭くなり神経が圧迫されることで手や指のしびれが起こります。
主に小指や薬指にしびれが出やすいことが特徴です。
さらに進行すると、手の筋肉が萎縮し、手が痩せたようにみえたり、小指と薬指の変形をきたします。
関連記事:手の小指の付け根に痛みがある!原因と効果的な対処法!
ロッキング
関節面が磨耗し、一部分に骨が過剰に蓄積し骨棘という突起ができます。主に肘の内側に起こりやすく、先に記載した肘部管症候群の要因にもなります。
さらに、骨棘がかけて、関節内を浮遊するいわゆる「関節ネズミ」が起こります。
この浮遊物が関節面で引っかかると、肘が完全に曲げ伸ばしできなくなります。
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その他、気をつけたい肘の症状
テニス肘
正式名所は「上腕骨外側上顆炎」といい、物を持ち上げたり雑巾絞りの動作をすると肘の外側に痛みが出現します。これは橈側手根伸筋という手首を返す筋肉が損傷することで起こります。
野球肘
スポーツなどで投球をしすぎることにより肘の損傷を起こします。特に成長期に起こりやすく、投球後に肘が痛くなる、曲げ伸ばしがしにくくなるなどの症状が起こります。
関節リウマチ
自己免疫の異常により起こる病気であり、関節の炎症、痛み、破壊、変形をきたします。初期症状として朝の手や指のこわばりがみられます。
関節リウマチの場合は複数の関節に症状が起こるとされており、肘関節の場合は肘が曲がったまま伸ばしにくくなることがあります。
関連記事:指の第二関節の腫れと痛みが続く!女性が注意したい病気!
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肘が引っかかる症状への対処法
まず、炎症や痛みなど症状が強く出ている場合は、第一に安静が必要となります。肘関節を休ませ症状の緩和を図ります。
合わせて整形外科など医療機関での診察を受け、その後の対処を相談することも重要です。
その他に自身で注意することや治療方法についてご紹介します。
痛みの出る動作、スポーツは控える
日常生活においては片手で重い物を持ち上げたり、肘を捻りながら力を入れる動作は症状の悪化を招く恐れがあるため控えましょう。また、肘を酷使するスポーツ(野球、ラケット競技、ゴルフなど)を行う際は、適度な休息やアイシング、関節周囲のストレッチをしながら行い、関節への負担を減らしましょう。
動作、フォームの改善
誰でも体の動かし方に癖があるものです。しかし、日常生活や運動の際に悪い癖を繰り返し行うと、体へ負担がかかり故障の原因にもなります。
足腰を使わず、手だけで重い物を持ったり、腕の力だけで投球をしているなど体の一部分だけに負担がかかる動作をしていないか一度見直すことも大切です。
薬物療法
痛みが治まらず、日常生活にまで大きく支障をきたす場合は、薬物療法の適応になる場合もあります。消炎鎮痛剤、関節内の注射、ステロイドなどで炎症や痛みを抑えることが可能です。
症状がひどい場合は、医療機関の診察を受け相談してみましょう。
手術、浮遊物の除去
関節内の磨耗により発生した、骨棘や浮遊物が肘関節の動きを大きく制限している場合や、強い痛みを引き起こしている場合、それらを手術で切除、摘出する必要性もあります。その場合、関節鏡などの内視鏡手術となる場合がほとんどです。
手術前後はあまり腕を動かせないため、術後のリハビリテーションを受けることも日常生活やスポーツへの復帰に向け重要となります。
関連記事:肘がポキポキ鳴って痛い!気を付けたい症状と原因を解説!
まとめ
今回は、肘を動かした際の引っかかりから考えられる気をつけておきたい症状をお伝えしていきました。関節は消耗品であり、傷つけると元のように近づけるためには、かなりの労力が必要です。
日頃からの体の近い方や運動の仕方を見直し、体を大切に扱うことが重要となります。
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