橋本病が原因で生理が来ない!考えられる症状を徹底解説!
橋本病は甲状腺疾患の一つです。
自己免疫機能が原因で、甲状腺に慢性的な炎症が起こっている状態を指します。
橋本病は女性に多い病気なのですが、男性にもおこります。
この記事では、橋本病とはどのような病気でどの様な症状が現れるのか、また男性におこった場合についても解説していきます。
目次
甲状腺について
甲状腺は気管の前にあり、のどぼとけの下にあります。蝶が羽を広げたような形をしています。
甲状腺から出されたホルモンが血液中で一定の量になるよう、脳の下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモンが指令を出しています。
甲状腺は食べ物に含まれる「ヨウ素」を利用して、甲状腺ホルモンを作っています。甲状腺ホルモンは、新陳代謝を活発にしたり体の成長を促す働きなどをしています。
甲状腺に異常が出ると?
甲状腺に異常が発生すると、体に様々な影響が出るようになります。例えば、甲状腺ホルモンの分泌が多くなると「甲状腺機能亢進症(バセドウ病)」になり、手足の震えや疲れやすさ、汗がたくさん出るなどの症状が現れます。
また、甲状腺に腫瘍ができることもあります。
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橋本病とは?
橋本病とは、慢性甲状腺炎のことをいい甲状腺機能低下症をおこす病気の一つです。1912年に九州大学の外科医の橋本先生が、この病気についての論文を発表したことから「橋本病」と呼ばれています。
女性に多い病気で、中年女性の10人に1人の割合で患者がいると言われています。
橋本病は甲状腺に炎症がおこる病気です。
炎症の原因は、免疫機能の異常によるものです。通常、免疫機能は外から入ってきた細菌などに対し攻撃を行い、体を守る働きをしています。
しかし何らかの原因により、自分の細胞や組織を攻撃するようになることもあります。橋本病の場合も、なぜ免疫機能が甲状腺を攻撃するのかについてはまだわかっていません。
橋本病の症状
甲状腺が炎症をおこすことにより甲状腺が腫れます。
初めのうちは、甲状腺機能は保たれている場合が多いのですが、炎症が進むと甲状腺機能が低下してくることがあります。
甲状腺が腫れる
甲状腺が腫れても、息苦しさや飲み込みにくさなどの症状が現れる事はまれです。しかしのどに違和感を訴える人もいます。
一過性に甲状腺ホルモンの分泌が過剰になる
甲状腺の炎症が強くなると、一時的に甲状腺ホルモンの分泌が盛んになる場合があります。発汗や動悸、手の震えなどの症状が現れます。
甲状腺の炎症が落ち着くと甲状腺ホルモンの分泌量は元に戻り、症状もなくなります。
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甲状腺機能が低下する
橋本病のうち2割程度の人に、甲状腺機能低下症がおこります。皮膚のかさつきや、手足のむくみ、寒がりになる、太りやすいなどの症状が現れることがあります。
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生理について
甲状腺の機能が低下すると、プロラクチンというホルモンの分泌量が増加します。プロラクチンは脳の下垂体から分泌され、乳腺を刺激して乳汁の分泌を促す働きと、授乳中に排卵を抑制する働きの2つがあります。
産後に授乳をしている場合はこのホルモンの働きにより、排卵が抑えられることで次の妊娠を防いでいるのです。
したがって妊娠・出産していない場合でも、排卵が抑制されるということは、生理が来ないということになります。
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男性の橋本病について
橋本病は女性に多い病気で、男性は比較的少ない病気です。橋本病を含めた甲状腺疾患は、5:1の割合で女性が多くなっています。
男性が橋本病になり甲状腺機能が低下すると、性機能の低下や精子数の減少などが起こる可能性があります。
これらの症状は、不妊につながるため注意が必要です。その他の症状は女性と同じです。
橋本病の治療について
甲状腺機能の状態を見ながら治療方法を決定します。甲状腺ホルモンの「FT4」「FT3」や甲状腺刺激ホルモンの「TSH」の量を測り、甲状腺の状態を把握します。
甲状腺の腫れだけで甲状腺機能は保たれている場合は、そのまま経過を見ることになります。
甲状腺機能が低下している場合は、「合成サイロキシン T4」を使用します。少量から開始し、様子を見ながら徐々に薬の量を増やしていきます。
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まとめ
甲状腺は体を活発に動かすためのホルモンを分泌しています。炎症が慢性化することにより、甲状腺機能が低下することがあり適切な治療が必要になることもあります。
また、甲状腺ホルモンの減少は、女性では「生理が来ない」、男性では「性機能の低下や精子数の減少」を引き起こし、不妊につながることもあるため、早期発見と甲状腺機能に応じた治療を受けることが大切です。
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