食後の胃もたれ・ゲップ!それらの不快感は胃下垂が原因?
食後の胃もたれやゲップ、膨満感などの不快感で悩まされている方も多いのではないでしょうか??胃潰瘍や逆流性食道炎の疑いもありますが、胃下垂の可能性もあります。
胃下垂の人は食べても太らない、痩せている人に多いなどとよく目にしますが、そもそも胃下垂とは何なのか、その症状や原因、治療法についてみていきたいと思います。
また本当に太らないのか?太らない理由は何なのかについても見ていきたいと思います。ぜひ参考にしてみて下さい。
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胃の構造と働き
まず胃下垂とは何かを知るために胃の構造と働きについて説明します。胃の構造
胃は食道に続いて上腹部を占めている嚢状の器官で、簡単に分けると食道との境界から順に噴門部、胃底部、胃体部、十二指腸に続く幽門部に分かれています。また胃は右方向に向かって凹字型に彎曲しています。胃の調子が悪い時に右側を下にして横向きで寝ると楽なのはそのためです。
胃のそれぞれの部位には胃腺が存在しており、噴門部には主に粘液を分泌する噴門腺、胃底部と胃体部には胃液の大部分を分泌する胃腺が存在します。
幽門部にある幽門腺には胃酸の分泌を促進する消化ホルモンであるガストリンを分泌する細胞が存在します。
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胃の働き
次に胃の働きについてです。食道から入った食物は一時的に胃に貯蔵されて、胃の運動と胃液の作用によりかゆ状に変化し、少量ずつ十二指腸に送られていきます。
胃に入った食物はまず胃底部に貯蔵されます。この胃底部は大量の食べ物をたくわえるために伸び縮みしたり拡張したりします。食物は徐々に幽門部に送られ、胃体部から起こる蠕動運動によって胃液と混ざり、また粉砕されてその後十二指腸に送られていきます。
胃下垂
さて、上記の胃の構造と機能から胃下垂についてみていきたいと思います。
胃下垂とは胃の機械的・形態的な異常の総称をいい、一般的には胃が通常の状態よりも下に垂れさがっている状態のことを指します。
胃下垂の原因
胃下垂の原因には諸説言われていますが、ほとんどが生まれつきの体質によるもので病気ではないとされています。後天的に胃下垂を引き起こすきっかけとなる原因には、暴飲暴食・ストレス・過労・不安から胃を引き上げる筋力の低下や消化不良により起こる事があります。
胃下垂の症状
無症状の場合もあります。おこりうる症状としては、胃もたれや胃の不快感、食後の胃のむかつきや不快感など消化不良によって起こる症状がほとんどです。
また、消化不良により吸収が悪くなるために起こる肌荒れや、胃に消化物が長期間残留することにより、消化酵素が過剰に分泌されてしまい、その結果胃酸過多になり胃潰瘍や胃炎を併発する事もあります。
また、胃が筋肉の薄い下腹部に移動することにより冷え症になりやすく便秘や下痢などの症状がおこる事もあります。
胃下垂の治療
無症状の場合には治療は必要ないとされています。しかし無症状でも太りたいけど太れないという方もいらっしゃるかと思います。胃下垂の方にはそのような方が多いかと思います。
そこで胃下垂の原因となる暴飲暴食・過労・ストレス・不安をなくすという事が大切になります。特に食事は大切で、早食いやバランスの偏った食事は胃下垂の原因です。
胃に負担をかけないバランスの良い食事をゆっくり時間をかけてよく噛んで食べることが治療のひとつです。
また、生活習慣も不規則な生活ではなく規則正しく、適度な運動を取り入れて体を鍛えるなどの健康的な生活を送る事も大切です。
また、胃下垂に対し、外科的な手術によって胃を釣り上げるという方法もあるようですが、現代ではほとんど行われていません。
したがって、胃下垂の治療はバランスの取れた食事と規則正しい生活ということになります。
まとめ
最後に胃下垂が太らない理由について書いていきたいと思います。胃下垂の人には痩せている人が多いというのは事実です。よく、痩せたいから胃下垂になりたいという声をききますが、不健康に自らなりたいと言っているのと同じ事かと思います。
胃下垂が太らないのは、消化能力は低下することよって吸収が悪くなり、食欲不振に陥るために太る要素がなくなるからです。
しかし、胃下垂になったら必ず痩せるのか?また太らないのかといえばそんなことはありません。消化不良による吸収の悪さが原因で肌荒れ等起こして痩せても嬉しくはないかと思います。健康的に痩せることが一番なのではないでしょうか。
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