肩の可動域が狭いと付け根が痛い?それ以外の病気も解説!

肩の可動域が狭いと付け根が痛い?それ以外の病気も解説!

肩


肩が痛い症状は年齢と関係があるのでしょうか?

よく四十肩や五十肩と耳にしますので、自分もその年齢に近づいてくるといよいよ自分にもその症状が現れたのか?と少しがっくり来るかもしれません。

ただ、肩の痛み(特に肩の付け根の痛み)の原因は色々とあります。

例えば、可動域や柔軟性も肩の痛みには大きく関係してきます。


また、特にその痛みが右肩であれば、多くの方の利き腕の側で、これが動かすたびに痛かったり、安静にしていても痛んだりすると生活に支障が出てしまいます。

そこでこの記事では、早期に回復していただくべく考えられる疾患と改善方法について紹介していきたいと思います。

四十肩・五十肩

ご覧になっている方の中にはいわゆる「中年」世代の方も多くいらっしゃるので、頻度の高いこの疾患から紹介していきます。

一般的に四十肩、五十肩として広く知れ渡っているものですが、医学的には「肩関節周囲炎」という疾患名がついており、その名の通り肩の関節に炎症が起こっている病気です。


加齢に伴う発症と運動に伴う発症の大きく2つに分けることができ、後者は準備運動不足の状態で腕を大きく回したりすることで発症します。

受傷直後に肩に鋭い痛みがあり、その後は痛みのために腕を水平より上げることが難しくなることが多いです。


前者も同じような症状ですが、発症原因はあまりよく分かっていません。

ただ、整形外科を受診し、適切な治療、リハビリテーションを受けることで痛みの改善、肩の可動域の拡大が期待できます。


炎症が主となっている疾患ですので、発症直後から数日ないし一週間程度は炎症の広がりを抑えるために患部を冷やすことが重要です。

また、痛みがある時には動かさないようにしましょう。


ある程度の期間が経ったなら今度は逆に肩を温め、積極的にストレッチを行うようにしましょう。

これは筋肉を動かさないことによるコリを防止するとともに、筋肉を柔らかくしてケガをしにくくするのが目的です。

同時に軽めの筋力トレーニングを取り入れるのも良いでしょう。

病院では患部への注射や痛み止めのお薬の処方などを受けることができます。


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腱板損傷

骨だけを見ると肩は非常に不安定な構造をしています。

まるで浅めの丸い皿にそれと同じ大きさのボールを乗せているような感じです。

それ故に肩はいろいろな方向に動かすことが可能となっているわけですが、同時にそれを支える必要もあります。

そのため、肩の周囲にはたくさんの筋肉があります。


肩関節は肩甲骨と上腕骨から構成されていて、棘上筋、棘下筋、肩甲下筋、小円筋という4つの筋肉が主に上腕骨を水平まで上げるという働きをしています。

この4つの筋肉を合わせて「腱板」「ローテーターカフ」と呼んでいます。


これらの筋肉は肩関節の運動に無くてはならない存在ですが、その位置の特性上どうしても骨と骨の間に挟まれることとなり、傷ついたり、ちぎれてしまったりしてしまうことが多いです。

これを「腱板損傷」「腱板断裂」といいます。

一部が断裂したものを部分断裂、一つの筋肉が完全にちぎれてしまったものを「完全断裂」といいます。


腱板損傷のうち、約半数は明らかな原因となったケガが見つかりますが、残りは原因のよくわからない、およそ加齢による筋肉の老化と考えられているものになります。


実際、発症する方で多いのは中年以降の男性ということで、何かしらの関係があると考えられています。

さらに右肩での発症が多いとされ、利き腕の方がよく使うからではないかとも考えられます。

こちらも診療科は整形外科で、視診、触診、レントゲン、MRIによって診断がなされます。

肩関節周囲炎と同じように、基本的には手術を行わない保存的な治療で多くの方が回復されます。

どうしても長引いたりしてしまった場合には関節鏡を使った手術痕の目立たない手術が行われることが多いです。


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肩こり

オフィスワーカーにとっては切っても切れない関係にあるものです。

基本的には長時間同じ姿勢を取っていることで同じ筋肉を使ってしまい、その部分が凝り固まってしまうというのが原因です。

筋肉が凝り固まると血行障害を起こし、痛みとなって出てきます。


右肩だけが痛むという場合は右肩だけに負担がかかるような姿勢を取っていないかチェックしてみると良いでしょう。


肩こりは今回紹介するものの中でも特に対策や改善が簡単なもので、それは一定の時間ごとに肩を大きく動かすということにほかなりません。

筋肉を使うということは、その筋肉は縮みっぱなしということですから、意識して他の筋肉を使って仕事中働き詰めの肩の筋肉(主に僧帽筋という肩から首、背中の上部をつなぐ筋肉)を伸ばしてやることが重要です。

また、肩こりの血行障害はひどくなると頭痛を引き起こすことがあります(筋緊張型頭痛)ので、できるだけこまめに休憩を取るようにしましょう。


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肺ガン

頻度としてはあまり多くはないでしょうが、悪性腫瘍ということで注意しておきたいものの1つです。

肺というとどこにあるでしょうか。

多くの方が鎖骨から下10数センチの領域を指すかと思いますが、実は肺の最も上の部分(肺尖部)は鎖骨の上に飛び出ています。

そして、このあたりというのは腕へ伸びている神経や交感神経などが通っており、腫瘍がこれらの神経を圧迫したり浸潤することで腕や肩の痛み、体重減少、顔の半分しか汗が出ないなどの様々な症状が現れてきます。


また、肺ガンというと「タバコ」というイメージが根強いです。

確かに、数あるガンの危険因子の中でもタバコは完全に因果関係が認められている数少ないものですので、その通りなのですが、実はこの肺尖部にできる肺ガンの多くはタバコの関与が小さいと言われているタイプのものです。


さらに、専門外の医者がレントゲンを撮っても腫瘍が鎖骨の影に隠れてしまって発見が難しいです。

肩の痛み以外に気づいた事があれば積極的に医師に伝えるようにしましょう。


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まとめ

いかがだったでしょうか。

恐らく、多くの方は整形外科的な疾患だと思われます。

しかし、小さいながらも一定の割合で内蔵を原因とした肩の痛みであることがありますので、できるだけ早く病院を受診するようにしましょう。

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