肘の関節に違和感がある!痛みは無いが動かしにくい原因は?

肘の関節に違和感がある!痛みは無いが動かしにくい原因は?

肘


私たちが日常生活を送る上で、腕や手というのは欠かせない存在です。

ですので、動かしにくいといった症状は比較的早く気づかれることも多いです。

そんな腕の部位ですが、肘に違和感があるとやはり不便に感じますし、そのまま悪化していくと痛みや痺れなどが酷くなってしまう可能性が高いです。


今はまだ、動かすと少し引っかかる、動かしにくいといった程度の違和感かもしれませんが早めに原因を特定しておく必要があります。

そこでこの記事では、肘が動かしにくくなるような疾患について紹介していきたいと思います。

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肘関節の構造

肘関節は上腕骨、尺骨、橈骨の3つの骨で構成されています。

いわゆる二の腕にあたるのが上腕骨で、手のひらを上に向けて腕を机に置いた時に肘から手首の間の部分で向かって内側が尺骨、外側が橈骨になります。

つまり、肘関節は上腕骨に対して尺骨と橈骨の2つがくっついている形になっています。


肘の曲げ伸ばし(屈曲及び伸展)運動に関わっているのが上腕骨と尺骨の関節、手首をひねる(回内回外)運動に関わっているのが上腕骨と橈骨の関節になっています。


「手首をひねる」といっても実際には手首だけで動いているのではなくヒジ関節でも骨が動くことで運動が可能になっています。

このように、肘関節は色々な方向への動きをしています。


そのぶん、付着している筋肉も多くなります。

肘関節の屈曲と言えば上腕二頭筋や上腕筋、腕撓骨筋、伸展であれば上腕三頭筋、さらに手首や指の曲げ伸ばしに関わる筋肉も多くが肘関節周囲から伸びています。


以上のことから、筋肉に炎症などが起こったり、関節に不具合が起こったりすると肘の違和感につながるということになります。

次からはその原因について紹介していきます。


関連記事:肘を伸ばすときに痛い!原因のセルフチェックのやり方と対処法!

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肘の酷使

肘の曲げ伸ばしだけでなく投球動作やテニスの返球動作、無理な肘及び手首の使い方によって筋肉や腱、骨膜(骨の表面を覆っている薄い膜)の炎症が起こることで違和感が発生します。


また、この反応は加齢によっても生じてきます。

その他にも、主婦の方であれば包丁を握る、男性であればゴルフクラブなど棒状のものを握る動作の反復や、肩関節周囲炎(四十肩、五十肩)を発症した後にも肘の違和感が出てくるということが言われています。


症状としては、雑巾絞りの動きであったりドアノブを捻ったりなどの日常動作が難しくなります。


これらは、いずれも回内回外運動によって誘発されるので肘関節が解剖学的に安静となるように、手のひらを上にして物を持つようにすると症状が改善します。

手のひらを下にしてしまうと、ドアノブを捻る運動と同じように負荷がかかってしまうので避けたほうが良いでしょう。

また、サラリーマンの方であればキャリーバッグを引っ張ることも多いですが、このときに手のひらを後ろに向けてしまうと同様に負荷がかかってしまいます。

そのため手の甲を後ろに向けるようにしましょう。


関連記事:肘がポキポキ鳴って痛い!気を付けたい症状と原因を解説!

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関節リウマチ

リューマチなどと書かれていることもありますが、基本的には「リウマチ」という表記がなされます。

女性に多く見られる疾患で、根本の原因はよく分かっていないものです。


症状としては手指、肘から出てくることが多く、初めは「朝のこわばり」、つまり起床後すぐは関節がこわばって物が握りにくかったり、肘の曲げ伸ばしが辛かったりという症状から発症してきます。


その他には、午後に現れる全身性の疲労及びだるさ、食欲不振などがあり、進行すると他の関節にも腫れやこわばり、痛みが広がっていきます。

関節症状が主体の疾患ですが、関節症状は左右対称性に広がっていくのが典型例です。


また、手指の関節に現れる症状は特徴的で

  • 指先から数えて第1関節が手の甲側に過剰に曲がり(過伸展)

  • 第2関節が手のひら側に曲がった(屈曲)状態で固定されてしまう「ボタン穴変形」

  • 第1関節が屈曲、第2関節が過伸展する「スワンネック変形」

  • 手のひらを上に向けて見たときに指が根元からそろって小指側に傾く「尺側偏位」
が有名です。

診断はレントゲンや血液検査を総合して行われます。


治療としては理学療法的なリハビリや抗リウマチ薬、生物学的製剤などがあります。


第一選択薬は抗リウマチ薬で、これはリウマチの進行を抑える働きがあるものの、効果が現れるまで1ヶ月~半年かかってしまうため、その間は痛み止めであるNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)を使うことが多いです。


NSAIDsで炎症が抑えられていないと判断された場合には、ステロイドに変更される場合があります。

しかし、ステロイドは副作用が比較的強く、顔が丸くなったり感染症に弱くなったりします。

不安であれば担当医の先生と相談すると良いでしょう。

関節リウマチは発症から6年間、特に初めの1年間で急速に進行します。

そのため、早期診断早期治療が必要ですので、「対称的な関節症状」が見られた場合にはできるだけ早く医療機関を受診するようにしましょう。


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まとめ

いかがだったでしょうか。

痛みがないということなのであまり多くの外科的な疾患が挙げられませんが、肘を曲げることに関して、筋肉の異常や神経系の不具合も考えられます。

いずれにしても自己判断するのは難しい場合が多いので、一度病院で診てもらうと良いでしょう。


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