鎖骨の辺りが痛い原因は?注意したい7個の病気を解説!
鎖骨の周辺に痛みや違和感を感じることがあります。
一言に鎖骨の周辺の痛みと言っても、病状によって、鎖骨の辺りに痛みや違和感を感じるとき、首から腕の付け根にかけて全体的に痛かったり、首から鎖骨の上が痛い場合、鎖骨から腕のラインが痛かったりとケースバイケースです。
それでは、その様な場合はどんな病気が潜んでいるのかを、解説していきたいと思います。
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目次
鎖骨の辺りが痛む原因から考えられる疾患とは?
鎖骨の周辺の痛みの原因となりうる疾患は沢山考えられます。大胸筋痛、肩こり、骨折、肺気胸、悪性リンパ腫、ストレスによる筋肉の緊張、頚椎椎間板ヘルニア、大胸筋痛、狭心症や心筋梗塞など、さっと考えつくだけでも様々です。
そして、これらは症状の度合いによって疾患の判断も重複します。
症状の鑑別
- 首にしこりがある場合⇒大胸筋痛、肩こり、悪性リンパ腫、扁桃炎
- 動かしたり、押したりした時にだけ痛い⇒大胸筋痛や肩こり、頚椎症、ストレス、胸郭出口症候群
- 何もしなくても痛い⇒肩こり、大胸筋痛、頚椎症、心臓神経症、肺気胸
- 熱がある⇒鎖骨骨折、肋骨骨折、悪性リンパ腫、風邪
- 鈍痛⇒狭心症、心筋梗塞
- ピリピリした痛みがある⇒ヘルペス
- 突然痛み息苦しくなる⇒肺気胸
- ズキズキとした痛み⇒胸郭出口症候群
動かしたり、押したりした時に痛む病気は?
大胸筋痛、肩こり痛
筋肉が緊張したまま、同じ体勢でいると筋肉が疲れ、疲労物質である乳酸が溜まり筋肉が硬くなって血管を圧迫し血行を悪くし、痛みを感じます。原因として考えられることは
- 同じ体勢でいることが多いいと血流が悪くなる。
- 細かい文字を読み続けて入ると、目から首にかけての筋肉が緊張する。
- 運動不足による筋肉への血流不足と筋力低下
- ストレスによる緊張
などがあり
症状は、肩から首辺りまでの筋肉が緊張して、こわばり重い痛みを感じます。頭痛や吐き気を伴い、手の痺れや眼精疲労も見られます。
治療法は整形外科にて触診、レントゲン、CT検査。
マッサージ療法、温熱療法、運動療法、ストレッチ、鎮痛消炎剤や筋弛緩剤、漢方薬の服用、局所麻酔剤の注射などがあります。
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頚椎椎間板ヘルニア
原因は加齢や筋力低下による変形、姿勢が悪い、事故や怪我などの外傷。症状としては、頚椎が変形して神経に刺激を与え痛みや痺れの症状があります。
首、肩こり、背中の痛み、前胸部痛、手の痺れ、眼精疲労、めまい、耳鳴り、歩行障害、尿失禁。足のつっぱりなどが主なものです。
治療法は整形外科受診。レントゲンやMRI、CTにて診断。
マッサージ、ストレッチ、温熱療法、はり療法、筋力アップの運動療法を行っても症状が軽減しなければ、ブロック注射、レーザー治療、経皮的内視鏡頚椎椎間板ヘルニア摘出手術、外科的手術などです。
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胸郭出口症候群
症状は肩から腕にかけて、しびれや痛みがあり、悪化すると刺すような痛みやピリピリした感じの感覚障害や動かしにくい運動麻痺に加え、鎖骨下動脈圧迫により血行が悪くなり、血色不良を呈し腕が白っぽくなります。原因はストレッチ型(なで肩)と筋緊張型(格闘家)があります。
鎖骨の下には沢山神経叢があります。
重い荷物を同じ姿勢でいつも同じ腕で持っている人、なで肩の方、猫背、スラウチ姿勢など姿勢が悪い状態が続くと、肩が下がり鎖骨から腕の付け根周辺で、腕神経叢という腕や手指に行く末梢神経の束が、腕や手指に行く鎖骨下動脈や鎖骨下静脈という血管とともに圧迫されるために起こる疾患です。
筋肉や骨の変形により、神経叢と血管が圧迫されたまま引っ張られている状態です。
神経圧迫部位によって、斜角筋症候群と過外転症候群の2種類に分類されています。
検査としては、整形外科にてレントゲン、MRI血管造影、アドソンテスト、ライトテスト、ルーステストにて診断
治療法はまず大切なことは腹式呼吸を意識して「姿勢を正す」です。
その他はマッサージ、ストレッチ、保温、鎮痛剤の使用などの対症療法です。
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痛みを伴い首にしこりがある場合は?
リンパ節炎
原因はウイルス、インフルエンザ、麻疹に感染して炎症が起こる病気です。症状はリンパ節炎の腫れや痛み、発熱などがあります。
治療は抗生剤投与や消炎鎮痛剤投与などが行われます。
悪性リンパ腫
原因不明の血液の癌の可能性もありますし、免疫不全者やウイルス感染症が関係していることもあります。症状はリンパ節の腫れ、しこり、首や脇の下の痛み、発熱、倦怠感、寝汗、体重減少などです。
治療法は、放射線療法、抗がん剤治療、リツキサン投与、造血幹細胞移植などがあります。
いずれにしても、癌ですので早期発見早期治療が必要となります。
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呼吸苦を伴い、鎖骨あたりが痛む病気は?
心臓神経症
心臓には全く異常がないのに、精神的な動悸や筋緊張による鎖骨辺りの痛みを、自分は心臓が悪いのではないか?と不安になって、胸痛、動悸、呼吸困難など心臓疾患と同じ症状が起こる疾患です。原因はストレスによって、自律神経の調整が取れなくなるためと考えられていますが、原因を特定できない場合もあります。
治療法としては、まずは循環器内科にて自分が不安になっている症状に対しての心臓疾患検査をして、心臓の疾患はあるのか?ないのか?診断を受ける。
心臓に問題がなければメンタルクリニックにて、診断を受け服薬治療と生活習慣を見直して、自律神経と上手に付き合っていきましょう。
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肺気胸
呼吸困難、頻脈、動悸、咳、胸痛や鈍痛、口唇色不良などの症状が現れます。肋骨の下にある風船状に膨らんだ薄い胸膜が破れてしまう疾患で、
- 続発性自然気胸・・・肺気腫、結核、肺癌によるもの
- 月経随伴性自然気胸・・・子宮内膜症によるもの
- 外傷性気胸・・・鍼、交通事故、肋骨骨折、ダイビングが原因
などが主な原因としてあげられます。
軽度の場合は安静のみにて自然に治ります、中度の場合は胸腔ドレナージ、重症の場合は手術が行われます。
症状に心当たりがある場合は、内科、外科、呼吸器系などを受診して下さい。
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まとめ
机に向かってパソコンや勉強を終日同じ体制で行ったり、片方だけの筋肉に負担をかけていたりすると、低下した筋肉は筋力がなく骨を支えられず、変形したり狭窄や拘縮します。ストレスがあると筋肉が緊張した状態になり、血行が悪くなり痛みを生じる病状へ悪化します。
体を冷やさない食事を摂り、ストレッチ、散歩、入浴などで筋肉や気分をリラックスさせましょう。
不安があればそれを一つずつ解決させ、脳の中を整理して行くことも大切です。
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