失神とてんかんの違いを解説!症状や対処法についてもチェック!
みなさんは失神とてんかんの違いを知っていますか?
失神とは、何らかの理由で脳の血流が悪くなることにより、一時的に意識がなくなることを指します。
一方てんかんは脳の慢性疾患の一つで、激しい電気的な刺激により発作を繰り返すことを指しています。
これから失神とてんかんについて詳しく解説していきます。
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目次
失神について
失神とは一般的に「気を失う」状態のことを言います。一時的に脳の血流が悪くなり意識が遠のきます。
失神の場合であれば、数秒から数分後には意識が完全に回復することがほとんどですが、中には命にかかわる場合もあるため注意しましょう。
迷走神経反射によるもの
失神をおこす原因の大部分が、迷走神経反射によるものと言われています。血管が異常に広がったことで血圧が低下し失神をおこします。
迷走神経反射による失神をおこす前に、吐き気がしたり、あくびが出る、視界がぼやけるなどの前駆症状が現れます。
これは長時間立っていたり、緊張が続く場合におこりやすくなっています。また、咳をした時や食べ物を飲み込んだ時、排泄時などにおこる状況失神もあります。
これらの動作により迷走神経が活発になることで、血圧が低下し失神をおこすものです。
迷走神経反射は命にかかわる病気ではないのですが、気を失って倒れた場合にけがをする可能性があるので注意が必要です。
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心原性失神
不整脈や虚血性心疾患などが原因となり失神をおこすものを心原性失神と言います。これは前駆症状がなく失神がおこることが特徴で、突然死の引き金になることもあるため早期発見・早期治療が大切となります。
起立性低血圧によるもの
起立性低血圧は、座っている状態から急に立ち上がったり、体位を急に変えることでおこります。
通常であれば、体を循環している血液は交感神経などにより調整され、心拍数の増加や末梢神経の抵抗が高められることにより、急に体位を変えても血圧が維持されます。
しかしこの調整がうまくいかないと、血圧が低下し起立性低血圧がおこります。
ふらつきやめまいの他、目の前が暗くなったりすることがほとんどですが、失神をおこすこともあります。
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失神が起こった場合の対処法について
気を失った人は、自分がどのような状態にあるか把握できません。周りにいる人が落ち着いて対処することが重要です。
迷走神経反射による失神の場合は、安静にすることで自然に意識が回復します。
仰向けにして安静にさせると良いでしょう。しかし意識が戻るまでは、付き添い観察を続けましょう。吐き気があるようであれは、顔を横向きにして吐いたもので窒息しないよう注意します。
しかし、心原性失神の場合は、放置すると命にかかわる場合があるため注意が必要です。
脈拍や呼吸状態を見る必要があります。状況によっては救急車を要請する必要が生じる場合もあります。
起立性低血圧の場合は、急に体位を変える事を防いだり、しゃがんだり横になることで症状が改善します。
迷走神経反射の失神時と同じように安静にさせて様子を見ましょう。意識が戻らない場合は、別の病気の可能性もあるため救急車を要請しましょう。
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てんかんについて
てんかんとは、いろいろな原因がもとおこる慢性的な脳疾患です。
通常、大脳にある神経ニューロンは規則正しいリズムで電気的に活動しています。このリズムが何らかの理由で乱れると、てんかん発作が起こります。
てんかんの原因について
てんかんには「症候てんかん」と「特発性てんかん」の2種類があります。症候てんかんは、脳炎や髄膜炎、生まれたときの低酸素や仮死などが原因となり起こるてんかんのことを言います。
特発性てんかんは原因不明のてんかんを指します。
てんかんの発作について
てんかんの発作には、「全般発作」と「部分発作」があり、それぞれ症状に応じてさらに分かれています。全般発作は、最初から意識がなくなる発作のことを言います。
最初から意識が消失し、全身を硬直させガクガクと体がけいれんする発作を強直発作と言います。
手足をガクガクと一定のリズムで曲げ伸ばしする発作を間代発作と言います。
その他には、意識が消失してから数秒で戻るものや、意識障害に加え舌なめずりや手もみなどを伴うものなどさまざまあります。
部分発作は、脳の一部に電気的興奮がおこるもので、意識が消失する場合と意識が消失しない場合とがあります。
また、部分発作から始まり、強直・間代発作に進展するものもあります。
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てんかんが起こった場合の対処法について
てんかんの発作が体の一部分でとどまっているのであれば、そのまま様子を見ます。嘔吐する場合のあるため、顔を横向きにしましょう。
全身にてんかん発作が起こった場合でも、通常は数分以内に発作が落ち着きます。
その後10~20分程度で意識が回復することが多くなっています。しかし、けいれんが長く続いたり、一度落ち着いても再度発作を繰り返すようであれば、すぐに救急車を要請しましょう。
どのような発作が、どのくらいの時間続いたのかを把握しておくとよいでしょう。
てんかん発作をおこしているときは、揺さぶったり名前を呼んだりしないようにしましょう。
舌をかまないように口の中にタオルなどを入れる必要はありません。
下あごをしたから支え、舌をかまないようにしてあげると良いでしょう。
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まとめ
失神とてんかん発作の違いと対処法についてみてきました。失神をおこした後も問題のないものがほとんどでしたが、心原性失神のように命にかかわるのものあるため、注意深く観察することが大切です。
また、てんかん発作は脳の電気的興奮によりおこるものであることがわかりました。
てんかんは抗てんかん薬を用いて治療を行います。
状態を観察しながら薬の量を調整し、てんかん発作をおこさないようコントロールしていきます。てんかん発作が起こった場合、周りの人は症状と時間を把握しておくことが大切です。
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