後頭部の固いこぶが気になる!押すと痛いのは病気が原因?
日常生活の中で、頭をぶつけた覚えもないのに後頭部の硬いこぶが痛い、しこりのようなものがある、といった症状でお困りのことはありませんか?
後頭部をぶつけて、こぶができて痛むということであれば、打撲、頭骸骨骨折の可能性が考えられますが、身に覚えのないその痛みの原因は、粉瘤、筋肉の緊張によるもの、リンパ節の腫れなど他に原因があるかもしれません。
そこでこの記事では、後頭部の辺りにできるこぶの原因と注意した病気について解説していきたいと思います。
毛包炎
原因として最も多いのは毛包炎です。毛包炎とは、毛穴に細菌が増殖して炎症を起こしている状態を言います。
仕事中に無意識に頭をかいてしまう、頭がかゆいからと爪を立ててかいてしまうなど、頭皮に傷をつけてしまうと、毛穴に細菌が繁殖して炎症を起こします。
後頭部の硬いこぶに毛包炎が起こると、膿の塊が硬いこぶにあたり、強い痛みが出ることがあります。
対処法
放置していてもたいていの場合1週間程度で症状は治まりますが、炎症が広がってしまったり、痛みが強い場合には、抗生物質を使用します。また、毛穴に溜まった膿を出す処置を行う場合もあります。
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埋没毛
埋没毛とは、頭皮を掻いたり、傷をつけてしまった状態で髪の毛が成長し、皮膚の中に潜り込んでしまうことで頭皮に炎症が起きて痛みがでるという状態を言います。大きさはニキビ程度で、髪の毛の色が透けて見えるため黒く変色しています。
対処法
放置していると自然と角質が剥がれ、髪の毛も元の状態に戻ります。痛みが気になる場合や炎症が広がるようであれば、髪の毛を取り除く手術を行います。
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粉瘤
粉瘤とは、古くなった角質や皮脂が後頭部の皮膚の下に溜まり、しこりのような状態になる状態を言います。良性の腫瘍ですので放置しても問題はありませんが、押すと痛みが出ることもあります。
初期の段階では、粉瘤の真ん中に穴が開いていますので、強く押すと粉瘤がつぶれて、ドロドロした臭いのある液体が出てきます。
ただ、毛包炎とは違い、粉瘤が潰れて液体が出てきても治るわけではありません。
大きさは2~3センチのことが多いですが、10センチを超えるものもあります。
対処法
粉瘤が小さく、痛みがなければそのまま様子をみます。痛みがあったり、粉瘤が徐々に大きくなる場合には、粉瘤を取り除く手術を行います。
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脂肪腫
脂肪腫とは、後頭部にできた脂肪の塊です。良性の腫瘍で痛みなどの症状が出ることはほとんどありませんが、脂肪腫が大きく、周囲の組織を圧迫することで痛みがでる場合があります。
対処法
痛み等の症状がなければそのまま様子をみます。脂肪腫が大きく、痛みが強いようであれば、脂肪腫を取り除く手術を行います。
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石灰化上皮腫
石灰化上皮腫とは、皮膚の一部が石灰のように固くなり、こぶになる状態を言います。こちらも良性腫瘍で多くの場合は無症状ですが、硬さや大きさにより、押したときに痛みが出たり、かゆみが出ることがあります。
ただ、脂肪腫等の他の腫瘍と区別するためにレントゲン検査で石灰化を確認しますが、大きさや硬さによってはレントゲンでは映らないことがあり、他の腫瘍との鑑別が難しい場合があります。
この病気は、どの年齢層でも発症する可能性がありますが、比較的若い世代で、特に小学生以下の子供の顔や首や頭に発症することが多いです。
皮膚のすぐ下に腫瘍ができますので、皮膚の色が透けて、黒、黒っぽい青に変色することがあります。
対処法
脂肪腫と同様に、痛み等の症状がなければそのまま様子をみます。腫瘍の影響で痛みがある場合には、石灰化上皮腫を取り除く手術を行います。
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脂肪肉腫
脂肪肉腫とは、悪性腫瘍です。小さなこぶからはじまり、それが短期間で急激に大きくなるのが特徴です。
こぶは柔らかいものと硬いものがあります。急激にこぶが大きくなる場合には注意が必要です。
脂肪肉腫は1度できてしまうと、再発や転移を繰り返す怖い病気です。
対処法
脂肪肉腫を取り除く手術を行います。1回の手術で取り除ける場合もありますが、発見した時にはすでに他の臓器に転移していた、あるいは、消化器系組織にできたものが後頭部に転移したということもあり、経過観察にも注意が必要です。
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まとめ
いかがだったでしょうか。基本的には様子見をしておいても問題ない場合がおおいですが、まれにですが悪性腫瘍の場合もあります。
その場合は命の危険がある恐ろしい病気ですので早めの対応が必要となります。
こぶが急に大きくなる場合には注意が必要ですので、症状が出現したら早めに医療機関を受診しましょう。
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