片足だけがしびれる原因は?絶対に気を付けたい4つの病気!
年齢を重ねてくると、特に正座などをしたわけでもないのに、足がしびれている時があります。
ですが、しびれや痛みがあっても少しの間休憩すると回復することが多いです。
良くなるから特段注意しなくても良いと考える人が大半ですが、実はそのしびれは重大な病気のサインであることもあります。
この記事では足のしびれ、特に片足に限って現れるものについて4つの病気を解説いたします。
腰椎椎間板ヘルニア
この病名は一度は、聞いたことがあるかと思います。我々が日常生活で「背骨」と呼んでいるものは「椎骨」がいくつも連なっているもので、椎骨同士の間には「椎間板」という軟骨があり、これはクッションの役割を果たしています。
椎骨の背中側には穴があいており、椎骨が連なることで「脊柱管」という管を作っています。
そして脊柱管の中には脊髄という神経の束があり、腰の脊髄からは足への神経(坐骨神経など)が枝分かれして出ています。
また、「ヘルニア」とは臓器や組織が本来の位置から抜け出している状態を表す言葉で、「椎間板ヘルニア」とは椎骨と椎骨の間にある椎間板(正確には椎間板内の「髄核」という組織です)が脊柱管の方にはみ出てしまっている状態になります。
そして、腰の部分の椎骨を特に「腰椎」(首の部分は頚椎、胸の部分は胸椎)というので、「腰椎椎間板ヘルニア」と呼びます。
さて、椎間板が脊柱管の方へ脱出してしまうとどうなるかと申しますと、椎間板が脊髄やそこから出た神経を圧迫してしまうのです。
特に、腰椎椎間板の場合は坐骨神経を障害してしまうので、足のしびれを引き起こします。
さらに、このヘルニアは左右対称に起こるとは限らないので片足のしびれとして発症することも多いです。
この病気は前かがみになると坐骨神経が引っ張られることでしびれが強くなります。
発症の要因としては悪い姿勢だったり、喫煙、加齢などが挙げられます。
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腰部脊柱管狭窄症
椎骨、椎骨同士の関節、椎間板、脊柱管を裏打ちする靭帯などが厚くなって腰の部分の脊柱管が狭くなり、脊髄を圧迫する病気で、ヘルニアと同様に坐骨神経痛を引き起こします。しかしヘルニアと異なっている点もあり、こちらは背中を反らせることで症状が悪化します。
また、歩いていると痛みが出て、少し休むとまたあるけるようになる、間歇性跛行(かんけつせいはこう)という現象も見られることがあります。
関連記事:二の腕が上がらない・痛い!原因と対処法を5つ徹底解説!
下肢閉塞性動脈硬化症
こちらはよく知られている、動脈硬化症の部分症の1つです。
他には心筋梗塞や脳梗塞なども動脈硬化の進行例で起こってきます。
ここで、動脈硬化について説明しておきましょう。脂っぽい食事を続けていると、血液中のLDLコレステロールが増えていき血管壁に入り込んでいきます。
これらは血管にとっては異物なので、白血球がLDLコレステロールを食べて掃除するべく血管壁に入っていきます。
白血球やコレステロールの残骸が粥腫(じゅくしゅ)というコブのようなものを形成し、血管が狭くなってしまいます。
これだけでも血液の流れが悪くなってしまいますが、この粥腫が破裂すると血液は血管の破れた部分を塞ごうと血栓を作ります。
血栓が大きくなると血管が詰まってしまい、このことによって栄養や酸素が行き渡らなくなります。
この動脈硬化が脚で起こるとしびれや痛み、潰瘍や壊死を生じたり、間歇性跛行も見られます。
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足根管症候群
この病気は脚というより足にしびれが生じるものになります。
ヒトの足首には内くるぶしとかかとの間に、足根管という骨と靭帯によって作られるトンネルがあります。
足根管の中には動脈や静脈、そして坐骨神経からの枝分かれである後脛骨神経が通っています。
後脛骨神経はさらに枝分かれをして、足の裏の感覚を伝える役割をしています。
足根管症候群はこの後、脛骨神経が圧迫されることで足の裏がしびれるという症状を引き起こします。
整形外科の医者でも先ほどの椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄と間違えてしまうことがありますが、腰のあたりをいくら検査しても、異常が見当たらない場合には足根管に炎症などが起きていて、神経を圧迫しているということもあります。
しびれの他には、足を床についた時に何かがくっついているような感覚(異物付着感)があったり、砂利の上を歩いているような感覚を生じることがあります。
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まとめ
片足にしびれがでる病気について解説いたしました。中でも、下肢閉塞性動脈硬化症は足のしびれなどの軽い症状の内に発見して対処をしないと血栓が心臓や脳の血管にできてしまい、心筋梗塞や脳梗塞などの死に至るような病気に進行してしまうので、注意が必要です。
他の病気についても、症状が進行すると歩けなくなったりなど、生活の質(QOL Quality Of Life)が低下してしまい、筋力や体力の低下を招いて結果的に運動不足となってしまいます。
運動不足になると肥満にもなりやすくなり、他の病気にかかりやすくなってしまうので、今回紹介した4つの病気について注意しておきましょう。
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