鼓膜が破れたらどうする?気になる症状や応急処置を解説!
耳を強くぶつけたり、病気などが原因で鼓膜が破れることがあります。
そもそも、鼓膜が破れるとどのような症状が出るのでしょうか?また、破れた鼓膜は再生するのか?その後の耳の聞こえはどうなるのか?など心配になることが多いです。
そこでこの記事では鼓膜について詳しくその症状や応急処置の方法、治療法などについて説明していきます。
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目次
鼓膜の働きと耳の聞こえについて
鼓膜は「外耳道」と呼ばれる部分の奥にあり、真珠のような色をしている薄い膜です。鼓膜はツチ骨・キヌタ骨・アブミ骨の3つの骨にくっついていて、音が鼓膜を振動させこれらの3つの骨に伝わります。
その後「蝸牛」で電気信号にかえられたのち、内耳神経を通じて脳に伝わり音を認識します。
鼓膜が破れる原因
病気によるもの
中耳炎にかかると、鼓膜の奥の「内耳」に膿がたまります。これが鼓膜を破って外耳道へ出てくることがあります。鼓膜が破れるときは痛みを伴います。
衝撃によるもの
耳を強くぶつけたり、たたかれた場合や、爆発などによる衝撃波により鼓膜が破れることがあります。水泳の飛び込みや剣道などのスポーツでもおこる可能性があります。
外傷によるのもの
耳かきをしている時に、誤って鼓膜を破ってしまうことがあります。耳かきのし過ぎで破れることもありますが、耳かきの最中に人がぶつかるなどして破れる場合もあるので注意が必要です。
関連記事:鼓膜が破れる原因を解説!耳が詰まる症状は要注意!
気圧の変化によるもの
気圧が急激に変化すると鼓膜が破れることがあります。ダイビングなどで海に潜った時や耳抜きがうまくできなかった時などにおこります。まれですが、飛行機に乗った時の気圧の変化で破れることもあります。
鼓膜が破れた時の症状は?
鼓膜が破れると強い痛みを感じます。
鼓膜が破れても、完全に耳が聞こえなくなるわけではありませんが、耳が詰まったような感じや聞こえにくい感じが出てきます。
しかし、鼓膜の破れた範囲が狭ければ、痛みも少なく聞こえ方にも影響しない場合もあります。
中耳炎が原因であれば「耳垂れ」が出て、耳かきなどの外傷が原因であれば「出血」することもあります。
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破れた時の応急処置は?
耳垂れや出血がある場合は、ティッシュや綿球などを当てて、耳の外に垂れるのを防ぎます。痛みが強いときは耳の周りを冷やすと良いでしょう。
また、鼓膜の奥に水が入らないよう注意します。応急処置をしながら、早めに耳鼻科を受診して診察を受けましょう。
治療法について
鼓膜は再生能力が高いため、早ければ7~10日程度で治る場合があります。破れた範囲が広い場合などは2~3か月程度かかることもあります。
基本的には、鼓膜が自然に治癒するのを待つことになります。細菌が入らないように消毒したり、抗生剤を内服することもあります。
ところが、中には自然に鼓膜が再生しない人がいます。
その場合は「鼓膜形成術」を行います。切り取った自分の皮膚から鼓膜を塞ぐための組織を取り出し、それを鼓膜に張り付ける手術です。
手術後数ヶ月かけて鼓膜が再生していき、聞こえもよくなっていきます。
鼓膜に穴が開いた場合でもその後の耳の聞こえには影響が少なく、元に戻ることがほとんどなので心配はいりません。
しかし、鼓膜だけでなく内耳まで損傷すると聞こえが悪くなることもあります。
関連記事:耳から臭い汁が出るのはなぜ?原因や対処法は?
まとめ
鼓膜が破れる原因は様々ありますが、耳かきなどの外傷によるものは予防ができます。耳かきをするときは周りに人がいないかを確かめること、周りの人に耳かきをすることを伝えておくとぶつかることは少なくなるはずです。
また、幼児は中耳炎をおこしても耳の痛みを訴えることができない場合があります。
中耳炎は痛みを伴うことが多いので機嫌が悪くなることもあるでしょう。
耳を気にするなどの様子が見られた場合は「中耳炎では?」と疑うことも必要です。
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