腰をひねると音がして気持ちいい?実は危険な弊害がある?
腰が重だるく、疲れたという時に腰を捻って「ポキポキ」あるいは「ボキボキ」と鳴らすとスッキリした経験はないでしょうか?
このスッキリとする感覚から、毎日の日課になっているという人もいるかもしれません。
しかし、どうして腰から音がなるのでしょうか?
そもそも音を鳴らすことは体に影響はないのか?ここでは、このような疑問について解説していきます。
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腰の関節が鳴る、どんな状況?
そもそも、腰が鳴る、関節が鳴ると表現しますが、実は骨と骨がぶつかって鳴っているのとは違うようです。現在、考えられているメカニズムとしては、関節の中に漂う滑液という関節の潤滑油の役割を持つ組織内の圧力の変化で生じていることが有力なようです。
腰を音が鳴るまで捻っている場合では、背骨の関節が引き伸ばされている状況となります。
すると、滑液の気圧が一旦下がり、気泡が発生します。
気圧が元に戻る力で音がなり、その時に気泡も消えてしまいます。
このことをキャビテーション(空洞化現象)などと言うこともあるようです。
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腰の音を鳴らし続けて起こる弊害
先に説明した、関節内の気泡が消える際には、背骨の関節やその周辺組織には大きな衝撃が加わり、ダメージを与えるとされています。背骨の関節には椎間関節というものがあります。
これは、上下の背骨が接触する部分であり、上下の骨を多数の筋肉や腱が支え、関節の隙間には神経が通っています。
つまり、腰を必要以上に捻ることを長間続けていると、音が出た時の衝撃波で関節が徐々に損傷を受けて、変形性関節症を起こす危険が出てくる可能性があります。
また、関節周囲の筋肉や腱が引き伸ばされることで損傷を受け、腰痛を誘発する恐れがあります。
さらには、関節の隙間を通る神経が圧迫されることで、その神経に支配されている手足に、しびれや痛みが生じることもあり得るのです。
以上の内容から、腰は鳴らさないほうが良いだろうと考えられます。
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安全な方法で腰の不快感をなくす
腰は鳴らさないほうが良さそうだと分かってはいても、腰が重だるくなると、ついついスッキリさせたくなり、繰り返してしまうかもしれません。そもそも、腰が重だるくならないように注意することで、音を鳴らす機会が減らせるのではないでしょうか?
腰が重だるい際には、症状が出ている腰部の筋肉に過剰な力が入っていることが予測されます。
筋肉が凝っていると血流が低下し、さらに周辺組織が硬くなり、痛みや疲労を感じます。
こうなると、腰が「カチカチだ」、「バキバキだ」などと表現したくなります。
筋肉が凝る要因として、腰を使用しすぎている、姿勢が悪いなどが挙げられます。
特に不良姿勢には、猫背や反り腰などがあります。
このような不良姿勢を長時間とると、一部の筋肉に力が入ってしまいます。
ですから、まずは、自分の姿勢を見直す、また、長時間同一の姿勢で作業するような場合は、定期的な休憩や一度体を動かすなど、息抜きも大切です。
腰は鳴らさないほうが良いですが、捻って腰部の筋肉のストレッチをすることは大切です。
しかし、音がなる手前で、ゆっくりと行うことが望ましいです。
また、猫背であれば、うつぶせ寝から両手で支え、腰を反らせるようにストレッチする。
反り越しであれば、仰向けで両膝を抱えて腰を丸くし、ストレッチするなどの方法があります。
このような、ストレッチをすることで、筋肉を柔らかい状態に保ち、血行を滞らせないことが重要です。
ストレッチをする暇もないという方は、湯船やホッカイロなどで腰を温めておく方法もあります。
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まとめ
今回は、腰の音がなるメカニズムを調べ、その危険性についてもご紹介していきました。普段、体を動かしている際には腰から音がなるということは、ほぼ無いはずです。
音が鳴るということは、どこかに負荷がかかっているものと考えて、控えたほうが良いでしょう。
そして、腰の不調を取り除くには、腰部の筋肉や周辺組織の柔軟性を保つことが重要になります。
ゆっくりとストレッチを行う、腰部を温めるなどの方法で痛みや疲労が溜まりにくい状態にすることが大切です。
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