筋肉痛の時にストレッチは逆効果?治す方法と起こる原因!

筋肉痛の時にストレッチは逆効果?治す方法と起こる原因!

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休日にリフレッシュとして運動したりするとその翌日、仕事にも関わらず筋肉痛が出てきて辛いということはよくあります。


筋肉痛にはストレッチが良いと見かけますが、症状が悪化してしまうことは無いのでしょうか?

この記事では、筋肉痛とストレッチの関係を実際はどうなのか解説していきます。

筋肉痛の原因

筋肉痛は久々に体を動かしたり、激しい運動をしたりした後に起こることは皆さんよく知っていることだと思います。

しかし、医学的には完全な解明がなされていません。


かつては運動に伴って発生する乳酸が原因とされていましたが、筋肉痛があるときに計測された乳酸値がそれほど高くなかったという結果から、現在は傷ついた筋繊維を修復する際の炎症が痛みの原因だとする説が有力です。


炎症というと悪者というイメージがありますが、組織の修復には炎症が不可欠で、炎症無くして回復はありえないとされています。

炎症は何が起こる?

炎症が起こる理由としては壊死した組織を取り除き、損傷組織を修復することです。


まずは壊死組織の除去についてですが、中心となって働くのは白血球の一種である好中球です。

好中球は壊死組織を貪食し、消化する働きを持っています。


組織が損傷されるとそこからサイトカインという化学物質が放出され、周囲の毛細血管の透過性が亢進します。

このことによって皮膚が赤くなったり、熱を持ったり、腫れ、痛みが出てきます。


また、この透過性亢進とサイトカインによって、血管内の好中球が損傷部位に集合することができます。

このようにして炎症が起こり、役目を終えた好中球は自ら死滅するなどしてその場からいなくなります。

さらに、炎症に伴ってプロスタグランジンなどの痛み物質も放出され、痛みを生じます。


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筋肉痛にストレッチは効果的か?

さて、いよいよ本題となりますが、結論から言うとストレッチは筋肉痛に対して効果がない、もしくは逆効果になります。

先ほども書いたように筋肉痛は筋肉が損傷した結果炎症が起こっている状態(説が有力)なので、その状態で筋肉を伸ばしてしまうとかえって筋肉の損傷を助長してしまいます。


また、2007年にイギリスで行われた研究では運動の前後のストレッチが筋肉痛に与える影響を筋肉痛の痛みをスコアリングして比較したデータが提示されていましたが、痛みを軽減させるもののその差は非常に小さいという結果でした。


このことからも筋肉痛に対するストレッチはあまり推奨されません。

それではどのような対処法があるでしょうか。

次の項から詳しく見てみましょう。

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運動前のストレッチ

先ほどの研究結果は運動「前後」のストレッチについてでした。

筋肉痛時のストレッチは効果が望めないということを考えると、痛みのピークを軽減させたのは運動前のストレッチであったと考えられます。


また、硬い物質というのは外部から加えられる力に弱く、壊れてしまいやすいです。

例えて言うと新品の輪ゴムは伸縮性に富んでいますが、古くなって硬くなった輪ゴムはすぐにちぎれてしまうようなもので、これは筋肉でも同じです。

運動する前にストレッチをすることで筋肉が柔らかくなり、激しい運動を行っても損傷を受けにくくなります。

アイシング

筋肉痛は炎症が原因となっているということは説明したとおりですが、その中に血管の透過性が亢進するという記述がありました。

これが原因で痛みを引き起こす物質が放出されるので、患部を冷やして血管を収縮させ、透過性を下げることで痛みを軽減することができます。


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患部の保温

さっきと言っていることが違うじゃないか、と思われる方も少なくないでしょう。

しかし、炎症を伴う傷害の場合、冷やした後は温めるというのが基本です。

筋肉痛発生直後に患部を温めてしまうと血管の透過性亢進を助長し、痛みが増大してしまうので決して保温をしてはならず、急性期には冷やすのが原則です。

発生から数日経って身体のだるさなどを感じている場合には患部を温め、血流を促進し、栄養が行き届きやすいようにします。


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睡眠をとる

筋肉痛の回復には睡眠が欠かせません。

これはホルモンとの関係が深いです。

種々の研究結果からホルモンの一つであるIGF-1(insulin-like growth factor-1、インスリン様成長因子)が筋肥大を促すということが分かっています。

そして、IGF-1は成長ホルモンによってコントロールされています。

成長ホルモンが作用することでIGF-1の分泌が盛んになるため、筋肉を回復させるには成長ホルモンが必要であるということがわかります。


そして、この成長ホルモンは睡眠中(特に入眠直後)に分泌が盛んになるという特徴があります。

つまり、睡眠をとることが筋肉の回復につながるということです。

社会人の方は時間をとるのが難しいかもしれませんが、できるだけ長い睡眠時間を取るようにしましょう。


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まとめ

いかがだったでしょうか。

筋肉痛が起こった後にはストレッチは効果的ではなく、運動前のストレッチや睡眠が重要だということでした。

早めに回復するためにも上記のことを意識するようにしましょう。

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