むせる咳が続くのはなぜ?いつまでも止まらない原因は?

むせる咳が続くのはなぜ?いつまでも止まらない原因は?

咳


風邪などを引くと咳が出ることが多いですが、風邪そのものが長引いたり、そのタイミングで他の病気になったりすると咳が長引くことがあります。


むせるような咳が続く場合は、単なる風邪ではない可能性が高いので注意が必要です。

この記事では、「咳が長引く」ということに焦点を当てて原因となりうる疾患を解説していきます。

風邪症候群

実のところ、普段私達が「風邪」と呼んでいるものは病名というより「こういう症状があるものを風邪と呼ぶ」といったイメージです。

原因も様々なので風邪だからと言って〇〇菌が原因だなどと決めつけることはできません。


さらに、ご存じの方もいるかと思いますが市販されている風邪薬はあくまで症状を抑えるもので、風邪そのものの治療薬ではありません。

熱を下げたり、鼻水を抑えたりというものです。


しかし、風邪に伴う咳や鼻水は侵入してきた細菌やウイルスを外に出そうという身体の防御反応なので、強い薬でぴたっとシャットアウトしてしまうと感染が長引いてしまう恐れがあります。

また、風邪だと思っていても他の疾患の可能性もあります。おかしいなと思ったら病院を受診しましょう。


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アレルギー

アレルギーというと皮膚や眼、鼻といったところに症状が出るものだと思われがちですが、呼吸器系でもアレルギー反応は起こるので花粉やハウスダストを吸い込むことによって咳などの症状が出る場合があります。


また、アレルギー体質の方は風邪の後に咳が長引きやすいと言われています。

花粉によるものであれば基本的に季節性となるので、春先に咳が長引くなどの特徴があります。


ですので、そのような時期には家に入る前に服をはたいて花粉を落としたり、帰宅後すぐにシャワーを浴びたりなどして、家の中に花粉を持ち込まないようにしましょう。

気管支炎

気管支というのは喉の声帯から先で、かつ肺胞よりも手前の部分です。つまり息を吸った時に肺の隅々にまで空気を行き渡らせるための管のことです。

この気管支に細菌やウイルスが入り込むと、その異物を排除しようと白血球がやってきて炎症を起こします。


この状態が気管支炎になります。

気管支は空気を介して外界とつながっているため炎症と咳、痰によって異物を外に出そうとします。

また、炎症がある部分では痛みや熱が発生するため、喉に痛みを感じます。

これらの症状はいわゆる風邪とほとんど共通であり、市販薬を服用しておしまいという方が多く、悪化してしまうケースが多いです。

炎症がひどくなると食事やつばを飲み込む時に痛みを感じるようになり、栄養状態が悪くなってしまうこともあります。


関連記事:変な音の咳が続く!5つの原因と治らない時の対処法を解説!

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喘息

気管支炎では感染を契機に炎症が起こりましたが、喘息では症状がないときでも気道に炎症が起きています

気管支の粘膜に炎症が常に起こっていることでむくんでしまい、気管支の内腔が狭くなるので息をする時に「ヒューヒュー」と音がします。


この状態を放置しているとタバコやアルコール、悪い空気環境によってさらに悪化していってしまいます。

また、喘息の方で気をつけたいのがアスピリンやロキソニン、バファリン、ボルタレンといった非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の使用です。


これらの薬剤は多くの湿布や鎮痛剤に含まれているもので、使用によって喘息の発作が誘発されてしまうことがあります。

そのため、これらの薬剤を含む市販薬の注意書きには必ず「喘息患者は医師に相談すること」と書いてあるはずです。

逆に言うと痛み止めを飲んだら症状がひどくなるという場合には喘息を疑うこともできます。

病院の受診の際には飲んでいる薬も持参していくと良いでしょう。


関連記事:咳き込むとヒューヒューと音がするのはなぜ?4つの原因を解説!


肺炎

かつては死因のトップを占めていた疾患です。

現代においても決して過去の病気とはなっておらず、入院患者では肺炎が原因で亡くなってしまう方も多いです。

症状としては高熱、身体のだるさ、咳などがあり、ひどい場合は睡眠障害にもつながります。

治療が適切に行われれば1週間程度で治まりますが、重症化すると先ほどのように死に至ることもあります。

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肺結核

結核菌の感染によって発症します。

肺炎と同様かつては猛威を奮った疾患です。


現在では結核菌を吸い込んでも発症する割合は約5~10%と言われていて多くは症状が現れないまま経過していきます。

しかし、身体の中に菌はいる状態ですので、歳を取ったり免疫力が低下したりすると咳や痰などの症状が現れます。


重症化すると血の混じった痰や喀血が出る場合もあります。

従来は知っている方も多いであろう「ツベルクリン反応」を行っていましたが、BCGワクチンを接種しているとみんな陽性になってしまうので、現在はQFT(クオンティフェロン-γ遊離試験)というものを行って結核菌への感染を調べます。

また、結核患者の病室は空気が廊下側に出ていかないような「陰圧室」という特別なものになります。

ご家族の方が御見舞される際には自身に感染しないよう注意しましょう。


関連記事:軽い咳が続く原因は?2つの重篤な病気を徹底解説!

肺がん

最近では若者のタバコ離れなどと言われていますが、タバコが関与していない肺がんも存在します。

種類としては肺小細胞がん、肺腺がん、肺扁平上皮がん、肺大細胞がんの4つに大きく分けられます。

肺がんはできる場所によっては呼吸器系の症状に加えて「瞳孔が小さくなる(縮瞳)」、「まぶたが下がる(眼瞼下垂)」という「ホルネル徴候」が見られる場合もあります。

このような症状が見られた場合にはすぐに病院に行きましょう。


関連記事:血を吐く原因は?ストレス以外の気を付けたい5つの病気を徹底解説!

まとめ

いかがだったでしょうか。咳という症状一つをとってもこんなに多くの病気が考えられます。

命に関わることもあるので単なる風邪やちょっとむせているだけだと自己判断せずに、症状が長引くという場合には一度病院を受診してみましょう。

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