やけどの水ぶくれの放置はヤバい?正しい処置の方法は?
やけどをしたとき、皮膚が赤くなって痛みが出たり、水ぶくれができることがあります。
水ぶくれとは、剥がれた皮膚の皮と皮膚組織の間に水が溜まっている状態を言います。
しかし、水ぶくれは正しく処理を行わないと、症状が長引いたり、跡がずっと残ってしまうことがあります。
対処法は潰したほうがいい場合と、潰さないほうがいい場合の2種類があり、水ぶくれの状態により治療法は異なります。
そこでこの記事では、やけどの処置の方法(特に水ぶくれをメインに)をお伝えしていきます。
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水ぶくれを潰さない方法
水ぶくれの中の液体には、皮膚組織を再生するための細胞や体液、リンパ液が含まれています。そのため、この袋を破ってしまうと、皮膚を再生させるための液体がなくなってしまい、皮膚の再生が遅れて治りが悪くなったり、感染症を起こしやすくなったり、皮膚が薄い赤色に変色し、跡も残りやすくなります。
皮膚が再生されたらこれらの液体は、自然と身体に吸収され元の状態に戻ります。
軽度のやけどで水ぶくれが小さく、痛みが少ない場合にはあえて治療は行わず、自然治癒を待ちます。
対処法
軽度の水ぶくれで痛みが少ない場合は、無理に破らず、そのまま様子をみます。一昔前までは、水ぶくれを潰して、傷口を消毒して、ガーゼを貼って、毎日病院の外来でガーゼ交換を行う治療が主流でした。
しかし、最近の研究で、この治療を行うと、傷口を消毒することによって、皮膚を再生させるための細胞も壊してしまい、ガーゼを傷口に貼ると、ガーゼを剥がしたときに再生された皮膚も一緒に剥がしてしまうため、治りが遅く、痛みも続くという問題があることがわかりました。
そのため、治療は行わずに自然治癒を待つほうが、痛みも少なく、早く治ります。
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水ぶくれを潰す方法
水膨れが大きかったり、痛みが強かかったり、すでに水ぶくれが潰れてしまって液体が流れ出てしまっている場合には、水ぶくれを治す治療を行います。対処法
湿潤療法を行います。湿潤療法とは、傷の表面を特殊な脂分で覆い、傷口が空気に触れるのを妨げることにより、皮膚を再生させるための細胞を閉じ込め、傷を治りやすくする治療法を言います。
皮膚は傷ができると神経が空気に触れるため痛みが出ますが、傷口を特殊な脂分で覆うことにより、神経も保護されるため、痛みも軽減できます。
この治療法を行うと、2~3日のうちに傷口の上に新しい皮膚が出来ますので、比較的早く痛みが軽減されます。
水ぶくれが大きい場合、痛みが強い場合、すでに水膨れが潰れてしまっている場合、まず、水ぶくれの表皮の部分をすべて取り除きます。
次に、傷口を水道水で洗い流し、創傷被覆材(特殊な脂分を含むシール)を傷口に貼り付けます。
これで治療は完了です。創傷被覆材は1日1回取り替えます。
このシールを傷口に貼り付けると、特殊な脂分が傷口に付着し、傷口や神経が外気に触れるのを防いでくれますので、痛みも早い段階で軽減することができ、比較的早く治ります。
傷跡も残りにくく、ほぼ元の状態に戻ります。
ただし、工事現場等の事故でやけど、擦り傷、切り傷がある場合には傷跡が残ることがあります。
創傷被覆材を使用すると、しばらくすると脂分の成分が傷口に密着し、白く変色しますが、これは成分が正しく機能している証拠ですので問題ありません。
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応急処置のやり方
ここまで説明してきた治療は病院で行うことが望ましいですが、外出先で近くに病院がない、夜で病院が閉まっているという場合、簡単に自分で応急処置をすることができます。その方法は、まず、傷口を水道水で洗い、砂などの異物を取り除きます。
次に、白色ワセリンという、脂分を含むクリームのようなものを傷口に塗り、その上にサランラップを被せてテープで固定します。
これで応急処置は完了です。
白色ワセリンは薬局でも販売されていますし、サランラップは、普段の食事で利用するサランラップで大丈夫です。
ただ、これはあくまで応急処置です。病院が開いたら必ず病院を受診しましょう。
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まとめ
以上、やけどにつて特に水ぶくれを中心に解説をしてきました。水ぶくれの治療は、状態により異なりますが、軽度の場合は水ぶくれや破らずに自然に治るのを待つのがベストです。
いずれにしても、やけどをした時はすぐに患部を冷やし、できるだけ早く医療機関を受診するようにしましょう。
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