偏頭痛と頭痛の違いは?吐き気や発熱などの症状が併発してたら注意!
日常生活の中で、症状として訴える方が多いのが頭痛です。
痛みがずっと続くと仕事に集中できなかったりして生活に支障が出てしまいます。
そして、多くの場合は偏頭痛だと思いこんでしまいます。
ですが、頭痛には様々な原因があります。そこでこの記事では、片頭痛とその他の頭痛の違いについて説明していきたいと思います。
脳の構造
脳は大きく分けて4つの領域があります。脳の前の部分は前頭葉と呼ばれ、思考や理性をコントロールしています。大きな役割として身体を動かす司令も出しています。
言ってしまえば、人が人であるための機能を担当しているのが前頭葉です。
前頭葉の後ろ、脳のてっぺんから斜め後ろのところは頭頂葉と呼ばれ、様々な部位の感覚を司っています。
脳の横の部分は側頭葉と呼ばれ、記憶や聴覚を担当しています。
ここが機能を失ってしまうと耳は聞こえるが何を聞いているのか理解できなくなったり、匂いがあることはわかるが何の匂いかがわからないといった問題が出てきます。
最後に脳の後ろ、後頭葉は主に視覚を司っています。
このように脳は役割分担をしており、相互に連携することで何かを感じ、それに対する行動を起こすことができるということになります。
次の項から頭痛の原因について説明していきます。
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偏頭痛
この頭痛は多くの方がご存知ではないでしょうか。偏頭痛は慢性的に現れる頭痛で、頻度は月に1~2回程度ですが、多い時は週に何回も発作を起こすことがあります。
脈打つような痛みが1~2時間でピークを迎え、4時間~数日続きます。
名前の通り頭の片側に起きることが多いですが、左右両方に起こることもあります。
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緊張性頭痛
首や肩の筋肉が凝り固まってしまうことで起こる頭痛です。
多くのケースで肩こりがあり、頭が締め付けられるような頭痛が持続的に発生します。
きついヘルメットを被ったような痛みと表現されます。
市販の頭痛薬や痛み止めで対応されることが多いですが、慢性的に起こってくる場合には中々改善されません。
やはり、元々の肩こり等を改善しないことには何度も発症しますし、症状が良くないからといって薬を乱用してしまうと胃腸への負担も大きくなってしまいます。
対策としてはデスクワークなどの途中にストレッチを行うことが重要です。
首周りに蒸しタオルを巻いたりお風呂に入ることも効果的です。
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髄膜炎
脳や脊髄を覆っている膜は何層もあるのですが、これらを総じて髄膜と言います。この髄膜に細菌やウイルスが感染することにより急性の炎症が起こるのが髄膜炎です。
ひどい頭痛や身体のだるさ、発熱などの風邪やインフルエンザに似た症状から発症し、放置してしまうと意識障害をきたすこともあります。
原因となっている細菌、ウイルスは非常に多種多様でとても説明しきれるものではありませんが、成人では肺炎球菌や髄膜炎菌、ヘルペスウイルス、クリプトコッカスなどが多いです。
この中ではクリプトコッカスは鳩の糞に含まれていることもあり、身近なので注意が必要です。
また、髄膜炎の特徴として首筋が固まってしまい下をむくことが困難になります(項部硬直)。
検査としては髄液というものを採取して、タンパク質の量がどうかとか糖がどれくらい下がっているかなどを目安にして細菌なのかウイルスなのかという判断をします。
治療は原因に合わせて抗菌薬や抗ウイルス薬、抗真菌薬などを使い分けます。
髄膜炎による頭痛は非常に痛みが強いので、おかしいと思ったら脳神経内科や感染症科を受診しましょう。
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くも膜下出血
最も有名な疾患の一つではないでしょうか。先ほど髄膜の話をしましたが、くも膜は脳の側から数えて2枚目の膜になります。
くも膜からは蜘蛛の足のような線維が出ていて、くも膜の下の層である軟膜との間に隙間を作っています。
このすきまをくも膜下腔といい、ここへ出血したものをくも膜下出血と呼びます。
出血の原因は脳の動脈にできた袋(脳動脈瘤)が破裂することによるものが最も多く、他にも元々血管の形がおかしい部分からの出血、頭部外傷による出血があります。
脳動脈瘤は高血圧が影響していると言われており、40~50代に多いとされています。
くも膜下出血による頭痛の特徴は「後ろからバットで殴られたような痛み」とか「今までで経験したことのない突然の頭痛」というように形容されることです。
また、吐き気や嘔吐、意識消失などの症状が見られることもあります。
出血部位によって、先ほどの脳の領域に対応した後遺症が残ることがあります。
このように激しい症状を呈してくるくも膜下出血ですが、まれに救急車でなく自分で車を運転して病院に行くことが出来るレベルの痛みで来ることがあります。
これはくも膜下出血の前兆とも言え注意が必要です。
いずれにしても、くも膜下出血は非常に重篤な疾患ですので、突然の発症の際はためらわずに救急車を呼びましょう。
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脳腫瘍
脳腫瘍も起源となる細胞によって様々な種類に分けられますが、ここでは全てをひっくるめて脳腫瘍として扱います。
腫瘍ですので、元々ある細胞を押しのけてどんどん増殖を続けます。
そうすると血管を圧迫してしまい、それより先の脳へ血液が不足して頭痛を起こしてきます。
治療としては開頭手術などが行われます。
脳腫瘍と聞くと不治の病と思う方もいらっしゃると思いますが、以前と比べて脳腫瘍の治療成績は良くなっているので、ものによっては完治するものもあります。
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まとめ
いかがだったでしょうか。非常に怖い疾患も紹介しましたが、ほとんどの場合は緊張型頭痛などの軽症なものです。
気楽に考えすぎるのも危険ですが、あまり心配し過ぎるとストレスの元となり、心配のし過ぎで違う病気になってしまう可能性もあります。
病院によっては頭痛外来を設けているところもあるので、心配な場合は一度、受診してみると良いでしょう。