急激な胸の痛みや息苦しい症状!チクチク痛みの原因は?
胸の症状がある場合、病気である確率はかなり高いです。これは軽症な病気から重症な病気まで幅広いですが、病気によっては命の危険性もあるえはことから落ち着いて理解していきましょう。
以下に胸に症状が出る病気を幾つかご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
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目次
肋間神経痛・・・・痛みの持続が数分程度、若しくは瞬間である場合
体を動かした時など「ピリッ」とした痛みがある場合、それが側胸部(正しくは肋骨に沿って)にあると肋間神経痛の可能性が高いといえます。肋骨骨折などの外的要因であれば、肋骨骨折時に神経を障害してしまうことから、骨折は治癒しても肋間神経痛が遷延してしまうことがあります。
他に帯状疱疹でお馴染みのヘルペスウイルスも肋間神経痛に関与していることがあります。ヘルペスウイルスは神経を棲家にするウイルスなので、帯状疱疹が治癒してもどこかの神経に潜んでいることがあります。それが肋間神経に宿ると神経痛症状が起きるのです。
このように何かの病気の続発症である意味合いが強い病気ですが、肋間神経痛単独で発症することがあります。肋間神経の周りには肋間筋があり、肺呼吸時に筋肉が緊張や弛緩をすることで肺の呼吸運動を支えております。
無理な姿勢や硬直した状態を維持してしまうことによって、肋間筋が肋間神経を圧迫してしまうことがあります。この圧迫により神経痛症状が起きるのです。
肋間神経痛は命の危険性がある病気ではありませんが。呼吸時に痛みがでることも多く、病態のわりには痛みが強い病気といえます。痛みを気にするあまり浅い呼吸を繰り返すことで、体内の二酸化炭素濃度が高くなり、CO2ナルコーシスといった意識障害もおきることがあるため、我慢せずに早めの治療が必要となります。
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気胸・・・・胸が痛い、息苦しい症状がつづく場合
気胸とは肺に穴が開くことで、肺を包んでいる胸腔の中に空気が充満し、その圧力によって肺がしぼんでしまう病気です。胸が痛い症状もありますが、どちらかというと肺がしぼむため息が苦しい症状が強いです。両側性の気胸は稀で、基本的に片側単独で発症します。片肺が健常であれば呼吸ができない状態になるようなことはありません。
気胸は凶器等で肺が損傷する外傷性気胸と咳や踏ん張った際に起きる自然気胸があります。この自然気胸の原因は肺の末端組織に脆弱な「ブラ」という「のう胞」の存在があります。このブラが何らかの作用によって気道内圧が高くなった時に破裂することで起きます。
自然気胸は長身で細身の若年男性が起こしやすい特徴があります。芸能人でも自然気胸を起こした方がいますが、いずれも細身の男性でした。胸が痛い、息苦しい症状があった時は、自分の体格を考慮するのもよいでしょう。
乳腺症・・・・乳房が痛い
胸の痛みといえば胸の痛みですが、乳房に圧痛を感じる症状があります。月経前に強くなり、月経が始まると次第に軽快するような月経周期で症状が連動することが最大の特徴です。これは女性ホルモンであるエストロゲンの過剰が他の性ホルモンとのバランスを崩して起こると考えられています。
この乳腺症は30~50歳の女性に起きやすいといわれ、閉経後の女性は発症しない若しくは乳腺症の症状は消失します。
乳腺が硬結することで「しこり」と感じ、「乳がん」を疑い不安になるかもしれませんが、このしこりも月経に連動しているため、月経中にしこりが触れなくなれば、乳がんの可能性は低いと思われます。
現在では乳腺専門の医療機関や専門医も存在しております。受診や相談の敷居は低いので、どんどん利用しましょう。
肺塞栓症・・・・急な胸痛と呼吸困難症状
あまり聞き慣れない病名ですが、エコノミークラス症候群といえばお気づきになられる方もいらっしゃるかもしれません。
足の静脈は重力に逆らって心臓に血液を戻します。心臓は静脈から戻った血液を肺に送って酸素化し、再び心臓に戻して全身に酸素化した血液を送ります。この一連の循環経路の中で、足の静脈に血栓という比較的やわらかめな血の塊ができ、その血栓が心臓に入り込み、肺に送る肺動脈が流れついた血栓により閉塞してしまいます。
症状としては急に胸が痛い症状と呼吸困難症状が出現します。しばしばショック症状を伴い、放置することで命の危険性もある病気です。
問題は下肢の静脈に血栓ができることですが、普通ではそう簡単にできるものではありません。長期に渡って足を動かすことができない状態、すなわち歩行ができない状態が続くと、下肢の静脈がうっ滞することで血栓が形成しやすくなるのです。
例えば足の骨折で長期にベッド上安静を余儀なくされる場合などがあります。他に最近出回っている低容量ピルが原因になることがあります。
このピルに含まれるエストロゲンが血液を固まりやすくする作用があり、長期的に服用すると副作用として下肢静脈血栓症を起こす場合があります。
この血栓が血流に乗り、やがて肺動脈を閉塞させてしまうのです。肺塞栓を予防するには少しでも下肢の筋肉を使う運動を心掛け、肺塞栓の原因になる下肢静脈血栓症は、下肢が浮腫む症状が現れますので、このような症状が出た時には早めに医療機関に相談しましょう。
狭心症・・・・持続する胸痛
胸の痛いことや胸が苦しくなる症状の代表的な病気として有名ですが、これは心臓を取り巻く冠動脈が狭くなったことで起きる病気ですが、原因が脂質異常症や糖尿病などにより動脈硬化が進行して動脈を狭くしてしまうことが原因です。比較的若い方は生活習慣病を患っている方は少ないため、年齢的には50歳台以上の方が多いです。狭心症は胸の症状だけでなく、背中や腕、顎が痛くなることがあります。
狭心症は運動(労作)によって症状を感じることが多いです。その理由として運動すると酸素を消費しますので、この酸素を補うためにも呼吸の回数を増やし、心臓の動きも早くすることがあります。
こうした心臓の動きを活発化するにも血液というエネルギーが必要であり、冠動脈が心臓へのエネルギー供給パイプとなっていることから、パイプが狭くなっていることで心臓へのエネルギーの供給が滞ることになり、やがて心臓の筋肉にダメージを残してしまいます。
狭心症が進行すると、冠動脈が完全に閉塞してしまう心筋梗塞となり、死亡至るリスクが非常に高くなりますので、症状がある場合は早めの受診が必要となります。
まとめ
この記事では、胸の症状がある病気の中で、軽症なものから重症なものまでをご紹介しましたが、他にも様々な病気があります。それだけ人間の生命を維持するのに大事な臓器があることを意味しているので、症状があれば我慢することなく、医療機関を受診することが必要ですのでまずは病院に行ってみましょう。
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