水ぶくれのような湿疹が手にできて痒い!チェックすべき原因5つ!
手を洗ったり、家事をすると手が荒れてしまうことがあります。
皮膚は水分や油分で潤いが保たれているのですが、石鹸や洗剤などを使うとそれらが流れてしまうため手が荒れることがあります。
また、様々なものに触れる機会も多いため、皮膚のトラブルは起こりやすいと言えます。
これから、水ぶくれができるなどの皮膚のトラブルについて、詳しく見ていきます。
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目次
皮膚の構造とバリア機能について
皮膚の一番外側には、厚さが0.2mmの表皮があります。表皮はバリアの働きをしており、外からの刺激から体を守り、体の水分を外に逃がさないようにしています。
表皮は「角層」「顆粒層」「有棘層」「基底層」の4層から成り立っています。
角層は0.02mm程度と薄いのですが、バリア機能と保湿機能を果たしています。
肌は皮脂と汗が混じりあってできた「皮脂膜」とケラチンなどの働きにより、潤いを保つことができるのです。
接触皮膚炎
接触皮膚炎は、何らかの刺激となる物質に触れたことでおこる皮膚炎です。「かぶれ」ともいわれます。
接触皮膚炎は、「刺激性接触皮膚炎」と「アレルギー性接触皮膚炎」に分けられています。
刺激性接触皮膚炎
刺激の強い物質に触れたことでおこる、皮膚のトラブルを指します。毒草や石けん、洗剤、ガソリンなどによりおこります。刺激物が触れた部位とその周辺に、湿疹や水ぶくれなどが現れます。
アレルギー性接触皮膚炎
アクセサリーに使われている金属や、ゴム、化粧品などに対しアレルギー反応がおこります。うるしかぶれや、おむつかぶれもこれに当たります。
アレルギーを起こす物質が触れた部位とその周辺に、湿疹や水ぶくれなどが現れます。
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手湿疹について
手湿疹、または主婦湿疹ともいわれ、家事のあとに手に水ぶくれや皮膚の荒れなどが現れるものを指します。石けんや洗剤、お湯を使用することにより、皮脂が流されてしまい皮膚が乾燥することでおこります。
皮膚が乾燥すると、肌のバリア機能が弱まり、洗剤や石けんの刺激に敏感になり、かゆみや水ぶくれ、皮膚が割れるなどの症状が現れます。
特に、利き手の親指や人差し指から症状が出始めます。
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掌蹠膿疱症について
掌蹠膿疱症とは、手のひらや足の裏に膿が溜まった水ぶくれができる病気です。
水ぶくれの中身は、白血球の一種の好中球がたまったもので、他の人にうつることはありません。
水ぶくれの出始めは、かゆみを伴います。
水ぶくれは集まってたくさんでき、徐々にかさぶたになって落ちていきます。
掌蹠膿疱症の原因はわかっていませんが、他の部位に慢性的な感染がある場合に多く見られると言われています。
他の部位の感染とは、蓄膿症や歯槽膿漏、中耳炎などです。
掌蹠膿疱症の約10~30%に「骨関節炎」の合併症がおこるといわれています。放置すると関節の変形がおこることもあるため、適切な治療を受けることをお勧めします
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手の白癬症について
手に「白癬菌」の感染がおこり、水ぶくれやかゆみが出る病気で、「水虫」ともいわれます。主に足の白癬から移ることが多くなっています。
手の白癬症は片側だけにおこることが多く、皮膚がカサカサになる「角質増殖型水虫」がほとんどです。
手湿疹と間違えやすいのですが、片側に見られるという特徴が見分けるポイントとなります。
白癬症は菌が感染しておこる皮膚のトラブルです。菌をやっつける軟膏を塗る必要があるので、皮膚科を受診することをお勧めします。
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異汗腺湿疹(汗疱)
緊張したときなど手のひらに汗をかきます。発汗量が多いことに加え、汗が出る腺「汗腺」が詰まることにより、汗が皮膚の中にたまって水ぶくれができます。
これを異汗腺湿疹といいます。主に手のひらや指先、足の裏などに水ぶくれが出やすく、強いかゆみを伴います。
掻きむしると水ぶくれが壊れてジュクジュクします。
汗をかくことにより症状は繰り返され、皮膚の再生が追い付かないこともあります。
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スキンケアの基本
様々な病気により治療方法は異なりますが、手荒れを防ぐ基本的なスキンケアの方法を見てみましょう。
手が荒れる一番の原因は、お湯を使った炊事にあります。特に冬などは、食器などを洗うときに洗剤とお湯を使用する頻度が高くなります。
また、油汚れのある食器を洗うときも同様です。
洗剤に使われている界面活性剤は油を落とす力が強く、手の油分も落としてしまいます。
手荒れを防ぐためには、薄手の手袋を使用したり、ぬるま湯を使用するなど工夫が必要です。
また、冬は気温が低く乾燥しているため手も乾燥します。手が外気にさらされるのを防ぐために手袋を使用しましょう。
手を洗ったり家事をした後は、こまめにハンドクリームを塗り保護しましょう。ハンドクリームを塗るときは、手のひらで温めてから塗ると浸透率がアップします。
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まとめ
様々な病気により、手にかゆみを伴う湿疹が出ることがわかりましたね。触れる機会を少なくすることで接触皮膚炎は予防でき、乾燥を予防すること手荒れを防ぐことができる場合もあります。
しかし、手の白癬症のようにスキンケアだけでは治すことができないものもあるので、皮膚科の診察を受け適切な治療を行うことが大切です。
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