こむら返りと肉離れの違いは?激痛の度合いが気になる?
運動しているときや夜寝ているときに、ふくらはぎが急にピーンとなって痛くなった経験は多くの方があると思います。
このような足がつる状態をこむら返りといいます。こむら返りはふくらはぎがつっている状態のことですが、同じような症状で肉離れもあります。
同じふくらはぎで似た症状が起こるため、こむら返りと肉離れの違いが気になるかと思います。
そこでこの記事では、ふくらはぎがつる状態と肉離れとの違いについて紹介します。
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目次
こむら返りと肉離れとの違い
まずはタイトルにもある、「こむら返り」と「肉離れ」の違いについて見ていきます。足がつる(こむら返り)のと肉離れになるのとでは、痛みなどは少し似ていますが同じものではありません。
足がつる状態はふくらはぎの筋肉がコントロールできなくなっている状態で、肉離れが起こっているときは筋肉が破壊されている、あるいはダメージを受けている状態です。
筋肉は細い線維がいくつも束になって構成されていて、こむら返りの場合は、細い線維が絡まって異常収縮しています。
肉離れでは、線維がブチブチと切れたり傷ついたりしている状態です。
同じように突然ふくらはぎが激痛に襲われますが、決定的な違いは、筋肉が断裂しているかどうかです。そのため、こむら返りは痛みが短時間で治まりますが、肉離れは長時間痛みを伴います。
重症度によって痛みは違いますが、肉離れのほうがかなり痛むことが多いのも特徴です。
また、こむら返りが何度も起こることで、肉離れを引き起こしやすくなるので頻繁に足をつっている場合は気を付けましょう。
痛みと同時に筋が切れるような音がして、痛みが長引くなら肉離れですので、病院で受診して、適切な処置をしてもらいましょう。
関連記事:ふくらはぎの肉離れが治らない時どうする?対処法は冷やす?
ふくらはぎがつる原因
こむら返りと肉離れが違うことを解説しましたが、頻繁なこむら返りが肉離れの原因となっていることも上ではあげました。
続いては、こむら返り(ふくらはぎがつる)原因について解説していきます。
筋肉の疲労
ふくらはぎがつるのは主に筋肉疲労が原因です。ふくらはぎの筋肉は、足を使った運動をする時に、最もよく使う筋肉です。その分、疲労物質も最も溜まりやすくなります。この「筋肉の疲労物質」が足の筋肉の異常収縮・痙攣を起こさせます。
普段それほど激しい運動をしていなくても、ちょっとした疲労が継続してたまっていけば、急にふくらはぎがつるということにもなります。
関連記事:足のむくみ、だるさの原因はコレ!試してほしい7つ解消法も紹介!
筋肉の疲労以外の原因
また、筋肉疲労以外にも原因となるものがあります。冷えによる血行不良やミネラルバランスが崩れることで、ふくらはぎがつることもあります。血行不良
足は心臓から遠い上、冷えやすい場所なので、血管が収縮し、血行が悪くなります。その血行不良も原因です。水分不足
筋肉が正常に動くためには、ナトリウムとカリウムが必須のミネラルです。ですがこれらは、汗とともに、体外に排出されます。脱水状態ではカリウムやナトリウム、カルシウム、マグネシウムなどの血液中のミネラルイオンのバランスが崩れやすくなり、ミネラルイオンのバランスが崩れると筋肉が興奮状態になり、ふくらはぎがつる原因となります。
また、大量に汗をかいた後は体が冷えてしまいますので、これも原因の一つとなります。
ホルモンバランスの乱れ
過度のストレスや妊娠した場合などにホルモンバランスが乱れますが、このホルモンバランスの乱れが足の疲労代謝を悪くして、こむら返りを起こしやすくします。また、ふくらはぎがつるのと同時に喉が渇いたり、手足がしびれたり、むくみがある場合は糖尿病や腎疾患が考えられます。
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ナトリウムイオン
「筋肉の疲労物質の溜まりすぎ、 血行不良、水分不足、 ホルモンバランスの乱れ」が起きると、ナトリウムイオンとカリウムイオンに異常を引き起こします。そのために、筋肉の細胞が正常に機能せず、こむら返りがおこります。
ナトリウムイオンは、細胞の「脱水作用」を促し、カリウムイオンはそれを抑制します。細胞膜の周りにナトリウムイオンとカリウムイオンが存在した場合は、カリウムイオンが優位に働きます。
疲労物質を筋肉から排出(代謝)するのが、ナトリウムイオンとカリウムイオンです。しかし、運動を続けるとナトリウムイオンとカリウムイオンが消費され続け、少なくなって疲労物質が溜まり、イオンバランスが崩れます。
筋肉をコントロールするイオン(電解質)が無くなるので、異常収縮や痙攣がおきます。
血行不良では、ナトリウムイオンとカリウムイオンや、それを支える酵素が行き届かなくなるために、異常収縮や痙攣が起こります。
水分不足は、水と一緒にナトリウムイオンとカリウムイオンが失われるからです。ホルモンバランスの乱れは、自律神経を乱し、ナトリウムイオンとカリウムイオンのバランスを崩します。
関連記事:かかとの疲労骨折の原因と症状を解説!治療法も気になる!
予防法・対処法
こむら返りと肉離れの違いと、こむら返りになる原因について見てきました。ここからは、こむら返りや肉離れの予防法や対処法を解説していきます。ストレッチ
こむら返りの場合、その場でゆっくりと収縮した筋肉を伸ばすことが大切です。近くに他の人がいればゆっくりとふくらはぎを伸ばしてもらいましょう。急に伸ばそうとするとそれが肉離れの原因となることもあるので、ゆっくりと伸ばしてもらいましょう。
伸ばしているうちに痛みがだんだん消えていくので痛みが治まったら痛めた部分をマッサージしてもらい、再発しないようにしましょう。
こむら返りになった直後は再発しやすくなっているので痛みが治まったからと言って無理に動かず、マッサージもしてもらいましょう。
足の指を持ってそらすと、痛みが和らぐことがありますが、場合によっては悪化することもあります。強いストレッチは肉離れを起こしたり、脱臼や捻挫、骨折の場合もあるので、気をつけましょう。
肉離れになった場合は、病院へ行き適切に治療してもらう必要があります。
重症度によっては松葉づえなどが必要になったり、入院することもあるのですぐに病院へ行ってください。病院へ行くまでの間はできるだけ患部を冷やしておきましょう。
食事
こむら返りは栄養面では、ナトリウムイオンとカリウムイオン不足が主な原因です。なので、それを補充することに気を配りましょう。ただナトリウムイオンは食塩に多く含まれていますので、取りすぎは生活習慣病のリスクを高めますので気をつけてください。
カリウムイオンは、海藻類や緑黄色野菜に多く含まれていますので、疲れた時はそれらを多めに取りましょう。
筋肉を動かすナトリウムイオンとカリウムイオンの働きに指令を出すのは脳です。
そんな「脳の働き」を正常化する栄養素が「ビタミンB1」です。ビタミンB1が多い食べ物は、豚肉とウナギ。魚介類や豆類、種実類、小麦などです。
冷え解消
血行不良の改善には、「温かい食べ物や飲み物取る、足を暖める」ことが大事です。
小まめに水分補給
水分が不足すると、ナトリウムイオンとカリウムイオンが全身に巡らなくなるので、気をつけてください。ストレス対策
ストレスが解消されると、血流量と代謝が上がります。「睡眠を十分に取る」「趣味を持つ」「適度な運動をする」を心がけてください。ウオーミングアップ
筋肉はいきなり激しい運動をすると、電解質異常をおこします。運動する前に、十分に関節や筋肉をほぐしましょう。隠れている病気
こむら返りには、うつ病・総合失調症、糖尿病・動脈硬化・高血圧などの生活習慣病や肥満、脳梗塞、心臓病などの疾患が隠れている事がありますので注意が必要な場合もあります。。関連記事:足の甲の疲労骨折の症状は痛い?完治までの対処法も気になる!
まとめ
いかがでしたでしょうか。こむら返りは筋肉が異常収縮している状態で、肉離れの場合は筋肉が断裂している状態ですので、症状の度合いが全然違います。
また、こむら返りや肉離れにならないためには、普段から適度に運動することが一番です。運動後も、しっかりと水分やミネラルを補給してこむら返りになりにくい生活を心がけましょう。
血行不良が原因で起こることもあるので、夜寝るときも足が冷えないように何か対策するようにしましょう。
疲れをため続けることもよくないので定期的に休ませるようにしましょう。
また、毎日のように繰り返すのであれば、何かの病気やけがの前触れかもしれないので、一度病院へ行くことをおすすめします。
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