目の周りが赤く腫れて痛い!原因はアレルギーだけじゃない!

目の周りが赤く腫れて痛い!原因はアレルギーだけじゃない!

目


「目は口ほどに物を言う」とはよくいったもので、言葉だけで相手に伝わる情報は20%、アイコンタクトを加えるとこれが上昇すると言われています。

すなわち、私たちのコミュニケーションには眼が重要な働きをしています。


大切な役割を持つ眼に異常が現れると自身をなくしてしまったりします。

そこでこの記事では、目の周りが腫れて痛くなる疾患について紹介していきたいと思います。

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アレルギー

アレルギーという言葉は多くの方がご存知かと思いますが、体内でどのようなことが起こっているかについて詳しく知っている方は、少ないだろうと思いますのでまずはこちらを見ていきましょう。


アレルギー反応にはⅠ~Ⅳ型という4つの種類があり、アレルギー性鼻炎や蕁麻疹、結膜炎など普段我々がアレルギーと呼んでいるものの多くはⅠ型アレルギーに分類されます。

ちなみに、Ⅱ型には自己免疫性溶血性貧血や溶血性貧血などの血液疾患、Ⅲ型には全身性エリテマトーデスやリウマチ、Ⅳ型には漆へのかぶれなどが属しています。

以下からはⅠ型アレルギーについて説明していきます。


Ⅰ型アレルギーは「即時型アレルギー」とも呼ばれ、アレルギーを引き起こす物質(アレルゲン)との接触から短時間で症状が現れます。

アレルゲンとなる物質は人によりけりですが、花粉やホコリ、ダニ、食べ物などが挙げられます。


通常は免疫反応を起こさないような物質に対してアレルギー反応を起こす状態のことを「感作」といい、感作状態のときにアレルゲンに接触するとアレルギーを発症します。

感作状態時、体内ではIgE抗体という抗体の一種が大量に作られ、マスト細胞という細胞や好塩基球に結合している状態です。

IgE抗体は侵入してきたアレルゲンに結合し、それを認識したマスト細胞や好塩基球はヒスタミンやロイコトリエンといった伝達物質を放出します。


これらの物質は各組織において平滑筋(人間の意思では動かせない内蔵や血管に備わっている筋肉)の収縮や血管透過性(血管の中身の血管外への滲み出しやすさ)の亢進(高くなること)を引き起こし、アレルギー症状となって現れます。

目の周りが腫れてくるということはアレルゲンとして花粉が最も考えられます。

2月から春先にかけてはスギやヒノキ、初夏にはイネ科の植物、秋にはブタクサなどが挙げられます。

季節性に症状が現れる場合には花粉症を疑ってみましょう。


関連記事:目の下が腫れてかゆい!原因はアレルギー反応以外にもある!

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クインケ浮腫

あまり馴染みのない疾患名ですね。

クインケ浮腫というのは血管性浮腫(血管が原因で浮腫が起こること)の別名です。

症状としては数時間のうちに浮腫が完成し、数日すると何事もなかったように消失していきます。

むくみは、限局性(身体の一部分に見られること)に出現し、顔面以外では非対称性に、重力の関係ない場所にできてきます。


心臓や腎臓に原因がある場合には、下肢にむくみが出てくるため区別をつける際のポイントになります。

また、むくみ自体の特徴としては、指で圧迫したときに跡が残らないという点が挙げられます。


このように、クインケ浮腫は現れた症状から考えられる疾患として挙げられてきますが、厳密に診断するためには血液検査を行うことが必要です。

また、ペニシリンやアスピリン、ACE阻害薬といった薬剤が原因となるため、処方を受けている際は確認の意味も込めて主治医に報告するようにしましょう。

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結膜炎

結膜はまぶたの裏から眼球の前方表面にある薄い膜のことで、まぶたの付け根と眼球の部分で折れかえり、袋のようになっています。

この部分があることにより、細菌感染を起こしやすくなっているのです。


また、結膜炎にはいろいろな種類があり、感染が原因となっているものにはウイルスや細菌がありますし、アレルギー性のものもあります。

アレルギーについてはすでに紹介したので、ここではウイルス性のものについて2つ解説していきます。

流行性角結膜炎

1つ目は「流行性角結膜炎」というもので、いわゆる「はやり目」です。

主にアデノウイルス8型が原因となり、感染から1週間程度の潜伏期を経て発症します。

発症後は10日ほどで症状が軽くなって生きます。

治りかけの頃に黒目の部分に小さな白い点が見えることがありますが、これは自然に消えていきます。

ただ、瞳孔の部分に現れると視力に影響が現れてしまいます。


関連記事:黒目にできた白い点はなに?原因や気になる病気を解説!

咽頭結膜熱

2つ目は「咽頭結膜熱」で一般的に「プール熱」と呼ばれているものです。

こちらは、アデノウイルス3型が主に原因となり喉の痛みや発熱をきたしてきます。

プール熱と呼ばれる所以はプールの水を介して子どもに感染することが多いためです。


潜伏期は数日~2週間程度で、発熱や喉の痛みの他には眼が充血し、頭痛や食欲不振が見られることもあります。

はやり目にしろプール熱にしろ、栄養状態が悪ければ長引いてしまいますので、病院にかかるのと同時に家庭での食事にも配慮するようにしましょう。


関連記事:まぶたが荒れる6つの原因!赤くてかゆい時の対処法も解説!

まとめ

いかがだったでしょうか。

目の周りの腫れについて紹介してきました。

考えやすい疾患としてはアレルギーや結膜炎などが挙げられますが、いずれも原因の特定が発症の予防や症状の軽減につながるので、医療機関の受診は重要だといえるでしょう。

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