肩甲骨の下の痛みはヤバい?ただのコリではないこともある!
日常生活を送るうちに、体の痛みが出てくることは少なくありません。
中でも現代はデスクワークが増え、上肢の症状が増えてきています。
そこでこの記事では、肩甲骨の下あたりに出る痛みと、他に考えられる疾患について解説していきたいと思います。
筋肉のコリ
デスクワークなどで長時間同じ姿勢を取っていると筋肉の収縮と、弛緩が行われないので筋肉が凝ってしまいます。中でもパソコンを使っての作業は腕を前に出した姿勢を取るため、胸の筋肉(大胸筋)は縮こまり、背中の筋肉は伸びた状態になってしまいます。
この姿勢が習慣になってしまうと肩が胸よりも前に出た状態になってしまい、見た目が悪いだけでなく筋肉のコリがなかなか取れないということになってしまいます。
また、肩甲骨周囲の痛みはバッグを肩に掛けるという動作でも見られます。
バッグを肩に掛ける時には肩甲骨が少し上に上がります。
そのため片側だけの肩が痛むという症状になります。
対策としては意識してバッグをかける肩を変えると良いでしょう。
さらに、デスクワークの際には1時間に1回でもいいので腕を大きく回したり、肩を動かすと良いでしょう。
関連記事:肩甲骨がゴリゴリ鳴る!肩を回すと音がする原因と痛い場合の注意点!
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肋間神経痛
肋間神経というのは背骨(脊柱)の中にある脊髄から枝分かれした神経のことで、肋骨の下縁に沿って走行しています。この神経が障害されることで生じる痛みを肋間神経痛といいます。
神経に起因する痛みの特徴として、刺すような鋭い痛みというのが挙げられます。
痛みがあるのは短い間で、呼吸やくしゃみ、咳などの胸郭の動き、身体を捻るなどの動きで痛みが誘発されたり、痛みが増強されたりします。
帯状疱疹
広い意味では肋間神経痛に含まれます。皆さんの中には水ぼうそうにかかったことがある人は多いと思いますが、この原因ウイルスである水痘・帯状疱疹ウイルスが非常に厄介なのです。
水ぼうそうを起こした後、このウイルスは神経にじっと潜んでいるのです。
このように症状を起こさずとも感染状態が続いていることを潜伏感染と言います。
さて、潜伏感染をしているウイルスなどの病原体は免疫力が低下したときに活動を再開し、症状を引き起こします。
それが水痘・帯状疱疹ウイルスの場合は帯状疱疹となります。
症状としては身体に帯状の発疹が現れ、その部位に一致して痛みが生じます。
背中側の場合は自分では気づきにくいので注意が必要です。
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肋骨骨折
これは特に高齢者に多いと考えられます。特に女性は閉経に伴って女性ホルモンのバランスが崩れてしまい、骨粗鬆症の発症が増えるために骨がもろくなります。
さらに、肋骨は比較的薄い骨なので高齢者では咳などの衝撃で折れてしまうこともあります。
青壮年であってもゴルフや野球のスイングなどの身体を捻る動作や無理なトレーニング、重労働などで起こる場合があります。
関連記事:背中が痛い!特に左側がズキズキする原因を解説!
胸椎圧迫骨折
先ほど肋間神経痛のところで「脊柱」という言葉が出てきましたが、脊柱はいくつもの椎骨が上下に連なって構成されています。椎骨はその部位によって呼び名が付けられており、首のあたりであれば頚椎、胸(背中上部)であれば胸椎、腰のあたりであれば腰椎となります。
通常であれば椎骨はOKサインのOくらいの大きさで骨折することは少ないですが、肋骨同様、骨粗鬆症がある場合には咳やくしゃみ、尻もちなどで上下方向の力が働いたときに潰れるようにして折れてしまいます。
このような骨折を圧迫骨折と言います。やはり高齢者に多いため、注意が必要です。
骨折によって周囲の神経などを障害するとそれに伴った症状も現れてくるので、病院を受診する際にはそれらも含めて伝えるようにしましょう。
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気胸
若い高身長の男性の場合は気胸も考える必要があります(もちろんその他の方での発症もあります)。気胸は肺に風船のような構造物(ブラ、ブレブと呼ばれます)ができ、これが破裂することで吸い込んで肺にとどまるはずの空気が漏れてしまい、肋骨や横隔膜、肋間筋からなる胸腔(肺や心臓が収まっているスペース)に空気がたまり、この空気が肺を圧迫してしまいます。
それによって痛みに加えて息苦しさも見られるようになります。
関連記事:右側の肩甲骨がズキズキ痛い!8つの原因と対策を解説!
内蔵の異常
内蔵の疾患が原因で、肩甲骨の下あたりが痛むことがあるようです。右側であれば肝臓や胆嚢、左側であれば膵臓や胃、心臓などが挙げられます。
いずれも炎症や潰瘍から悪性腫瘍、心臓では心筋梗塞などの命に関わる疾患が隠れていることがあるので注意が必要です。
関連記事:肩甲骨の左側の痛みや痺れの原因は?今すぐチェックしたい病気は?
まとめ
いかがだったでしょうか。肩甲骨の周囲には筋肉がたくさんあり、長い間動かさないでいると凝り固まってしまい痛みが出てきます。
ですので、気づいたときにストレッチをしてみたり、意識して休憩を取るようにしたりして筋肉に負担をかけないようにしましょう。
そして、普段の自分の姿勢を見てみることも役に立ちます。
また、内臓の疾患が隠れていることもあるので病院を受診することも重要となります。
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