すごい量の寝汗をかく理由は?5つの病気と初期症状を解説!

すごい量の寝汗をかく理由は?5つの病気と初期症状を解説!

汗を拭く


ヒトは睡眠中にコップ一杯程度の寝汗をかくといわれています。数字で表すとおよそ200ccくらいです。


しかし、パジャマやシーツがびしょびしょに濡れてしまうくらい寝汗をかくということは通常では考えにくく、その場合にはなにかしらの身体の不調があることを示しています。

さすがに、自分自身でも何かがおかしいと感じてしまう寝汗の量かと思います。

そこでこの記事では、大量の寝汗の原因について解説をしていきます。

更年期障害

更年期というのは女性において、閉経の前後5年ずつ計10年ほどの期間のことを指します。


更年期には女性ホルモンが急激に減少するため、ホルモンバランスが崩れ頭痛や寝汗、便秘、腰痛、イライラ感、のぼせ、体重増加など様々な症状が現れてきます。

また、これらの症状によってストレスが溜まってしまい更年期障害が悪化してしまうこともあります。


そのため「自分が更年期障害である」と認めることによって症状が治まってくる方もいます。

治療としてはホルモンのバランスを整えるためにホルモン療法が行われたり、カウンセリングを行ったりします。

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バセドウ病

バセドウ病は甲状腺機能亢進症の1つです。

甲状腺は喉ぼとけの下あたりにある器官で、脳からの指令によって甲状腺ホルモンを分泌しています。

甲状腺ホルモンは全身の細胞に作用して基礎代謝を維持、増加させます。


甲状腺機能亢進症とはこの甲状腺ホルモンの分泌が過剰になる疾患の総称で、バセドウ病は甲状腺にホルモンを作るよう指示する「甲状腺刺激ホルモン」を受け取る受容体に対して抗体ができてしまい、脳からの甲状腺刺激ホルモンを受け取っていないのにもかかわらず甲状腺ホルモンをどんどん作ってしまう疾患です。


この抗体ができてしまう原因については未だよくわかっていません。

バセドウ病の症状としては汗が大量に出ることはもちろん、高血圧や眼球突出、甲状腺の腫れ、手足の震え、頻脈、体重減少などがあります。


特に甲状腺の腫れ、眼球突出、頻脈の3つはメルゼブルグの3徴と呼ばれ、有名なものです。


バセドウ病は女性に多いといわれていますが、現サッカー男子日本代表の某選手も発症していたといわれています。

バセドウ病の治療は薬物療法や手術療法、アイソトープ療法などがあります。

手術療法では、大きくなった甲状腺を部分的ないしは完全に切除してしまうことによって甲状腺ホルモンの分泌量を低下させます。

アイソトープというのは放射性同位体というものです。

放射性というと被ばくのイメージが強い日本ですが、うまく使うと治療にも効果的なのです。


甲状腺はヨウ素を多く取り込む性質があるのでバセドウ病のアイソトープ療法においてはヨウ素の放射性同位体が用いられます。



関連記事:甲状腺の違和感はストレスが原因?気になる症状と対処法を徹底解説!

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多汗症

その名の通り汗を大量にかいてしまう疾患です。

多汗症で汗をかく部分は決まっており、手のひらや足の裏、脇の下が多いです。

この部位を聞いて、どんな時に汗をかくか察しがついた方もいらっしゃるでしょう。これらは緊張した時や驚いた時など、精神的な動揺があったときに汗をかく場所です。


このような汗を出す皮膚の汗腺を「エクリン汗腺」といいます。


多汗症に気づくきっかけとしてはノートを持った時に汗で濡れて破れてしまったというエピソードや、手をつなごうと思ったときに汗が止まらなくてあきらめてしまったという出来事があげられます。

多汗症の原因は自律神経のうち闘争を司っている交感神経が人一倍敏感であることだとされています。

通常の人は立っているだけでは汗をかきませんが、多汗症の人は汗をかいてしまいます。

これは立っている状態では交感神経が活動的になるためです。

これは一例ですが、他にも緊張状態では交感神経が活発になります。

治療としてはカウンセリング、薬物療法、手術があります。


前の2つはいずれも汗に対する不安や恐怖を取り除くことが主です。手術では交感神経を切除して発汗を抑えるということになります。



関連記事:顔が熱い?すぐに赤くなる顔の原因5つと対処法を徹底解説!

自律神経失調症

汗を拭く


ホルモンバランスではなくストレスが原因となる更年期障害というとイメージしやすいかもしれません。


原因としてはストレスに弱い性格であったり、過剰なストレスがかかっている、生活習慣が乱れていたりなどのものがあり、これらが単一の原因となることもあれば複数が絡み合って発症することもあります。


ストレスによって自律神経のバランスが崩れ、交感神経が優位になった場合は汗が多く出ることになります。

治療としてはカウンセリングやライフスタイルの見直しが行われます。



関連記事:自律神経がおかしい(乱れる)原因と整える4つのコツを解説!

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褐色細胞腫

こちらも内分泌系の疾患です。

褐色細胞腫は腎臓の上にある小さな三角形の副腎という臓器に腫瘍ができ、アドレナリンというホルモンが過剰に分泌されるものです。

アドレナリンという名前を聞いたことがある方は多いと思いますが、このホルモンは代謝を高める作用があるため、多汗になることがあります。

治療としては腫瘍摘出術が行われるのが一般的です。



関連記事:寝汗をかくのは病気?朝起きたらびっしょりの原因を解説!

まとめ

いかがだったでしょうか。

汗といっても色々な原因があるということがわかっていただけたと思います。

そのため自己判断で対処するのは意外と難しいです。また、今回は取り上げませんでしたが寝汗を大量にかく場合には癌の初期症状の可能性も否定できません。


嫌だな、気になるなと感じたら早めに医療機関を受診するようにしましょう。



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