爪と皮膚の間が痛い!化膿したような症状の原因2つと対処法!
爪に症状が現れる疾患としては爪水虫(爪白癬)がありますが、たまに爪と爪の下の皮膚との間が痛くなってくることがあります。
本来爪はマニキュアなどによって、美しく見せるためにあるのではありません。
もちろん女性にとってはそちらも重要ですが、生活上は指の先を支えるという重要な役割をしています。
爪がないと指の先が潰れてしまいます。
そのような爪に痛みがあると生活の質が落ちてしまいます。
そこでこの記事では、爪と皮膚の間に痛みが生じる疾患について紹介していきます。
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爪周囲炎
手が荒れている人にはささくれができていると思いますが、このような小さな傷口から菌に感染し、痛みや炎症をおこすことがあります。原因となる細菌は黄色ブドウ球菌や大腸菌、緑膿菌などが挙げられ、真菌(カビ)の一種であるカンジダなども原因菌となります。
黄色ブドウ球菌は皮膚に常在していることもある細菌ですし、大きい方の用を足した後に、手を洗わないとほとんどの割合で大腸菌が手に付着しています。
緑膿菌は水回りにいることの多い細菌で、緑色のぬめりを作ります。
爪周囲炎の発症は乾燥や傷といった日頃の爪周囲の環境によるところが大きいです。
ですので、水仕事をすることが多かったり、マニキュア、爪を噛む癖、巻き爪などがある場合には注意が必要です。
また、免疫力が低下しているとカンジダへの感染リスクが上昇します。
症状としては爪の周囲が赤く腫れ上がり、ズキズキと強い痛みが出てきます。
症状が進行すると、後で紹介するひょう疽(化膿性爪周囲炎)となってきます。
よって軽症である爪周囲炎の内に治療してしまうことが重要です。
治療は患部を清潔にし、保湿することで多くが改善していきます。
予防することも大切で、いつも手を清潔にしたり水仕事をする時にはゴム手袋をすると良いでしょう。
また、バランスの良い食生活を心がけることで皮膚の乾燥とささくれが起こらないようにしましょう。
関連記事:ささくれが化膿して腫れた!痛いからすぐに対処法を知りたい!
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ひょう疽(化膿性爪周囲炎)
化膿性爪周囲炎は爪周囲炎において、炎症が進行し爪の周りや爪の下に膿が溜まってきます。炎症が深くに達してしまった場合には、関節にも炎症が及んでしまい、指の曲げ伸ばしが難しくなります。
また、症状がひどい場合には爪が剥がれてしまうこともあり注意が必要です。
さらに、感染が爪の部分だけにおさまらずに血液に乗って全身に回ってしまうと菌血症となり、これが重篤化すると敗血症になってしまい命にかかわる事態になってしまうこともあります。
治療はまず原因となっている菌を特定することから始まります。
これは一口に抗菌薬(抗生物質)といっても様々な種類があり、それぞれが対応している菌種が異なるためで、抗菌薬を適切に使用しないと、抗菌薬に対する耐性を持った菌(薬剤耐性菌)が出現してしまい、大変なことになってしまうので慎重に投与する必要があります。
痛みが強い場合には痛み止めを併用することもあり、これらに加えて日常生活で安静にすることも重要です。
関連記事:爪が腐る原因は病気の初期症状?絶対に気を付けたいこと!
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グロームス腫瘍
爪の下にできる腫瘍で、基本的に良性です。化膿を起こしてくることはありませんが、爪を押さえつけたりすると非常に強い痛みが出てきます。
グロームス腫瘍を疑う特徴的な症状として爪の下が青黒くなっていたり(blue spot)、その部分だけをピンポイントで押さえると痛みがある、冷たい水に指を入れると耐えられないほどの痛みが出てきます。
爪の下に腫瘍ができることによって痛みが出る理由としては、指に走っている神経が関係しています。
通常指の手の甲側にある痛覚神経は2本あり、それぞれ指の真ん中ではなくやや脇の方を爪の方まで通っています。
ですので、爪の脇辺りにできた場合には直接神経を圧迫するため痛みを生じてきます。
爪の真ん中あたりにできた場合には痛みは比較的軽いですが、先ほどの冷水につけるテストによって痛みが誘発されると同様に強い痛みを感じます。
この腫瘍は指の骨を圧迫するため、レントゲン検査において細くなった指の骨(末節骨)が見られます。
また、エコー検査によっても腫瘍があることがわかります。
先ほども紹介しましたがグロームス腫瘍は良性腫瘍なので、単に大きくなるだけで他の臓器に転移したりすることはありません。
治療としては爪の下にある腫瘍を摘出する手術が行われます。
これにともなって爪を除去する必要があります。
そうなると爪がどのくらいで生えてくるのかが気になってきますが、通常であれば1年も経つとほとんど元通りになります。
それまでは爪がない状態で生活することになりますが、手術後は爪の下の皮膚の傷口が治れば水仕事を行うことができます。
人差し指では缶のプルタブを起こしたりすることなどが難しくなるので、もう片方の手でやるか誰か他の人に助けを求めると良いでしょう。
基本的には腫瘍の摘出によってほぼ治るので、早めに病院を受診することをおすすめします。
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まとめ
いかがだったでしょうか。爪は意外と日常生活の中で大きな役割を果たしています。
ですので、いつもと違うなと感じたらすぐに病院を受診して症状の軽減を図りましょう。
また、水仕事をする際はゴム手袋をするなどの予防にも気を配るようにしましょう。
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