片耳が麻痺するように痺れる!なかなか治らない理由は?

片耳が麻痺するように痺れる!なかなか治らない理由は?

女性


正座を続けていて足が痺れてしまったことは一度はあるかと思います。

また、変な姿勢で寝ていたら腕が痺れたということもあるかと思います。

では、耳が痺れたとなるといったいどんなことを思い浮かべますか?


頭頸部の「痺れ」というと真っ先に思い浮かぶのが「脳梗塞」ですが、長期的に痺れが続くという場合には他の原因も考えられます。

そこでこの記事では、耳が痺れる原因について紹介していきたいと思います。

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血流不良

よく正座をすると足が痺れますが、その原因は足の甲を通っている動脈(足背動脈)が正座によって圧迫されてしまい、血流が不足することになります。


血流が低下するとその血管から栄養をもらっている神経が栄養不足に陥り、異常な情報伝達を起こしてしまいます。

これが痺れとなって感じられるというわけです。


この現象と同じことが耳でも起こりえます。

特に頭は人体の中でも重量のある部位ですので、片方の耳を下にして横を向いた寝姿勢では片耳に痺れが出てしまうことが考えられます。

また、耳は体の末端で露出されることの多い部位ですから冬場などは冷え切ってしまい、血流が乏しくなってしまいがちなので注意が必要でしょう。

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神経の圧迫

先ほど正座による足の痺れは血流の低下が原因だというふうに書きましたが、もう1つ原因があります。

それは神経が直接圧迫されることによる痺れです。

不意に肘をテーブルなどにぶつけた時に腕が痺れたという経験は多くの方がお持ちかと思いますが、これは肘のやや内側では神経が体表に近い所を通っていて、そこをピンポイントでぶつけた時に痺れが出ています。

つまり、神経を外から刺激することで痺れが出るということです。


神経の圧迫は血流の低下のときと同じように長時間片耳を下にして横になることが原因になる他、神経の周囲に腫瘍や炎症などが起こっていることが原因となっていることも考えられます。


腫瘍は悪性と良性の2種類があり、悪性の場合は腫瘍が周囲の正常組織に浸潤していくことで、良性の場合は浸潤をしないものの腫瘍が神経を押しのけながら大きくなることでそれぞれ神経を障害します。

そして、神経の難しいところは「痛みや痺れを感じている部分に必ずしも原因がない」ということです。


どういうことかというと、神経はいわば電線のようなもので、ある部分で障害を受けるとそれより遠位(脳から遠い方)の感覚がおかしくなってしまったり、運動神経では障害部位より遠位の筋肉を動かせない、といったりという症状につながるということです。


例えば指が動かしづらいという時には指を動かす筋肉や腱が異常なこともありますが、指を動かす命令を伝える神経が原因の場合、神経障害は脳から指までの神経経路のどこかに異常があるということになります。

腕の部分で異常が起こっているかもしれないし、動かしにくい指のすぐそばに原因があるかもしれないということです。

同じようなことは耳でも起こる可能性があり、耳の感覚を司っている神経が脳から耳までの経路のどこかで圧迫されることで、あたかも耳が痺れているような感覚を覚えるということになります。


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顔面神経麻痺

顔面神経は脳神経12対の7番目に数えられる重要な神経で、顔面の表情筋群や味覚、皮膚知覚の一部を司るもので、頭蓋骨から出た後頭頸部の各所に枝分かれしてそれぞれの部分を支配します。

この顔面神経が種々の原因によって、麻痺してしまうことを顔面神経麻痺といいます。

ケガなどによって麻痺を起こしたり、医原性であることもあったりします。


ケガによる顔面神経麻痺としてよく知られているのは北野武さんの例で、彼はバイク事故によって麻痺をきたし、一時期は片側の表情筋を動かせないために顔の片側がたるんだようになっていたと言われています。

現在ではリハビリの成果もあり完全とはいかないまでも回復されています。

また、医原性というのは医療ミスないしは合併症と捉えていただくと良いのですが、手術などの際に誤って顔面神経を傷つけてしまうということになります。


顔面神経は耳の前にある耳下腺という唾液を分泌する組織の中を通っているため、耳下腺の手術をする際にある一定の低い割合で傷つけられてしまうことがあります。

現在ではこの割合は非常に低くなっていますが、可能性は0ではないため、その恐れが有る場合には主治医から説明があり、手術への同意を取られるという、いわゆるインフォームドコンセントが行われます。


もし医原性に顔面神経麻痺が起こっていた場合、同意の上での施術であれば「合併症の説明を受け、それに同意した」ということになるので、訴訟は有用ではありません。

むしろ主治医のドクターに「顔面神経麻痺が起きました」ということを伝え、リハビリを開始すると同時に今後同様な事が起きないよう手技の習熟を促すことが大事です。

ところで、顔面神経麻痺によって耳に痺れが出るというのはあまり典型的ではない症状ですので、幾つかの病院で見てもらう方が良いでしょう。

その際には保険適用外ではありますが、「セカンドオピニオン」を使ってみましょう。

これは病院Aで受けた診断に納得がいかない場合に病院Bを紹介してもらい、Aでの診断も加味してBでもう一度診てもらうというものです。

お金はかかってしまいますが患者が納得して診断、治療を受けることが重要です。


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まとめ

いかがだったでしょうか。

痺れが出るということは神経に対して何か異常が起こっているということが考えられるため、具体的な病名は挙げませんでした。

今回紹介した3つの原因を招く大元の原因は非常にたくさんあるので大きな病院で診てもらうことをおすすめします。


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