首の骨を鳴らすのは危険?ポキポキ音の正体と悪影響を解説!

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首の骨を鳴らすのは危険?ポキポキ音の正体と悪影響を解説!

首


首をポキポキ鳴らすことが癖になってしまっている方は多いですが、少し調べてみるとやめたほうが良さそうな記述がたくさん見られます。

この記事では、首の骨が鳴るメカニズムと首の骨をポキポキ鳴らし続けることによる弊害を紹介いたします。

ポキポキ音の正体

長時間のデスクワークなどで首や肩が疲れてしまった時に首を回す方は非常に多いです。

その時に首をポキポキ鳴らしてしまう方もいるでしょう。

ポキポキ音を鳴らすことで快感を感じる方もいますが、実は肩や首のコリをほぐす効果は全くありません。


ポキポキ音の正体は関節内に生じるキャビテーションというものです。


キャビテーションとは液体の流れにおいて、圧力差が生じることにより泡の発生と消滅が短時間に起きる現象です。


これがなぜ首に生じるかというと、普段動かさない範囲まで関節を急に動かすと関節内部の空間(関節腔)の容積が急増します。


急な変化なのでこのとき関節内の液体(滑液)に溶けている気体が液体から気化し、空洞を生じます(本来関節内に空気はありません)。

気化してできる気体は非常にわずかで、周囲の滑液が流入することで空洞を消滅させます。

このときに音が生じ、関節内で響くことでポキっという音が聞こえます。



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首にかかる負荷について

よく、首を鳴らすと1トンの衝撃が首にかかると言われます。

しかし、「トン」と言うのはキログラムと同じ重さの単位であり、衝撃の強さは表していません。

衝撃を表すためには重さを1000分の1にした重量トンが使われることが多いです。

正確には(物体の重さ)×(重力加速度)で表される力の大きさ(単位N、ニュートン)を重力加速度で割り、これを1000分の1にします。


また、物理学では(力の大きさ)×(力をかけた時間)で表される力積または撃力(単位N・s、ニュートン秒)と呼ばれるものも使われるようです。

いずれにしても重さの単位ではありません。

仮に1トンの衝撃が首にかかるとしても衝撃力としては1000分の1秒に1キロがかかれば1トンの衝撃になるので、1トンの重さが一気にかかるというのは間違った認識になります。


首


少し難しい話になってしまいましたが、簡単にまとめると首のキャビテーションによってすぐに死亡したり重大な事態になってしまうことは考えられませんが、少なからず衝撃は生じているので周囲組織への影響はあるといえます。


また、この「1トン」という値はインターネット上で見るとそのような記述のある論文は見当たりません。

ですので、インパクトをつけるためにどこかしらの研究家が言い出したことであるかもしれません。



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首ポキによる周囲への影響

首ポキについて書いてあるものの中には「脊髄損傷」や「頸髄損傷」「頸動脈損傷」といったことが書いてあるものがあります。

脊髄損傷や頸髄損傷というのは首の骨の中にある脊髄という神経の束が首の骨の位置がずれたりすることによって圧迫され、四肢麻痺などを生じる病態です。


頸動脈はテレビドラマなどでよく脈を触知しているシーンがあります。

頸動脈は脳への血液循環において無くてはならないもので、これが損傷するというのは非常に恐ろしいです。

ですが、脊髄損傷を起こすのは交通事故や高いところからの転落など大きな衝撃が加わるときですし、頸動脈もキャビテーションくらいで破けてしまうような薄さの血管ではありません。


イメージとしては水を撒くホースくらいのものです。

ただ、首の骨(から背骨にかけて)の内部には椎骨動脈というこれまた脳への血液循環には欠かせない血管があり、主に脳の後ろ側を担当しています。

こちらは頸動脈ほど太くもなく、さらに骨にあいている狭い穴を通っているので、首を鳴らすときの日常生活範囲を超えた首の動きによって損傷する可能性があります。



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癖を続けるとなってしまう疾患

血管の損傷により血管内に血栓が生じ、それが遊離して脳の方へ流れてしまうと脳梗塞となってしまいます。

さらに、動脈と静脈は基本的にセットで走行しており、静脈は血管壁は動脈に比べて非常に弱いです。


静脈にも同じように血栓ができてしまうと今度は心臓や肺の方へ流れていくことになり肺梗塞や心筋梗塞の原因となることがあります。

元々生活習慣の良くない方であればLDHコレステロールが血管に沈着することで粥状硬化(じゅくじょうこうか)を起こしていることが多いので、小さな血栓でも詰まりやすい状態になります。


脳梗塞の症状としては詰まった血管が血液を運んでいる領域に対応したものが出現し、代表的なものとしては片方の手足のしびれなどがあります。

心筋梗塞では指で示すことのできない「ここらへんが痛む」というような胸痛が見られ、ときに左肩や顎に放散する痛みが出ます。



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まとめ

いかがだったでしょうか。

首ポキはそれ自体あまりメリットもデメリットもありませんが、首ポキによる血管の損傷は徐々に進行してくるので、首ポキで肩こりなどが緩和できないのであれば、あまり行わないほうが良いということになります。


しかし、すでに首を鳴らすことがクセになっている場合は、気づけば首を鳴らしている場合もあります。

できるだけ鳴らさないよう注意して生活していくことが大切です。


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