めまいや動悸の原因は低血圧?対処法と気になる病気を解説!

めまいや動悸の原因は低血圧?対処法と気になる病気を解説!

女性


低血圧は多くの方が悩みのタネとしているものです。

どちらかと言えば男性より女性の方が悩まされているケースが多いですが、とにかく辛く不快な症状であることは間違いありません。

この記事では、そんな低血圧についてその原因や気をつけたい症状についてお伝えしたいと思います。

血液の循環について

心臓は何のために拍動しているのでしょうか?

もちろん、全身に血液を送るために働いていて、さながらポンプのような役割をしています。

そして血液が通るホースが血管ということになりますが、ホースの太さは人によって様々で同じ部位の血管でも太い人と細い人がいます。

現代において血管が細くなる原因の多くは動脈硬化になります。


一般に同じ流量ではホースが細いほど大きな圧力で押し出す必要があります。

この圧力を血液と血管の関係の中では「血圧」と呼んでいるのです。


さらに、同じ太さのホースでも流れる液体の量が増えれば圧力が高くなります。


このように、血圧には血管の太さと血液の量が関係してきます。

血管の太さは血液の流れにくさと言い換えることができるので、「末梢血管抵抗」呼ばれます。

血液の量は心臓から出る量なので、1回の拍動を基準として「一回心拍出量」といいます。


そして、これらをかけ合わせたものが我々の血圧として測定されています。

スポンサーリンク


低血圧とは

血圧が発生するメカニズムが分かっていただけたところで、低血圧についてお話します。

低血圧は、数値的には上の血圧(収縮期血圧)が100以下、下の血圧(拡張期血圧)が60以下とされています。


低血圧は基本的に高血圧よりも重視されない傾向にあり、血圧が低いからといってすなわちなにかの病気であるということは少ないです。


もちろん命にかかわるような低血圧もありますが、そのような患者さんは他にも切迫している症状(顔面蒼白、冷や汗、意識障害などのショック症状)をきたしていることが多いので、この記事を読まれている低血圧の方はあまり心配されなくても良いでしょう。


このように、原因となる明らかな病気が無いのにもかかわらず血圧が低くなってしまっている状態を本態性低血圧症といいます。

「本態性」とは医学的に原因がよくわからないという意味で、本人が症状を気にしていない場合は治療をすることは稀です。

以下では本態性低血圧症でよく見られる症状について解説してまいります。



関連記事:常にめまいがあるのと、急にめまいがする症状や原因の違いを解説!

めまい

女性


この症状を感じている方は多いのではないでしょうか。

脳は血液がないとすぐに細胞が死んでしまうくらい血液循環が重要です。

しかも、心臓より上に位置しているので脚や腕よりも高い圧力で血液を送り出す必要があります。


実際、手首のところで測定した血流圧と首で測定した血流圧では明らかに頸動脈のほうが高くなっています。

ですので、低血圧の方では脳への血液が正常範囲内で不足しがちになり、立ちくらみやめまいといった症状が現れてきます。


朝起きて急に立ち上がるとくらっとする「起立性低血圧」が典型的な例となります。


めまいや立ちくらみ自体はすぐに治まることが多く、気になるもののそれほど重症というわけではありませんが、めまいに伴って転んだときに頭を打ったりすると脳震盪や脳挫傷、硬膜外血腫などの重篤な疾患を起こしてしまうことがあるので注意が必要です。


起立性低血圧の場合は朝起きてすぐに活動を始めるのではなく、少しゴロゴロしたり布団の上に少し座ったりして頭への血流が十分になってから動き出すと良いでしょう。



関連記事:めまいとあくびが止まらない!原因となる病気が気になる!

スポンサーリンク


身体のだるさ(倦怠感)

血圧が低いと血液が身体の隅々まで届きにくくなり、指先などは酸素不足かつ老廃物が溜まりやすくなってしまいます。

酸素が不足すると、身体の細胞はエネルギーを作ることが難しくなってしまうため、身体の倦怠感といった症状が出てきます。



関連記事:体がだるい・眠い・最近疲れやすい女性特有の原因6つ!!

動悸

全身の細胞が酸欠状態になっていると、細胞は「血液をもっと送れ」という信号を出します。

これが伝わってきた心臓は血液をたくさん送り出そうとするため、1回拍出量を高めたり、心拍数をあげたりします。

1回1回の「ドクン」が大きくなるのでこれを動悸として感じるということになります。

ちなみに心拍数が100以上になっている状態を頻脈と呼びます。



関連記事:胸の違和感の原因!圧迫感や息苦しいその症状は危険なサイン?

スポンサーリンク


低血圧から考えられる病気

血圧は心臓のポンプ機能と血液の流れにくさによって決まってきますが、その調整する因子は甲状腺ホルモンであったり副腎皮質ホルモンだったりと様々あります。


この2つはどちらも血圧を上げる方向に働くので、甲状腺機能低下症(慢性甲状腺炎など)や副腎皮質機能低下症(アジソン病など)では低血圧を示してくることがあります。

また、心臓のポンプ機能が低下するものとして外してはならないのが心筋梗塞になります。


心臓自体に血液を送る動脈を冠動脈といい、太いものが3本あります。

これらの血管が詰まることにより心臓に栄養がいかなくなると心筋梗塞となります。

背景には高コレステロール血症や動脈硬化などがあるため、生活習慣の見直しが重要です。



関連記事:めまいの原因5つを解説!寝起きに頭がぐるぐる・ふらふらする理由!

まとめ

いかがだったでしょうか。

高血圧と比べて低血圧は重要視されない傾向にあります。

実際に低血圧は重篤な病気であることは少ないですが、低血圧による症状がきっかけでより厳しい状態になってしまうこともあるので、気になるようでしたら病院を受診されると良いでしょう。


このページの先頭へ