尾てい骨が出ている人は座ると痛い?気になる症状をチェック!
座ると尾てい骨が痛く、触って確認してみると尾てい骨が出ている様に感じることがあります。
さすがに人の尾てい骨を触って、自分のでっぱり具合との比較をする事はできませんので、どうしたものかと頭を抱える人も多いです。
転んだり強打した覚えがある場合は、怪我を疑うこともありますが、特にその様な記憶がないのに痛む場合もあります。
そこでこの記事では、尾てい骨が痛い場合の原因とその対処法について解説をしていきます。
目次
尾てい骨の場所や役割
尾てい骨とは、骨盤の一部を指します。(尾骨とも呼ばれます。)
動物なら尻尾がある部分ですが、人間には尻尾がないので重要性はないと思われがちですが、この尾てい骨には、骨盤の下部分を支える筋肉がくっついています。
そのため、骨盤周辺の非常に重要な骨の一部として認識されています。
尾てい骨についている筋肉は、主に腸をはじめとして、人間の内臓が落ちないように下から支える役割を持っています。
尾てい骨は、骨の模型を見てみるとわかるのですが、まるで尻尾のようになっているのが外的特徴です。
そして、尾てい骨周辺の寛骨の中の仙骨の下部分に位置しており、非常に小さい骨です。
尾てい骨は、下向きに尖っているようにあるため、転倒や尻餅をついたときなど、少しの衝撃でも折れやすいのも、特徴の一つです。
関連記事:お尻の骨が痛いのはナゼ?座り方や歩き方など原因を徹底解説!
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尾てい骨が痛い原因と対処法
尾てい骨が痛むときは、座ったときなどが多いです。座るということは、お尻に身体の体重が乗りかかるわけですから、尾てい骨に異常があれば、当然痛みます。
ここからは、尾てい骨が痛む原因となる代表的なものとその対処法を見ていきます。
打撲による場合
尾てい骨を打撲するというのは少し考えにくいですが、例えば尻餅をついて転んだときなど、座った時に痛む経験はありませんか。これは、尾てい骨が転んだ衝撃により痛みが生じています。
一般的には、尾てい骨周辺の皮膚の色がアザなどにより変色していても、特にに変形などの症状がみられなかったり、一時的に痛むことがあっても、数日以内に痛みが落ち着けば問題はない場合が多いです。
しかし、スポーツなどで何度も繰り返し尻餅をついてしまっていると、尾てい骨が度重なる衝撃により変形してしまったりすることがあります。
そんな時、座ることで尾てい骨がおされてしまい痛みが生じてしまいます。
座るときに痛む程度なら特に問題はありませんが、変形した尾てい骨が、近くにある肛門を圧迫してしまうと、便秘になったりしてしまいます。
尾てい骨が変形したまま放置すると尾てい骨周辺の骨にまで影響がでてしまいますので注意が必要です。
対処法
湿布を貼るのも効果的ですが、炎症を引き起こしている場合があるので、炎症を止める薬の使用が効果的です。それでも痛みが治まらない場合は、打撲ではなく骨折している可能性があります。
痛みが治まらないと思った時は、病院でレントゲンを撮って検査してもらいましょう。
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骨折など骨が損傷を受けている場合
尾てい骨が、転倒などにより衝撃を受け、その結果として骨にヒビが入ったり、時には骨折してしまうこともあります。尾てい骨は、非常に弱い骨ですから、軽く尻餅をついた程度でも骨折することが多くあります。
尾てい骨の骨折(ヒビも含む)は、歩行時や着席時などに痛みを生じることが少ないため、多少の痛みがあっても、それが尾てい骨の骨折などと疑う人は少ないです。
チェックポイントとしては、尾てい骨が骨折するとトイレをするときに強烈な痛みが生じたり、下をむいて寝転がると尾てい骨に痛みが生じるのが特徴です。
対処法
骨折の場合も、打撲と同様に湿布などを貼って安静にすることが主な治療となります。尾てい骨の骨折は、他の部分とは違い、ギプスなどで固定することはありません。
そのために、激しい運動や痛みが出るような動作を控え、出来る限り安静にすることが重要です。
尾てい骨の骨折により骨盤が歪むことがありますが、この場合は、尾てい骨の骨折が治った後で、骨盤の歪みを治すための治療を行うようにしましょう。
関連記事:尾てい骨を強打したら骨折する?痛い場合の対処法も解説!
妊娠中(女性のみ)や産後
妊娠中の女性は、卵胞ホルモンと呼ばれる女性ホルモンが分泌されます。
この卵胞ホルモンは、妊娠により分泌されるホルモンであり、骨盤の靭帯を緩くさせる影響を及ぼします。
骨盤の靭帯が緩むことにより、骨盤や尾てい骨に痛みが生じることがあります。
また、妊娠中の女性の場合、お腹の赤ちゃんがどんどん成長すると、その分子宮が大きくなります。
尾てい骨は、身体の内臓を下から支えている骨ですので、子宮が大きくなるにつれ尾てい骨への負荷が大きくかかるようになりますので尾てい骨が痛み出します。
大きくなった子宮が骨盤や腰椎を圧迫し始める影響により、尾てい骨の痛みというよりは、坐骨神経痛を生じさせることもあります。
坐骨神経痛は、何とも言えない曖昧で鈍い痛みであることが特徴的です。
産後は、約3週間から1っか月ほどは、体が妊娠前の状態に戻ろうとするために、尾てい骨に痛みが生じることがあります。
また、体が完全に戻り切っていない授乳期などは、長い間同じ姿勢で座っていると尾てい骨が痛むこともあります。
対処法
妊娠中や出産による尾てい骨の痛みを防ぐのは難しいため、椅子に座る時にドーナツ型のクッションを使う、骨盤安定ベルトなどを使する、などをして出産までの期間を乗り切るようにしましょう。出産で尾てい骨の痛みがなくなることが多いです。
出産後の痛みに関しても、基本的には1年以内には痛みが治まることがほとんどです。
それ以上痛みが続く場合は、病院で精密検査を行い痛みの原因やその治療法を調べてもらいましょう。
関連記事:尾てい骨の痛みは妊娠中に多い?原因と対処方法について解説!
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腫瘍による場合
尾てい骨付近に出来る腫瘍があります。馬尾腫瘍とよばれており、硬膜内髄外腫瘍のことを指します。これは、ガンになることがある腫瘍で、主に腰痛から症状が現れます。
痛み方としては、ずっと痛みがあるわけではなく夜間などに多く見られる症状です。
疲れているだけだろうと放置していると、症状が進行していき、歩行時に痛みが生じたり、排尿時に痛みが生じたりします。
ガンに変わることは稀ですが、油断はできません。
尾てい骨そのものにガンが生じた場合、持続的な痛みがあり、神経障害を引き起こします。
治療法
外科手術により腫瘍を切除してもらうことで、完治が可能です。ガンなどに変わる前にすぐに病院で検査をしてもらいましょう。
ガンに変わってしまうと、外科手術だけではおさまらないことになってしまうため、早期発見・早期治療が重要です。
関連記事:骨盤の右側の痛みが続く原因は?チェックしたい5つの病気!
まとめ
尾てい骨は痛みは、経験することが無いと思われがちで、あまり気にする部位でもありあせん。しかし、こうして見てみると、尾てい骨はいかに重要な部位であるかがよくわかります。
歩けないほどの痛みや、日常生活に大きな支障をきたすようなことを引き起こすことはあまりありませんが、ぶつけたり転んだりした覚えがないのに、尾てい骨に痛みがある場合は一度病院に行くようにしましょう。
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