歯茎に硬いしこりがある!触ると痛い感じがする3つの原因と対策!
口の中にできる病気はいろいろありますが、その中でも歯茎、特に下顎は鏡でもよく見えるので異常に気付きやすくなっています。
歯茎が赤くなっていれば歯周病などを考えますが、しこりができるというのは違和感もありストレスの一因となります。
そこでこの記事では、歯茎に硬いしこりができる原因について紹介していきたいと思います。
外骨症
口を開けた時に見える歯は顎の骨に埋まるようにして生えています。ですので、歯茎の粘膜の下には骨があるということになります。
この骨の表面から外側、つまり歯茎の粘膜がしこりとなるように骨が増殖してくることがあります。
このような疾患を「外骨症」といいます。
口の中には正常でも骨が出っ張っていることのあるところがあり、上顎の「口蓋隆起」と下顎の「下顎隆起」があります。
これらも外骨症の一部ですが、これについてはそれぞれ後ほど解説をしていきます。
さて、この2つ以外の外骨症では特にできる場所は決まっておらず、頻度も少ないですが強いていうのであれば上顎の奥歯がある歯茎の頬側にできることが多いようです。
特に歯茎にできた外骨症は「歯槽隆起」と呼ばれ、歯がいつも揺らいでしまうことから歯周病が悪化しやすいといわれています。
実は外骨症は日本人の50%ほどにみられるといわれており、やや女性に多いです。
なお、欧米人では約20%ほどの有病率だといわれています。
外骨症は子どもにはあまり見られず、思春期以降になると徐々に骨が増殖してきて発症します。
骨が増殖してくる原因としては歯ぎしりや食生活上の異常な力といった環境要因と、遺伝要因が関係していると考えられます。
骨は外から力が加わるとそれに対抗しようとして増殖します。
そのため繰り返し歯ぎしりをしたりすることによって外骨症を発症すると考えられますが、詳細はよくわかっていません。
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口蓋隆起
口蓋というのは、よくおにぎりの海苔やパンがくっついてしまう所です。この口蓋も骨で裏打ちされているので、外骨症をおこしてくることがあります。
また、口蓋は左右の骨がつながって構成されているため、かむときの力が集中し発症の頻度が高くなります。
通常口蓋は平べったいのですが、口蓋隆起ができるとしこりとして現れ触れることになります。
基本的には治療をする必要はありませんが、総入れ歯の方であれば入れ歯が安定しませんし、安定したとしても周りよりも出っ張っている口蓋隆起の部分が入れ歯とこすれてしまって痛みが出てきます。
このように痛みが強かったりする場合には、手術によって切除することがあります。
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下顎隆起
顎の骨はU字形をしていて、ものをかんだ時にかかる力がU字の曲がっている部分の内側に集中し、この部分に外骨症が起こってきやすいということになります。通常は左右両方の顎でものをかんでいることから、下顎隆起は左右対称に起こってくることが多いです。
ただ、日常生活で食事をする分には発症することは比較的少なく、やはりかむ力が強い方や歯ぎしり、食いしばりの癖がある方に多く見られます。
口蓋隆起と同様、通常であれば治療をする必要はありません。
しかし、下顎隆起ができるその場所の特徴的に舌の動きに影響を及ぼします。
下顎隆起が大きくなってくると舌が上に持ち上げられてしまうため発音がしにくくなります。
また、口蓋隆起でもそうですがしこりの部分の粘膜は引き伸ばされて薄くなっているため入れ歯を使っている方ではこすれてしまって痛みの原因となります。
こうなると切除をする必要が出てきます。
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外骨症の治療について
それぞれの項で症状がひどい場合には切除をすると書きましたが、ここではその手術の方法について説明します。まずは切除部位の周囲に部分麻酔をし、歯茎を切開して隆起した部分を露出させます。
そして隆起した部分をノミなどを用いて根元から切除します。
最後に切開した歯茎を縫い合わせて終了となります。
この手術自体は30分程度で終わる簡単なもので、保険適応もあり数千円での治療となります。
骨隆起の予防
これらの隆起は歯ぎしりや歯の食いしばりなど、歯に負担をかけることで発症することが多いとされています。さらに、このような行為は歯がすり減ってしまったり歯周病にも悪い影響を与えたりします。
しかし、歯ぎしりなどの癖はなかなか止めることはできないので、マウスピースを使って歯や顎にダメージを与えないように保護するのが効果的です。
このマウスピースは歯医者で型を取ってもらう必要があります。
保険診療で5千円ほどかかりますが、切除しても再発することを考えるとマウスピースによる予防も重要だといえるでしょう。
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まとめ
いかがだったでしょうか。外骨症は徐々に大きくなっていくものなので、はじめのうちはしこりがあるくらいの感覚で、あまり気にならないかもしれません。
しかし、大きくなってくると部位によっていろいろな症状を呈してくるので早めに歯医者で相談し、今後の方針を話し合っておくとよいでしょう。
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