顔の半分が痛いのはなぜ?顔面に起こる症状や対策を解説!
虫歯などが原因で顔にまで痛みが生じた経験がある方は多いかと思います。
しかし、なんの原因かも分からずに顔面に痛みを感じたことはございますか?
この様な症状が顔の半分もしくは両側に現れて、しかも痛みが治らない場合は明らかにどこかに異常があると感じます。
一度病院に行き医師の診察を受けなくてはなりませんが、その前に代表的な原因を見ていきましょう。
ここでは、顔面の痛みについて原因をお伝えしていきます。
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三叉神経痛(さんさしんけいつう)
顔面の半分が、発作的に数秒から数分続く激痛が繰り返し起こる病気です。洗顔や髭剃り、歯磨き、食事などで痛みが誘発されるのが特徴です。
40歳以降に多い症状で、年齢とともに増加傾向です。
男性よりも女性の方が約2倍の頻度で発症する傾向があります。
初めは虫歯による痛みによく似ているため、歯科を受診してしまう方も多いようです。
三叉神経はその名前の通り3本に分かれている神経です。
1本目はおでこ~こめかみ、2本目は頬~上あご、3本目は下あごの先端~下あごに分布しており、2本目・3本目に三叉神経痛の症状が出やすいと言われています。
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原因や治療について
病状が進行しても、生命や後遺障害などの危険性はないので、急いで治療しなくても良い病気なのですが、激痛のために日常生活に支障をきたしてしまうことが少なくない上に自然治癒はしませんので、治療は受けた方が良いかと思います。典型的な三叉神経痛の原因は、三叉神経の付け根の血管が圧迫することによって起こると言われています。
非典型的な三叉神経痛は原因不明なことが多いそうですが、中にはヘルペスウイルスによる感染や脳腫瘍などが原因になっていることがあるのです。
三叉神経痛が疑われる場合は、脳神経外科・神経内科、ペインクリニックを受診すると良いかと思います。
問診によって症状を確認し、MRIなどの画像診断などで血管圧迫の有無や脳腫瘍の有無などが確認され診断がつきます。
三叉神経痛と診断がついた後はテグレトールなどの抗痙攣薬が処方されます。
しかし、これは根本的な治療ではないため、痛みを完全にコントロールできない場合などは手術や神経ブロックなどが行われることとなります。
テグレトールは「てんかん」という病気にも使われる薬で、神経の伝導を抑える作用がありますが、副作用として眠気やふらつきなどが生じてしまうことがありますので、車の運転などする際には注意が必要となります。
関連記事:てんかんの初期症状は?原因や対処法などについても解説!
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非定型顔面痛
三叉神経痛とは異なり、原因の分からない顔面痛のことを「非定型顔面痛」と言います。激しい電撃痛のような症状が特徴の三叉神経痛に対して、非定型顔面痛は締め付けられるような痛みだったり、うずくような痛みと様々です。
鼻詰まりや鼻汁・流涙などの自律神経症状を伴うこともあります。
画像診断を行っても脳・耳鼻・目・歯科領域に異常がないため原因が特定できないため、患者さんは色々な診療科を転々としてしまうこととなるのです。
この病気はうつ病や自律神経失調症などのメンタル面に問題を抱えている方に起こりやすいのが特徴なのですが、治療法はまだ確立されておらず、消炎鎮痛剤では効果が得られません。
神経が関与していることは間違いないので、三叉神経痛と同様に抗痙攣薬であるテグレトールは効果があるケースが多いようです。
また、この病気の原因として脳内の神経伝達物質の中の「セロトニン系」のネットワークに異常をきたしていることが多いため、セロトニン神経を調整するために「抗うつ剤」が良く用いられます。
抗うつ剤にて症状が改善するケースが多いのですが、なかなか改善しなかったり、悪化するようであれば心療内科や精神科へ転科してみても良いかも知れません。
非定型顔面痛の治療は数か月から数年かかりますので、主治医や医療スタッフとの信頼関係を築いて、コミュニケーションをとりながら良好な関係を保つことも大切かと思います。
関連記事:口の中がしびれる原因はストレス?気を付けたい病気は?
まとめ
いかがでしたでしょうか?顔面痛と一言で言ってもストレスが原因であったり、脳そのものに病気があって神経を圧迫していることが原因だったりと様々です。
中でもストレスは自律神経を乱してしまう原因であり、便秘などの胃腸障害や睡眠障害など様々なトラブルを引き起こしてしまいます。
悪化すると自律神経失調症などにもなってしまいますので、ご自身に合ったストレス発散方法を見つけることが、現代社会を生きていく上でとても大切なことだと言えます。
心身が疲れ切っている時はきちんと休んで、気持ちをリセットできるようにしましょう。
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