背中を押すと痛い!内臓にひびく時の原因は危険な病気?

背中を押すと痛い!内臓にひびく時の原因は危険な病気?

マッサージ


デスクで背中を丸めたまま作業をしていると、ふと背中を押したときに「イテテ・・・」となることがあります。

あれは筋肉が凝り固まってしまっているのが原因ですので、適度にストレッチをすることが重要です。


しかし、背中を押したり、たたいたりしたときに内臓に響くような痛みがある場合には少し状況が変わってきてしまいます。

そこでこの記事では、背中を押すと痛みが出るような疾患について紹介していきたいと思います。

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骨折

単純に骨折と言っても、どの骨が折れているかで様々な要因が考えられます。

例えば、普段「背中」といったときに「背骨(脊椎)」だけを指して言う方は極々小数でしょう。

ほとんどの方は背骨プラス「あばら骨(肋骨)」の背中側を合わせて「背中」と言っているはずです。

肋骨は背骨の両脇にくっついていて、胸の方とは「胸骨」という骨と直接くっついていたり、あるいは軟骨(肋軟骨)を介してくっついたりします。


胸骨は心臓マッサージのときに圧迫する部分の骨です。

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あばら骨について

さて、あばら骨はリブロースのお肉などを思い出していただけると分かるように、棒というよりは断面が三角形で背中側からお腹側にかけて大きくカーブを描いている骨です。

この形のおかげで、人間の胸郭はやや楕円形をしています。


また、呼吸に伴って胸が上下していることと思いますが、これは肋骨が背骨とくっついている点を支点として上下に振れることで可能になっています。

このように呼吸と肺や心臓などの内臓を保護するのに欠かすことのできない肋骨ですが、高齢者などでは咳やくしゃみなどによって骨折してしまうことがあります。

これは、多くの場合背骨の骨折と同じような原因で起こってきます。


関連記事:あばら付近の痛みの原因6つ!症状が前なのか後ろなのかに注意!

骨折について

人間の骨は血液中のカルシウムの濃度とのバランスにより常時作られたり、壊されたりしています。

骨が作られることを「造骨」または「骨形成」、壊されてカルシウムの元となることを「骨吸収」といい、これらをまとめて「骨代謝」といいます。

そして骨形成を促すホルモンの一つが、女性ホルモンとして知られている「エストロゲン」になります。

もちろん、男性でもエストロゲンは作られていますが、特に女性で多く作られています。

つまり、女性は骨代謝において、男性に比べてエストロゲンに頼っているところが大きいということになります。

そして、女性においてエストロゲンは閉経とともに急激に減少してしまいます。

そのため、女性では骨形成よりも骨吸収が勝ってしまい、骨が脆くなってしまいます。

これが重度になったのが「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」です。

もちろん、エストロゲンは加齢によっても減少するので、男性に骨粗鬆症が無いというわけではありませんし、その他の要因でも発症し得ます。

骨粗鬆症になると骨がスカスカになってしまい、ちょっとした衝撃で骨折が起こってしまいます。

その代表が咳やくしゃみによる肋骨骨折や背骨の圧迫骨折(「いつの間にか骨折」と言われるものです)、転倒による大腿骨骨折になります。

また、骨粗鬆症は薬によっても発症することがあり、副腎皮質ステロイド薬を使用している方は注意が必要です。


関連記事:肋骨と背中が痛い原因は?左右で異なる病気もある!

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尿路結石

多くの方が聞いたことのある疾患ではないでしょうか。

尿路というのは腎臓から膀胱、外尿道口までの尿が流れるところのことで、これのどこかに結晶の石ができてしまうことを尿路結石と呼んでいます。

成分としては尿酸やカルシウム、シュウ酸といったものが代表的です。

原因はよく分かっていませんが、尿酸という成分が表しているように生活習慣病との関連が考えられています。


さて、尿路結石というと知り合いの話などを聞いて「とても痛い病気」だと捉えている方は少なくないでしょう。

確かに尿路結石は、のたうち回るほどの激痛というイメージがありますが、統計的には痛みのなかった患者が約30%程度みられ、必ずしも痛みが訴えにはならず、違和感として現れていることもあります。

病院で検査する際にも背中(というより腰に近い)を押して痛みがないかどうかというのをチェックが行われます(CVA叩打痛)。


この際に背骨の両脇あたりを指で直接押したり、手のひらを置いてその上から押したりしますが、押す強さによっては肝臓や腸管の病気の痛みがその部位に現れてしまうこともあるので、CVA叩打痛のみで尿路結石であるという診断が下されることはなく、あくまで診断の助けにするということです。

つまり、CVA叩打痛があり、かつ尿検査や血液検査、画像検査の結果を総合して尿路結石だとか腎盂腎炎などの診断が行われます。


もし、尿路結石であれば先ほど書いたように生活習慣との関連が示唆されていることから食生活を改め、軽い運動をし、水分をよく摂ることをおすすめします。


関連記事:尿路結石の腰痛が長引く!夜になるとお腹が痛い時も注意!

まとめ

いかがだったでしょうか。

背中を押すと痛いということで2つの疾患を紹介しました。

もちろんこれだけが原因とは限りませんし、離れた部位の痛みが背中に出ている(関連痛)ということも考えられますので、一度医療機関で検査されることをおすすめします。


関連記事:背中のしびれは内臓が原因?違和感の理由をチェック!

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