足首を回すと音が鳴る理由は?グラグラする場合は病気の可能性も!
足首を回したときに、ポキポキと音がすることはありませんか?
足首に限らず、関節を動かしたときに音がすることがあります。
なぜ音がするのでしょう?音がする場合はそのまま様子を見てもよいのでしょうか。
これから、足首が安定せずグラグラする場合は、どのようなことが考えられるのについて詳しく見ていきます。
目次
足首の構造について
足首は「足関節」と言われ、下腿の骨である「腓骨」と「脛骨」と足の骨である「距骨」の3つの骨で構成されています。腓骨と脛骨が足首の部分で「関節窩」というくぼみを作り、その部分に距骨の上部にある「関節頭」がはまり込むような形になっています。
足関節は、関節包と言われる膜で覆われており、関節内は「滑液」という粘度の高い液体で満たされています。
骨の端には関節軟骨が付いており、骨を衝撃から守る役割を果たしています。
足関節の周りには靱帯があり、足首を動かす方向や可動域を制限しています。
この靱帯により足関節は支えられているため、安定して動かすことができるのです。
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足首の音が鳴る原因
足首を動かしたときに鳴る原因については、実はまだよくわかっていません。しかし、それで話を終えては意味がありませんので、原因として考えられる3つの事について解説していきます。
足関節の緩み
関節はもともと少し余裕がある構造になっています。ゆるみがないと、曲げたり伸ばしたりするときに、負荷がかかり傷ついてしまうからです。
そのゆるみの限界のところまで関節を動かしたとき、関節軟骨同士がぶつかるためポキポキという音が鳴ると考えられています。
関節軟骨は、様々なことが原因となり徐々にすり減っていきます。
すると、関節を動かしたときに痛みが出るようになり、さらに悪化すると関節が変形してしまうこともあります。
この状態を「変形性関節症」と言います。
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関節内の関節液がはじけた時の音
関節は関節包で包まれ、その中は関節液と言われる透明でネバネバの液体で満たされています。
関節液は関節軟骨に栄養を送ることと、潤滑油のような働きをしています。
関節が曲がり圧力がかかると、関節液がはじけて音がすると考えられています。
女性ホルモンの減少によるもの
女性ホルモンが減少すると閉経がおこり、人によっては更年期障害と言われる不快な症状が現れることがあります。女性ホルモンは妊娠や出産などを支える働きの他に、関節や滑膜の炎症を抑える働きもしています。
このホルモンが低下することにより、関節の炎症がおこりやすくなるため痛みが出たり、関節液が減少しポキポキと音が鳴るようになるのではないかと考えられています。
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足首がぐらぐらする場合
通常、足関節は多少の緩みはあってもグラグラすることはありません。周りにある靱帯や筋肉により足関節が支えられているからです。足関節が不安定になる原因について見ていきましょう。
捻挫について
足関節は、運動などにより「捻挫」しやすい関節です。捻挫は「靱帯損傷」が正式名称で、靱帯の損傷の度合いにより症状や治療法が異なります。
捻挫だからと言って安易に考えていると、後遺症が残ることもあるため注意が必要です。
靱帯損傷は、関節に過度な力が加わることで靱帯が伸びたり、切れたりする怪我のことを言います。
足関節の周りが腫れたり内出血をおこすのは、周囲の血管が切れて出血するためです。
足関節の靱帯が完全に切れてしまうと、関節は安定を保つことができず、グラグラしてしまいます。
一度伸びた靱帯は再び伸びやすくなります。
捻挫を予防するために、関節を柔軟に保つことや、足関節の周辺の筋肉を鍛えておくことが大切です。
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足関節不安定症
捻挫のあとに、足関節の不安定さが残ってしまった状態を「足関節不安定症」と言います。靱帯が伸びたまま治ってしまったり、捻挫の時に骨の一部がはがれた状態でそのまま治ってしまった場合におこります。
また、足首にある「前距腓靱帯」が緩んだまま治った場合にも、足関節に不安定さが残ってしまうのです。
足関節に不安定さがある場合、程度により手術やリハビリなどで治療を行います。
まずは、足関節の周辺の筋肉を鍛え、足関節を支えられるようにリハビリを行うことになります。
足関節に不安定さを残したままにすると、関節軟骨を痛めたり、けがをしやすくなってしまいます。
そのため、捻挫をしっかり治すことや、不安定さを放置しないで治療を受けることが大切です。
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まとめ
足首がなるのは3つの原因が考えられますが、鳴るだけでは特別支障はありません。しかし、捻挫などにより足関節が不安定になると、日常生活に支障が出たり運動に制限が出てしまうことも考えられます。
捻挫だからと言って安易に考えるのは危険です。
靱帯がどの程度損傷しているのか、また治療やリハビリが必要なのかどうかについて、医師の診察を受けることをお勧めします。