抗生物質の副作用は下痢?妊婦が服用出来る種類は?

抗生物質の副作用は下痢?妊婦が服用出来る種類は?

抗生物質と一言にいっても種類が幾つかあり、それぞれ効果・効能が違います。


症状や原因に適したものを服用する必要がありますので、どれでも同じだろう??と考えて、家で余っている以前の抗生物質を服用しても効果が望めなかったり、副作用によるデメリットが大きかったりします。


この記事では、抗生物質の種類や副作用について書いていきますので、参考にしてみて下さい。

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アミノグリコシド系抗生物質

タンパク質の合成を阻害することによって抗菌作用を発揮します。


ストレプトマイシンを代表とする一連の抗生物質で分子の中にアミノ酸が入っています。

ストレプトマイシン

抗結核菌作用を持ちます。


グラム陰性菌や結核菌に強い抗菌作用を持ちますが、耐性菌がすぐに発生するので単独で使われることは少ないです。

ゲンタマイシン

緑膿菌・変形菌・セラチア感染症に強い抗菌作用があります。黄色ブドウ球菌やグラム陰性桿菌、特に緑膿菌の重傷感染症や免疫力の低下した患者さんの感染症・敗血症などに使用されます。


アミノグリコシド系抗生物質の副作用
腎機能障害が起こるので腎機能の未発達な未熟児や新生児、腎障害者や脱水状態には毒性発現の可能性が高いので使用は慎重に行われます。また、めまい・耳鳴り・難聴を起こしやすいです。

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テトラサイクリン系抗生物質

アミノグリコシド系抗生物質同様にタンパク質合成阻害作用で抗菌作用を発揮する抗生物質です。

ミノサイクリン(ミノマイシン)

メチシリン黄色ブドウ球菌感染症やマイコプラズマ肺炎・クラミジア感染症などで使用されています。

テトラサイクリン系抗生物質の副作用と注意点
肝障害・腎障害を起こしやすい、カルシウム・マグネシウム・アルミニウム・鉄を含む制酸薬・鉄剤と併用すると薬品がこれらの金属と結合して吸収されにくくなってしまいます。


また、大量に服用してしまうと胎児や乳幼児の歯や骨に蓄積してその発育を妨げます。静脈に投与するときは静脈炎を起こす事があります。


妊娠中、授乳中は使用できません。胎盤を通し、母乳にも分泌されます。

マクロライド系抗生物質

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マクロライド系抗生物質もまたタンパク質合成阻害作用によって抗菌作用を発揮します。

テトラサイクリン系に比べて副作用が少ない抗生物質です。

エリスロマイシン

マイコプラズマやレジオネラによる肺炎など呼吸器感染症によく使用されます。


また、ペニシリンに対しアレルギーのある患者さんにも使用されます。


注意点としてエリスロマイシンは肝臓での薬物代謝酵素を阻害するので、てんかん薬のカルママゼビン、強心薬のジゴキシン、抗凝固剤のワルファリン、ぜんそく薬のテオフィリンなどの作用を増強させるので上記の薬剤を服用している際には医師に伝えた方がよいです。

クラリスロマイシン

胃酸によって分解されにくく、吸収も良いので内服できる抗生物質です。処方薬としてよく処方されているのでなじみのある抗生物質かと思います。


最近では消化潰瘍の治療でヘリコバクター・ピロリの除菌薬として使用されています。

ニューキノロン系抗菌薬

抗生物質とことなり化学合成によって作り出された抗菌薬です。


細菌のDNA複製に働く酵素を阻害することで抗菌作用を発揮します。抗菌できる範囲も広く、比較的副作用が少ないため使用しやすい薬です。


種類としてはノルフロキサシン、オフロキサシン、エノキサシン、ジブロフロキサシンなどがあります。

ニューキノロン系抗菌薬の副作用と注意点
めまい、手足のしびれ、不眠、頭痛などの神経症状を起こします。非ステロイド系抗炎症薬を併用するとけいれんを起こすことがあります。


てんかんの患者さんやてんかんの既往歴のある患者さんへの使用は避けます。テオフィリンやカフェインと併用すると血中のテオフィリン濃度を上昇させます。


アルミニウム・マグネシウムを含む制酸薬と併用すると消化管からの吸収が悪くなります。


まとめ

抗生物質は種類により作用の仕方が異なったり目的の細菌によって使用する抗生物質が異なったりします。


「風邪をひいたから、前に処方された抗生物質が残っているからそれを服用しよう・・」などと自己判断で抗生物質を服用するのは薬剤耐性菌を増やしてしまうリスクや飲み合わせによる副作用などとても危険です。


なお、抗生物質はウイルスには効果がありません。風邪の原因の大半はウイルスです。


抗生物質の副作用も種類によりさまざまですが、下痢は多くみられる副作用です。これは抗生物質が細菌を除菌するため、腸内の善玉菌も除菌されてしまうことにもよるとされています。


また、妊娠中の服用についても心配になるかと思いますが、テトラサイクリン系の抗生物質は禁忌とされています。他の抗生物質については絶対に服用できないというわけではありませんので医師と相談したうえで処方された通りに服用しましょう。


抗生物質は優れた薬品ですが安易な使用は避け、必ず医師の処方にしたがって正しく服用しましょう。


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