まっすぐ歩けないのは何故?平衡感覚がおかしいのは病気が原因?

歩く


通常ヒトが歩くときには周囲の情報や体内の調節機構が働いて、まっすぐ思った通りに歩くことができます。

しかし、脚の筋力が弱くなってしまったり、調節機構に不具合が生じてしまうとまっすぐ歩くことができなくなってしまいます。


そして、それらの原因の中には予防が可能なものもあり、日ごろの悪い習慣が積み重なって発症するものもありますし、なによりもさらに重大な疾患につながっていってしまうものもあります。

そこでこの記事では、まっすぐ歩けなくなってしまう病気や障害を解説するとともに、それらの疾患で現れるそのほかの症状や予防についても紹介していきたいと思います。

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脊髄小脳変性症

脊髄小脳変性症は運動がうまくできなくなる神経疾患の総称で、小脳から脳幹、脊髄にかけて神経細胞が進行性に死滅していく疾患です。

分類は多岐にわたるのでここでは割愛させていただき、最もポピュラーな多系統萎縮症について解説していきます。

これはかつて別々の疾患名がつけられていた疾患群が研究によって共通する疾患概念が発見され、統一した呼び名になったものです。


まっすぐ歩けないというのは小脳の働きが障害されているためです。


運動のおおまかな動きを決めているのは大脳の運動野なのですが、指先を目標にピンポイントで動かしたり、指を動かしている最中にふらつかないように調節したりしているのは小脳が担当しているので、小脳の神経細胞が死滅してしまうと歩行の際にまっすぐ歩けなくなるという症状が現れます。


多系統萎縮症では他にも排尿障害と起立性低血圧に代表されるような自律神経症状やパーキンソン症状と呼ばれる姿勢時震戦や動作時震戦、認知症様症状がみられることもあります。


脊髄小脳変性症は国定の難病で、根本的な治療法がなく、小脳症状やパーキンソン症状に対して薬物やリハビリテーションを行っていきます。


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脳梗塞

脳梗塞はご存知の方も多い疾患かと思います。

脳梗塞というと多くの場合は大脳への血管が詰まってしまって、身体の片側がしびれたり、動かしにくくなったりという症状が現れますが、小脳への血管が詰まった場合は先ほど書いたような小脳の働きが障害されてしまうため、ふらふらとした歩行になってしまったり、目標物に手を伸ばすときに一直線ではなく、ふらふらとしながら到達したりするなどの症状が現れます。


小脳への動脈は大脳へ行く動脈と比べて細いので、通常の脳梗塞と比べて詰まりやすい構造となっていますが、小脳へ行く動脈は何本かあるので症状が現れる頻度は通常の脳梗塞ほど多くありません。

有名なアーティストの方も小脳梗塞を発症したことで話題となりました。

彼は「携帯電話のボタンがうまく押せなくなった」という症状から発覚したようです。


このように小脳梗塞は通常の脳梗塞と比べて若い方でも発症する割合が大きく、注意が必要です。

治療法については薬物治療が主で加えて手術やリハビリテーションが行われます。

また、予防としては水分を十分取り、通常の脳梗塞と同じように塩分や脂肪、アルコールを控えることが重要です。


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下肢筋骨格疾患

平衡感覚に障害がなく、歩行に難がある場合には下肢の異常があることが考えられます。

特に長い期間入院をしていたりなどで身体を動かしていないと、あっという間に筋力は衰えてしまいます。


筋力が低下するとそれだけでふらつきが出てきますので、意識して体を動かしておく必要があります。

ただし、筋力が低下する要因は入院だけではなく重症筋無力症や多発性筋炎といった筋肉の病気もあるので注意が必要です。


また、高齢の方では骨粗しょう症によって背骨がつぶれてしまうことで重心が前のほうに移動してしまいふらつきが生じやすくなります。

骨粗しょう症はホルモンの関係で女性に多く見られるため、身長が以前より縮んでいたり、背中が曲がってきたりした場合には整形外科などで検査をしてもらうとよいでしょう。


さらに、変形性膝関節症や変形性股関節症では脚がまっすぐ伸びなくなるため重心の移動がうまくできずにふらつきの原因となります。


変形性股関節症は何かしらの外傷などによって発症する二次性のものが多いですが、変形性膝関節症は発症要因のよくわからない一次性のものが多く、女性でさらに肥満、加齢といった因子によって発症しやすいといわれています。


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まとめ

いかがだったでしょうか。

歩くときにふらつくのは神経系の障害や筋肉、骨の異常があるかもしれないということでした。

身体を動かさないことによる筋力の低下は最も予防が簡単な要因の一つですので、バランスの取れた食事と合わせて軽いウォーキングをしたり、膝への負担が懸念される場合には水中ウォーキングを行ったりすることも効果的です。


いずれにしても年齢を重ねてくると、外へ出ることも億劫になりがちですが、そこをなんとか乗り越えるためにも働き盛りのころから運動を習慣づけておくようにしましょう。


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