日光で目が痛い?日差しが強いとつらい症状の原因を解説!
目の疾患というのは生活の質(Quality of Life、QOL)に直結する物が多いですが、片眼だけに症状が出ている場合には生活の質はあまり落ちないので放置されてしまうことも多いです。
しかし、日差しによって痛みがある場合であったり視野が狭くなっている場合には失明をしたり視力が極度に低下してしまうこともあります。
そこでこの記事では、日光を見ると目が痛くなってしまうような疾患について紹介していきたいと思います。
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白内障
我々の目は水晶体というレンズの働きをしている組織の厚さを変えることで、近くのものを見たり遠くのものを見たりするときにピントを調節しています。白内障はこの水晶体が白く濁ってしまう病気です。
目が光を感じる際に必ず通る組織なので濁りによって視界が暗くなったり、白っぽくなったり、眩しく感じたりする症状が現れます。
初期の段階では視力が落ちることが多く、メガネやコンタクトレンズを新調しようと眼科を受診した際に白内障の診断を受ける方も珍しくありません。
眼は左右に一つずつ計二つあるので、片方の眼の視野がおかしくなったり見えづらくなったりしても生活に支障は出づらく、そのため眼科の受診をする頃には非常に進行していて、手術を行うしか治療法がなくなってしまっていることもあります。
逆に言うと初期の頃に白内障を見つけることができれば薬によって進行を抑えることができたり、手術の時期を遅らせたりすることができます。
白内障の治療
白内障の治療ですが、すでに述べたように手術によるものが一般的です。実は、たくさんある眼科疾患の中で手術件数が最も多いのが白内障です。
手術の内容は濁ってしまった水晶体を取り除き、代わりに人工レンズを入れるというものです。
手術自体は非常にポピュラーで町の眼科でもよく行われています。
麻酔も眼の局所麻酔で済みますし、痛みもありません。
ですので、入院の必要がない日帰り手術が可能です。
人工レンズに関してはいろいろな種類があるので、検査のうえ、主治医の先生と相談して決めるとよいでしょう。
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虹彩炎(ぶどう膜炎)
虹彩はよく瞳孔と言われているものを構成している組織です。虹彩は白目の中で毛様体という水晶体の厚さを調節する筋肉(毛様体筋)が付着する組織や網膜を裏打ちしている脈絡膜という組織と連続しています。
虹彩をずっと辿っていくと一枚の膜としてみなすことができるので、虹彩、毛様体、脈絡膜の3つを合わせてぶどう膜と呼びます。
虹彩に限局して炎症が起これば虹彩炎といい、毛様体に炎症が起これば毛様体炎、脈絡膜では脈絡膜炎となります。
そして、場所によらずぶどう膜を構成する組織に炎症が起こればぶどう膜炎といいます。
すなわち、ぶどう膜炎の一部が虹彩炎ということになります。
ですので、ここからは全てをひっくるめてぶどう膜炎として紹介していきます。
ぶどう膜炎の原因はウイルス感染やアレルギー、外傷などになりますが、基礎疾患として糖尿病やベーチェット病、サルコイドーシス、リウマチなどがあると、ぶどう膜炎を発症することがあります。
ぶどう膜炎の症状としては充血や眩しさ、痛み、視力低下などで、痛みのせいで目が開けられなくなってしまうこと少なくありません。
広く知られている疾患として結膜炎がありますが、簡単な違いとしてぶどう膜炎では目やにが出てくることは少ないです。
ぶどう膜炎の治療としてはステロイド剤などの炎症を抑える薬が使われます。
目薬(点眼薬)が中心となりますが、飲み薬(内服薬)や目の周りへの注射、点滴などが必要となることもあります。
また、ウイルスや細菌の感染が原因だとわかれば抗ウイルス薬や抗菌薬を投与することも必要になってきますし、基礎疾患がある場合にはその治療をする必要があります。
さらに、虹彩炎では瞳孔の大きさに影響が出てきてしまうので、それを防ぐような点眼薬も重要です。
ぶどう膜炎は白内障を引き起こしたり、眼の中の水(眼房水)の流れを悪くして緑内障を起こしたりすることもあります。
加えて、脈絡膜炎では網膜が近いので視力に影響も出てきます。
ぶどう膜炎自体は点眼薬で治まるものも多いですが、治療に抵抗性があったり治ったと思っても再発してきたりすることもありますし、緑内障や網膜症を引き起こしてしまったがために、ぶどう膜炎が治った後も視力が回復しないこともあります。
このようにぶどう膜炎は様々な重症の疾患を引き起こす原因となってしまうので、症状が現れたらただちに近くの眼科を受診するようにしましょう。
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まとめ
いかがだったでしょうか。眼の疾患は片眼だけだと日常生活に支障があまり出ず、そのまま放置されてしまうことも少なくないです。
そのため進行してから発見されるケースが多く、それにともなって合併症も増えてきます。
裏を返すと初期に見つけることができれば、よい治療結果を得ることができるということになります。
中々自覚のしにくい症状もありますが、早めに病院を受診するようにしましょう。
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