指を曲げると痛いのはなぜ?ただの腱鞘炎ではない原因と症状!

指を曲げると痛いのはなぜ?ただの腱鞘炎ではない原因と症状!

手


指というのは物をつかんだりする上で、とても重要な役割を果たしてくれている体の一部です。

もし痛みなどがある場合は、指を曲げるなどの少しの動作でも苦痛と感じてしまうことになってしまいます。


手や足の使い過ぎで腱鞘炎になった場合は、指を休ませることで症状は改善されます。


それでも痛みが取れない場合はどのような病気が考えられるのか、、、この記事では、そんな指の痛みの原因でも意外と多い「ばね指」と「関節リウマチ」についてお伝えしていきます。

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ばね指

ばね指は、手の指におきる腱鞘炎の一種で、別名「弾発指(だんぱつし)」とも言われます。

指を曲げて伸ばそうとすると、指がバネのようになってスムーズに伸びなくなる症状です。


ひどい場合には指が曲がったままになってしまい、反対の手でサポートしないとまっすぐ伸びなくなってしまいます。痛みが伴うこともあります。


指を曲げる腱の周りには「滑膜性腱鞘(かつまくせいけんしょう)」と呼ばれる鞘があります。

これは指を曲げる時に腱がスムーズに動くのをサポートしています。


さらに、指の腹側には「靭帯性腱鞘(じんたいせいけんしょう)」と呼ばれるトンネルがあり、そのトンネルの中を滑膜性腱鞘が通過することによって指がスムーズに動くのです。


しかし、手の使い過ぎなどで滑膜性腱鞘が炎症を起こした場合、腫れて肥厚するため指を曲げる際に靭帯性腱鞘のトンネルをスムーズに通過できなくなって突っかかるようになります。

そして、トンネルをようやく通り抜けた時、弾みが出てバネがはじけるように指が伸びるのです。

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ばね指は女性に起こりやすい?

ばね指は指をよく使う人に現れやすく、中高年の女性に多くみられる症状と言われています。

特に妊娠中、出産後、更年期は女性ホルモンであるエストロゲンの変化が著しい時期であるためばね指になりやすいとも言われています。

エストロゲンの欠乏は骨や筋肉など様々な器官に影響を及ぼし、骨粗しょう症や動脈硬化などになりやすくなります。

同様に腱にもエストロゲン欠乏の影響を受けるため、ばね指になりやすいと考えられています。


指の付け根が張れていたり、押すと痛い(圧痛・あっつう)、ばね現象があれば診断はすぐにつきます。

治療としては、まずは局所の安静が行われます。


どうしても安静が困難な場合は、指を曲げないように添え木をするような処置であるシーネ固定が行われます。

炎症が強い場合は、ステロイド注射が行われることもあります。

ばね指は腱鞘に炎症が起こっている状態ですので、患部を揉んだり温湿布などをして炎症をひろげるような処置はしないように注意してください。

ばね指が疑わしい場合は整形外科を受診するようにしましょう。



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関節リウマチ

朝の起床時に手の指が動かしにくく、こわばっているという状態の場合は「関節リウマチ」の可能性もあります。


人間は細菌やウイルスなどの病原体から体を守るための「免疫」というシステムがあります。

その免疫システムのコントロールが上手く行えなくなり、自分自身の体を攻撃してしまう病気を「膠原病(こうげんびょう)」と言います。

その中でも、関節を攻撃してしまって炎症を起こさせてしまう病気が「関節リウマチ」なのです。


症状としては全身の関節に炎症が生じて腫れてきます。

軟骨や骨が破壊されることで関節の機能が失われ、放置していると関節が変形します。

特に手や足の関節で症状が現れやすいのが特徴です。


関節痛もあり、体の左右対称で現れます。右手首に痛みを感じていたところ、しばらくすると左手首も同じように痛くなるということもよくあるのです。

こちらの病気も中高年の女性に多い病気と言われています。

女性ホルモンの関与が疑われていますが、詳細は明らかにされていません。


喫煙習慣や歯周病が発症リスクを上げるとされていますが、関節リウマチを引き起こす原因は1つだけではなく、複数の要因が多岐にわたって複雑に存在するため、特定することが難しいというのが実状なのです。

関節リウマチは早期治療が重要なのですが、早期に診断をつけるのが難しい病気です。

自覚症状・血液検査・レントゲンなどの検査が行われて総合的に医師が判断をします。

リウマチ科を受診すると良いかと思います。


治療としては薬物療法、手術療法、リハビリがありますが、基本的に治療の中心となるのは薬物療法です。

しかし、薬物療法の目的は関節リウマチの治癒ではなく、痛みや腫れを緩和し、関節破壊を食い止め、病気をントロールしていくことです。

ですので、早期治療が重要になってくるのです。うまく病気と付き合っていく必要がある病気です。


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まとめ

手首や手の指に炎症が生じていると感じた場合はまずは、アイシングをし、安静にしましょう。

無理をしてストレッチをしたり、マッサージなどをすると症状が悪化する可能性が高いのです。基本的には数日間安静にすることが早く治すポイントです。

そして、それでも症状が改善しない場合は悪化する前に病院を受診することをオススメします。


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