小青竜湯は妊娠中に飲んで大丈夫?効果や副作用を解説!
自然の草木などから生成される漢方薬は、中国で昔から研究され様々な性能を持つものが生み出されてきました。
日本に伝えられた後も日本独自の発展を遂げ、今では数多くの漢方薬が世界中で飲まれています。
その中でも「小青竜湯」(しょうせいりゅうとう)はアレルギー性鼻炎や喘息などに用いられる漢方として処方されます。
病気の症状に効くだけではなく身体全体の調子を整える効果のある小青竜湯ですが、果たして副作用はあるのでしょうか。
漢方薬を今まで飲んだ経験のない人や小青竜湯を始めて飲むという人、妊娠中で服用してもいいのかどうか不安を感じている人にも分かりやすくその概要を解説します。
小青竜湯とは
小青竜湯は交感神経を刺激する“麻黄”の他、“桂皮”、”芍薬”、”半夏”、”五味子”、”細辛”、”乾姜”、”甘草”の計8種類の生薬によって構成されます。身体を温める効果があり、発汗作用もあります。
ひとつひとつの生薬の持つ特性によってもたらされる効果は大きいですが、人によっては副作用の出る場合もあります。
飲み方
顆粒であればお湯で溶かしてゆっくりと飲むと良いでしょう。食前、あるいは食間の空腹時に飲むのが一般的ですが、食欲が無くなり吐き気を催すようでしたら食後に服用してもかまいません。
エフェドリンやテオフィリンなどの交感神経を刺激する作用のある薬との併用は必ず医師の指導のもと慎重に行って下さい。
また、甘草の大量摂取は副作用に注意して下さい。
得られる効果
黄麻には気管支拡張による咳や喘息を抑える効果、桂皮による発汗作用、芍薬による痛み止め効果、半夏や五味子、細辛によるアレルギー症状を抑える効果があります。その他乾燥エキス剤を加え、8種類の生薬の効能が一緒によりよい効果を発揮します。
風邪のひき始めから花粉症やアレルギー性結膜炎、気管支喘息、鼻炎など、様々な病気に対して効果が望まれます。
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注意すべき副作用
重い副作用はありませんが、配合生薬の甘草の大量服用によるだるさや血圧上昇、手足の痛みやしびれの他、から咳や息切れ、発熱、発疹、食欲不振や皮膚や白目が黄色くなったり量が茶褐色になったりするなどの症状が現れることがあります。症状が重いようであれば服用をやめ、早めに医師に相談しましょう。
妊娠中の服用について
妊娠中は風邪や花粉症による不調が現れたときに薬を服用する事が出来ないため、漢方を飲む人もいます。しかし、小青竜湯を構成する生薬の黄麻には心臓や血管に負担をかける交感神経の刺激作用があるので注意が必要です。
また、発汗作用が大きいため、体力のない妊娠中の女性が服用する事には多少のリスクが伴うでしょう。
どうしても風邪や花粉症などの症状が重い場合は、医師に相談して適切な判断を仰ぎましょう。
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葛根湯との違い
小青竜湯も葛根湯も麻黄を主に含む漢方であるため、その効果は類似しています。
そのため、一緒に服用すると互いの効果を増強し過ぎてしまい、かえって危険であるため併用はしないでください。
一見同じような効果の見られる小青竜湯と葛根湯ですが、ふたつの漢方薬は実は症状により適した服用があります。
それぞれの効能をよく理解した上で服用するようにしてください。
小青竜湯を選ぶとき
鼻炎症状でも鼻水、くしゃみ、涙、よだれが止まらないといった場合には小青竜湯を選ぶと良いでしょう。鼻炎・花粉などのアレルギー症状といえば、まず小青竜湯を飲むと良いとされるほどの効果のある漢方です。
葛根湯を選ぶとき
小青竜湯とは対照的に鼻づまりのある鼻炎症状のときに葛根湯を選ぶと良いでしょう。また、葛根湯には鼻詰まりを緩和してくれる作用のほか、頭痛軽減や目・耳・鼻の炎症を抑えてくれる作用もあります。
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まとめ
様々な効果のある小青竜湯ですが、服用する本人の体質によっては合う・合わないがあります。漢方にはその人それぞれの体質や状態に合わせた「証」というものがあります。この証は自分の体質に合った漢方を見つけるのにとても重要な役割を持っているので漢方を服用する際には参考にしましょう。
自分の証は簡単にセルフチェックできるサイトもネットではあるので、一度試してみて下さい。
効能と副作用、両方を熟知して自分に合った漢方を正しく服用するようにしましょう。
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