首の片側が腫れる原因はリンパ?注意が必要な症状は?

首の片側が腫れる原因はリンパ?注意が必要な症状は?

首


最近首にグリグリとしたしこりのような物ができてきて、気にはなるのだが特に痛い訳ではないのでそのまま様子を見ることにするという判断は、危険です。


風邪気味などで病院に行った際に医師が首を触診することがありますが、このときに医師がチェックしているのはリンパに腫れがないかどうかです。


首に手を当てて、腫れがないかは自分でも確認できますが、痛みもないのに片側だけ腫れていると原因が何か気になるかと思います。

そこでこの記事では、首筋のリンパの腫れを中心にリンパについて解説をしていきます。

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リンパとは?

まずリンパとは何かについて説明していこうと思います。

リンパは血液と同じ体液のひとつで、無色透明な液体です。血液は心臓のポンプで全身を流れますが、リンパは呼吸や筋肉の働きによって体内を巡回します。

血液が流れるのは血管ですが、リンパはリンパ管を流れます。

リンパの中には白血球の一種であるリンパ球が含まれます。


リンパ管を流れるリンパは町内を回るごみ回収車に例えられます。ごみ回収車のように体内の老廃物や異物、細菌やウイルスなどを回収して回っているのです。


リンパ管のところどころにリンパ節があり、まとめられた不要物はそこで免疫機構によって処理されます。

リンパは感染症を防ぐのに大変重要な働きをしています。


首


悪性リンパ腫はリンパの癌ですが、この病気が全身に深刻なダメージを与えるのはそのためです。

体内の不要物が除去されないと命を脅かす事態になりかねません。

また、体内の不要物の処理場であるリンパ節は首や足首に集中しています。

リンパのしこりが首にできやすいのはそのためです。

風邪をひいたときに首筋が腫れるのは、首にあるリンパ節は細菌や異物と戦っている証拠です。


最近話題のアンチエイジング美容法でも「リンパのマッサージ」はよく取り上げられています。

リンパの働きを促進し、老廃物を体から出して新陳代謝を良くしようという発想です。


先ほど述べましたように、リンパは血液と違い、放っておいても体内を巡ってはくれません。

マッサージや運動でリンパのめぐりを良くすることは美容や健康に効果的といえるでしょう。



関連記事:鎖骨の下のリンパのしこりが気になる!危険な病気を解説!

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痛みのないリンパの腫れ

さて、一口にリンパが腫れているといっても原因はいろいろあります。

発熱の有る無し、痛みの有る無なし、によって考えられる原因も変わってきます。

まずは、タイトルにある片側だけの痛みのないリンパ節の腫れにスポットをあてて解説していきます。


押しても痛まない場合は凝りである場合は多いです。ストレスや疲れなどが原因で血流が悪くなったことが原因です。

また、リンパに脂肪がたまって固まる「脂肪腫」であることや、筋肉がこって固まってしまう「筋硬結」も考えられます。

これらの場合は、いずれも自然治癒することが多いようです。マッサージや運動が効果的ですので日常生活に取り入れるようにしましょう。



関連記事:首の横のしこりが痛い!大きくなる前に原因をチェック!

悪性リンパ腫

女性


リンパの腫れの症状で一番心配される病気は悪性腫瘍だと思います。

悪性リンパ腫については、以下の症状が無いかを確認して下さい。

  • 首筋などにしこりがある(痛みはない)
  • 熱が続く
  • 体重が半年で10%以上減った
  • シーツを変えなくてはならないぐらい寝汗をかく
  • 全身がだるい

悪性リンパ腫は癌の一種です。全身をめぐるリンパが癌に侵されるので症状も全身に及びます。

白血病と同じ血液の癌なので予後が悪いイメージがありますが、現在は治療法が進化しています。肺癌や乳癌よりも治りやすいとされています。



また、病院にリンパ節の腫れを訴えて来院する人の中で悪性腫瘍が発見されるのは、原因不明のリンパ節腫脹により専門医を受診した10%のうちの1%とそれほど頻度は多くはありません。


つまり大部分は他の原因による腫れとも言えます。


片側だけが腫れることに何か不安を感じる方も多いかと思いますが、リンパ管は構造上左右対称ではありません。

片側だけのリンパ節の腫れで、急性の場合は、主に細菌感染による急性化膿性リンパ節炎が考えられます。


ちなみに両側のリンパ節の腫れで考えられるのは、なじみの深い風疹などのウイルスによるものが考えられます。



関連記事:頚部に硬いしこりができる原因3つ!痛くない場合でも要注意!

結核

片側のリンパ節のみの腫れで、痛みを伴わない場合で1つ気をつけたいのが結核です。

結核は結核菌という細菌による感染症で、空気感染を起こす病気です。


発熱の有無も関係するので一概に結核が原因とは言えませんが、微熱を伴う片側のリンパ節の腫れがみられる場合は、結核も視野に入れて対処するとよいかもしれません。

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痛みを伴うリンパの腫れ

リンパの腫れが痛む場合は、どんな病気が考えられるでしょうか?

首筋にできたしこりを押してみて動く感じがするなら、リンパの炎症からくる腫れである可能性が高いです。

風邪やインフルエンザに伴って、リンパが腫れて炎症をおこすというパターンが一般的で、原因となる病気が治ると腫れもおさまります。

腫れは熱を持つことも多いです。

また、粉瘤といってリンパを流れる老廃物が溜まったものが固まったものも要注意です。

基本的には痛まないのですが、炎症を起こすと痛んだり腫れたりします。



関連記事:鎖骨の辺りが痛い原因は?注意したい7個の病気を解説!

まとめ

首の片側だけの痛みを伴わないリンパ節の腫れは、細菌感染によるものが考えられますが、中には重大な病気が隠されている可能性もあるかもしれません。

自己診断せずに病院を受診することをおすすめします。


その際に、いつ頃からの腫れなのか?発熱はあるのか?痛みはあるのか?を医師に伝えることで診断がスムーズにすすむと思います。

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