肩こりで湿布を貼る場所のベストはどこ?副作用についても解説!
肩こりを抱えていらっしゃる方は非常に多いです。
その中でも湿布を使って対処している方は多いですが、正しい使い方を知っている方は少ないというのが現状です。
せっかく湿布を貼るのなら効果が最大限に期待できる貼り方をしたいです。
そこでこの記事では、肩こりで湿布を貼るのに最適な場所と湿布の副作用について紹介していきます。
肩こりを起こす原因
オフィスワーカーに多い肩こりですが、肩や腕を大きく動かすことの少ない生活を送っていると肩こりになりやすくなります。頭は人体の部位の中で最も重い部位なので、それを支えている首や肩の筋肉は常に緊張状態です。
ですので、適度に動かさないと筋肉が張ってしまい硬くなることで血行不良を起こします。
硬くなった筋肉は疲労物質を溜め込み、さらに血行不良も相まって疲労物質が排出されていかないので、どんどん肩こりが悪化していくという悪循環に陥ってしまいます。
また、パソコンなど近くをずっと見ているような場合には眼球の中にある、焦点を合わせるための毛様体筋という筋肉が緊張しっぱなしになってしまい、疲労が溜まってしまいます。
しかも目の筋肉は顔、首、肩にある筋肉と連動しているので、目の疲れが肩こりとして出てきます。
さらに、ストレスがかかっている場合も自律神経のバランスが乱れ、身体が興奮状態になることで筋肉が硬くなってしまいます。
自律神経は交感神経と副交感神経からなりますが、交感神経は身体をいわゆる「戦闘態勢」にする神経で、身体を動かしているときに活発になります。
一方副交感神経は「休息態勢」をとる神経で、食事中や睡眠時など身体がリラックス状態になっているときに活発になります。
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湿布のタイプ
湿布には「冷感タイプ」と「温感タイプ」の2つがあります。急に運動をして筋肉が痛んでいるなどいわゆる「急性期」の痛みには「冷感タイプ」の方が効果があります。
急性期には炎症が起こっていることが多く、炎症は基本的に冷やすことで対処するためです。
冷やすことで患部の血行を意図的に悪くし、これ以上炎症がひどくならないようにします。
このようにすると翌日やその後に出る痛みが軽くなります。
これに対し、血行不良が原因となっている肩こりに冷感タイプの湿布を使ってしまうとかえって肩こりが悪化してしまいます。
そこで、温感タイプの出番になります。
お風呂に入ると上がった後もしばらくは身体がポカポカしています。
これは身体を暖めることによって血管が拡張し、暖められた血液が全身を巡るためです。
温感タイプの湿布ではこの現象を局所的に起こすことになります。
血液の循環を良くすることによって肩こりの症状を緩和することができます。
また、湿布の作りにも違いがあり、「パップ剤」と「テープ剤」があります。
パップ剤は水分を多く含み、はがしやすいもので、テープ剤は水分を含まない分薄くて粘着力が強いものになります。
肩はあらゆる関節の中で最も大きな可動域を持っているので、テープ剤の方がおすすめと言えるでしょう。
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湿布を貼る場所
さて、肩こりの原因が主に筋肉が凝り固まってしまうことによる血行不良だということがわかり、さらに湿布の選び方もお伝えしました。さらに湿布を貼る場所を気をつけることで痛みを軽減しやすくすることができます。
肩もみをする時、多くの方は肩から首に移行する部分をマッサージしていると思いますが、実はそこの部分にコリの原因があることは少ないです。
どちらかと言うと、背中側にある肩甲骨の出っ張り(肩甲棘)の上にある棘上筋という筋肉の肩先よりや肩甲骨の内側にコリの原因があることが多いです。
すなわち、痛みが出ているところではなく痛みの根本となっているところに湿布を貼るとより効果が期待できます。
この痛みの根本となっている所を「トリガーポイント」と呼び、その周囲に痛みが出ることを「関連痛」といいます。
もちろん湿布には鎮痛作用のある成分が含まれているので関連痛が出ているところに貼っても効果がないことはないのですが、範囲が広く何枚も貼ってしまうことになり、後でご説明する副作用も出やすくなってしまいますし、なにより根本から痛みを軽減することにはなりません。
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湿布の副作用
湿布はれっきとした医薬品です。ですので貼りすぎると副作用が現れることがあります。
多くの湿布に含まれている成分は非ステロイド性の鎮痛成分です。
代表的なものはインドメタシンやジクロフェナクナトリウムになります。
これらの成分は痛みを引き起こす原因となる「プロスタグランジン」という成分が作られるのを阻害するのですが、プロスタグランジンは胃粘膜を胃酸から守る働きもしています。
湿布は鎮痛成分を皮膚から吸収して血流に乗せて全身に行き渡らせるものなので、大量に貼ってしまうと胃炎や胃潰瘍といった副作用が現れてしまいます。
また、湿布を貼っていた部分の皮膚がかぶれてしまうこともあります。湿布をはがした時には蒸しタオルで拭き取るようにしましょう。
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まとめ
いかがだったでしょうか。湿布はドラックストアでも気軽に買える身近なもので、ついつい頼ってしまいますが、気をつけなければ肩こりの緩和どころではなくなってしまいます。
注意して使用するようにしましょう。
また、本当に温湿布で良いのか?冷湿布で良いのか?と判断に迷った時は薬剤師や医師に相談して判断するようにして下さい。