便が緑っぽいのは病気?理想的な色に戻す方法は?

便が緑っぽいのは病気?理想的な色に戻す方法は?

下腹部


便は毎日出るのが望ましいということは、みなさんもご存知かと思います。

便の状態をチェックするだけで手軽な健康チェックができるというのも有名な話です。


便秘や下痢であれば大変なことは当然ですし、便が硬かったりコロコロとした便が出る、逆に下痢に近い便が出るなども問題があります。


では、便の色についてはどうでしょうか??トイレの後に自分や子供の便を確認したら緑色の便だった場合はビックリしてしまうかと思います。


そこでこの記事では、便にまつわるお話をしたいと思います。

理想的な便とは?

毎日バナナのような形の黄土色のものが1~2本ほどスルリと出るのが理想的な排便と言えるでしょう。


理想的な便が出た場合は健康状態が良好で、食べたものの消化・吸収・排泄の仕組みが問題なく行われて順調だったということを示しています。

なぜ、便は黄土色なのかということに疑問を持たれた方もいるでしょう。


実はこれは胆汁の色なのです。

胆汁は肝臓の肝細胞というところで生成されている黄褐色のアルカリ性の液体で、1日で600mlも生成されています。

胆汁には消化酵素は含まれていませんが、脂肪の消化吸収の手助けをする役割を果たしています。

そして、胆汁の成分の1つでもあるビリルビンが便に混じるため、便は黄土色をしているのです。

では、次に緑色の便が出てきてしまった時に考えられる原因についていくつかお話したいと思います。

原因1:赤ちゃん

赤ちゃんの便は、黄色が濃くなったような緑色のものが出るときがあります。

これは便が酸性になって胆汁が酸化されて緑色に変色したためです。便から甘酸っぱいにおいがするのも特徴的です。


特に母乳育児をされている場合は、母乳に含まれる乳糖が乳酸菌の生成を促して便が酸性になりますので、緑色へ変化しやすいのです。


乳酸菌は腸の働きを促しますので、うんちが酸性であることは決して悪くはありません。

また、オムツの中に便が排泄されてから酸化して変色しているとも考えられます。赤ちゃんだと便が緑色でも正常な便とも言えるでしょう。

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原因2:胆汁の酸化・腸内環境の悪化

赤ちゃんの場合でも述べましたが、大人でも胆汁が酸化すると便は緑色になります。

ビリルビンは十二指腸・小腸を通って大腸で体内に再吸収されます。


しかし、腸の動きが鈍くなるとビリルビンの再吸収率が下がり、便の中に通常より多めのビリルビンが残り、腸内の空気とビリルビンが反応して酸化してしまうため、緑色の便が出てしまう可能性が高くなるのです。


数日間でまた黄土色の便に戻った場合は問題ないと言えます。

数日経っても緑色の便が続く場合は、何かしらの病気になってしまっているかもしれないので一度病院を受診するようにしましょう。


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原因3:黄疸(おうだん)

肝炎や肝硬変など肝臓の病気で、肝臓の機能が正常に働いていない場合は、本来であれば肝臓内で処理される胆汁の血中濃度が高くなり、黄疸(おうだん)を引き起こすことがあります。


ビリルビンが出すぎるために、腸での再吸収が間に合わず酸化してしまうため緑色の便が出ることがあるのです。

黄疸の症状としては、先に皮膚や白目の部分が黄色になりますので、もし黄疸が出た場合は肝臓の病気が疑われますので消化器内科をすぐに受診しましょう。


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原因4:溶血性貧血

溶血性貧血という病気になると赤血球の破壊が亢進してしまいます(溶血・ようけつ)。

この溶血により血中ビリルビン値が上昇して黄疸を引き起こし、便が緑色になることがあるのです。


他の症状としては、貧血と同様に動機・息切れ・疲れやすさが上げられます。

合併症として、血中ビリルビン値が上昇するため胆石症を併発しやすいです。

まずは内科を受診し、医師に診断してもらい、この病気が疑われる場合は血液内科に紹介してもらうという流れが良いと思います。


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腸内環境を改善させるためには?

規則正しい生活をし、アルコールなどの刺激のある食品を控え、食物繊維を摂取するようにしましょう。

ヨーグルトや乳酸菌飲料などの発酵食品や、オリゴ糖などは腸内環境改善に大きな役目を果たしてくれますので積極的に摂取してください。


腸内環境を改善させて適切な排便習慣を行うことで、免疫もUPしますので風邪もひきにくくなります。


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まとめ

黄土色の便がスルリと出るというのは望ましい排便習慣です。

緑色の便が出た場合は、腸内環境が悪化している、もしくは他の病気が隠れている可能性があります。

生活習慣を見直して、腸内環境の改善を行い、数日経っても緑色の便が続く場合や他の症状がある場合は一度内科を受診してみるようにしましょう。


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