舌のできものは口内炎以外にもある!治らない場合に注意したい病気!

舌のできものは口内炎以外にもある!治らない場合に注意したい病気!

女性


野菜不足だったり舌を噛んだりすると口内炎ができてきますが、バランスの取れた食事をしているにも関わらず舌にできものができることがあります。

舌や口の中に出来るできものと言えば、口内炎を思い浮かべる人がほとんどかと思いますが、口内炎以外にも様々なできものがあります。

中には命に関わるものもあるので、この記事では口内炎ではない舌のできものについて紹介していきます。

白板症

舌や口腔粘膜が白色に変化するもので、その表面はしわの様になっていたりイボイボになっているものがあります。

原因として喫煙やアルコール、機械的な刺激が考えられます。

特に症状がなく、気づいたときにできていることが多いですが、この疾患で注意したいのは癌化するおそれがあるということです。


その割合は低いですが、癌化してしまうと大きさによっては舌を半分取ってしまったり頬を切除する必要が出てきます。

そうならないためにも日頃の生活習慣を見直す必要があります。

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舌癌(中咽頭癌)

舌癌は舌の前3分の2、中咽頭癌は舌の後ろ3分の1及び喉の一部にできた癌を指します。

舌癌を発症しやすい人の特徴として、喫煙者である、酒豪である、歯並びが悪いなどのものが挙げられます。

アルコールとタバコが癌に悪いというのはイメージが付きやすいですが、歯並びについてはなぜだろうと思われる方も多いと思います。


舌癌の多くは「扁平上皮癌」と言われるもので、表皮にある薄っぺらな細胞が悪性化して癌化したものです。

この悪性化は慢性的な物理刺激を受けることに引き起こされるのです。

すなわち、歯並びが悪いことによって歯が舌に当たり癌化するということになります。


アルコールやタバコも細胞を刺激することによって癌化すると考えられています。


口


初期は口内炎や潰瘍と似ていて、放置されているケースも多いのである程度進行してから気づかれることが多いです。


進行してくると舌の周囲にリンパ節が多いことからリンパ節転移を起こし首にしこりが出てきたり、癌が大きくなってろれつが回らない、食べ物をうまく飲み込めないといった症状が見られるようになります。


診断は視診や触診、首のリンパ節の触診、病理検査が行われます。

病理検査では細胞を顕微鏡で見ることによって癌かそうでないかを診断します。

リンパ節の触診は癌であった場合にステージを決定するのに重要になってきます。


舌癌のステージは癌の大きさ、リンパ節転移の有無及び大きさ、癌の進展具合によって決定されます。

大きさが2cm以下のものはステージ1、2~4cmのものはステージ2、4cm以上ではステージ3というような具合です。

※本当はもっと細かく決められているので参考程度に考えてください。


治療はステージ1、2は手術または放射線治療、もしくはその両方が行われます。

ステージ3では癌の切除と転移する可能性のあるリンパ節の摘出(リンパ節郭清)になります。

病状によっては抗癌剤を使ったり放射線治療を追加で行います。

ステージ4は進行具合によって手術で取れるものと取れないものに分かれます。


手術適応のある場合はステージ3と同様の治療が行われますが、切除不能な場合では放射線と緩和療法が主な治療となり、病状によって抗癌剤も選択される場合があります。


舌癌は早期で見つかれば予後(診断以降の生存率)が良いので、なかなか治らないできものがあると感じたときはすぐに歯科口腔外科などを受診しましょう。



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扁平苔癬

粘膜が角化し、炎症を起こす疾患です。

頬の粘膜にみられることが多く、舌や唇にレースのような白斑ができ、その周囲に赤みが出てきます。


びらん(粘膜の薄い欠損)や潰瘍(粘膜の深い欠損)ができることもあり、食べ物がしみたり触ると痛んだりします。

舌に症状が現れている場合には味覚障害が起こってくることもあります。

原因としては銀歯や義歯(入れ歯)など口に入れている金属へのアレルギーだったり、ストレスなどが関係していると考えられ、中年女性に多く発症するとされています。


治療はうがい薬やステロイド薬が用いられますが、治りにくい疾患のため長引いてしまうことも少なくありません。

歯科口腔外科や皮膚科、耳鼻咽喉科で治療を受けることができます。

自分でできる対策としては定期的に歯科を受診して口の中を清潔に保っておくことが重要です。



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口腔カンジダ症

カンジダというのはカビ(真菌)の一種です。

健康な人が発症することは稀で、基本的には免疫力が低下している人においてカンジダ・アルビカンスという真菌が活動し発症します。


症状としては白い苔のようなものが見られたり、粘膜が赤くなったりします。

前者を偽膜性カンジダ症、後者を萎縮性カンジダ症といいます。

カンジダは口の中に常にいる菌(常在菌)で、免疫力の低下や抗菌薬の使用によって口腔内の常在菌のバランスが崩れることでカンジダが異常増殖する(菌交代現象)ことで発症します。


このような感染症を日和見感染症といいます。

治療としてはまず口の中をきれいに保つことが重要で、その上で抗真菌薬を含むうがい薬などを使用します。



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まとめ

いかがだったでしょうか。

口腔内のできものは自分で見えにくいところにできるものも多いので、口の中の違和感や痛みを感じた時には病院を受診して原因を特定するようにしましょう。

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