顔の左側だけがしびれるのはナゼ?原因は病気の初期症状かも!
顔にしびれがある時に、忙しいくて疲れたことや、ストレスのせいにして対応を後回しにしてしまいがちです。
忙しい毎日ですので、少し様子をみたり休養をとればそのうち治るであろうと考えるのも分かります。
しかし、顔の痺れは、しっかり治療しないと後遺症が残ってしまう場合もあり注意が必要です。
そこで、この記事では、顔にしびれが出る原因についてご紹介いたします。
三叉神経障害
あまり馴染みのない名前の神経だと思います。三叉(さんさ)神経は顔面の感覚を伝える役割を持っている神経で、その名の通り3本に枝分かれしています。
1本目である眼神経(V1)は「眼」とありますがおでこの辺りを、2本目の上顎神経(V2)は頬、3本目の下顎神経(V3)は唇や下顎の部分を担当しています。
神経が障害されると、それぞれが対応している領域に、しびれや痛み、感覚麻痺が生じてきます。
原因としては神経の近くを通っている血管が何かしらの原因によって大きくなってしまい、神経を圧迫してしまっていることが多いです。
また、腫瘍ができることによって圧迫が生じることもあり、特に血液やリンパ系の悪性腫瘍が下顎の骨(下顎骨)に転移することによる、下唇やその周りのしびれが見られる場合は注意が必要です。
さらに、三叉神経は大脳の下にある橋という部分に核があり、この部分の血流が悪くなることによっても症状が出てきます。
これは脳梗塞の前触れであることがあるのでこちらも要注意です。
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顔面神経麻痺
こちらも顔面にある神経ですが、感覚を伝えている三叉神経に対して、顔面神経は顔面の筋肉の運動や味覚をつかさどっている神経になります。ですので、この神経が麻痺を起こすと顔がひきつったりします。
多くは顔の片側だけに発症し、有名人の中でも顔面神経麻痺をお持ちの方がいらっしゃいます。
症状としては顔のひきつりやしびれに加え、味覚障害が出ることがあります。
顔面神経麻痺の原因はストレスや不摂生のこともありますが、多くはヘルペスウイルスへの感染になります。
また、まれに顔面の手術の際に誤って顔面神経を傷つけてしまうことによって発症することがあります。
執刀医も気をつけているのですが、残念ながら可能性は0ではありません。
治療は抗ウイルス薬や免疫を抑えるステロイド剤などが用いられます。
薬剤が効かない場合や症状が重い場合は、手術が行われることもあります。
顔面神経麻痺は放置すると後遺症が残ってしまうことがあるので、早めに耳鼻科や神経内科を受診するようにしましょう。
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緊張性頭痛
この疾患は聞いたことがある方もいると思います。ストレスや身体の緊張により首や肩の血流が悪くなって脳から返ってくる血液が滞ってしまい、周囲の神経が刺激されて頭痛が起こってきます。
これを我慢していると吐き気や顔のしびれを生じてくることがあります。
症状としては、毎日同じように痛みが出る、肩こりがある、動いたりお風呂に入ったりすると痛みが軽くなるなどのものがあります。
これに対しての対処法としては肩のストレッチやマッサージを行い血行を促進するようにすることやストレスを溜め込まない生活を心がけ、定期的に運動をすること、肩や首をあたためるなどの対処法があります。
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アルコール
アルコールを分解する時にはビタミンB群が必要です。
大量にアルコールを摂取するとその分大量のビタミンB群が消費され、ビタミン欠乏状態になります。
ビタミンは脳神経にとっては無くてはならないもので、不足してしまうと顔のしびれや痛み、歩行障害などの症状が現れてきます。
アルコールも少しの量であれば会話も楽しくなったり良い面がありますが、飲みすぎると痺れだけではなく肝硬変などの重大な疾患につながってしまうので注意が必要です。
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脳血管障害
最後に重篤な物を紹介いたします。血管障害というと血管が詰まるか破れるかのどちらかを指し、詰まってしまうことを梗塞、破れてしまうことを出血と呼びます。
これが脳で起こった場合には脳梗塞や脳出血、クモ膜下出血となります。
そして、これらが先ほどの三叉神経や顔面神経の付近で起こると、血液による圧迫や栄養不良により神経障害が生じてきます。
近年、脳梗塞の原因で増加してきているのが動脈硬化症の1つである粥状硬化症(じゅくじょうこうかしょう)です。
簡単に言うと悪玉(LDL)コレステロールが血管の内側にへばりつき、それらを除去しようと集まってきた細胞とともに血管に沈着している動脈硬化症です。
これが進行してくると血管の内側が裂け、それを塞ごうと血の塊(血栓)ができます。
すると血管が狭くなったり、ひどい場合は完全に塞がってしまいます。
さらに悪いことには、太い血管でできた血栓が脳の方へ流れていってしまい、脳へ入っていく血管を塞いでしまいます。
また、クモ膜下出血はよく「バットで殴られたような」とか、「人生で経験したことがないような」という風に形容されるほどの激しい痛みが特徴的ですが、病院に歩いて行けるレベルの痛みでおさまっていることも結構な頻度であります。
ですので、単なる偏頭痛や緊張性頭痛だと思っていたら実はクモ膜下出血だったということもあるので、注意が必要です。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。多くの場合は緊張性頭痛に伴うものですが、重大な疾患のサインであることもあります。
いずれにしても早めの受診によって症状がなくなったり重篤な疾患の早期発見につながるので、しびれが続くようであれば病院へ行きましょう。